2週間ほど前に、ボリショイサーカスの日本公演の企画などを行っていた日本の会社が倒産しました。
さようならボリショイサーカス🎪‼️
— PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) February 21, 2024
サイトが消失した時点で復活はないだろうと思っていましたが、いよいよ倒産情報が。
動物虐待公演に終止符です。
【帝国データバンク】ロシア「ボリショイサーカス」の日本公演を手がけてきた、サーカス・インターナショナル・アーツが破産https://t.co/Pt1hJJC0N3
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サーカス・インターナショナル・アーツ(株)
<旧商号・ボリショイサーカス・インターナショナル(株)>
(TDB企業コード:236040538、資本金1000万円、東京都千代田区西神田3-3-6、代表中山雅順氏)は、
2月7日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は工藤竜太郎弁護士(東京新生法律事務所、東京都中央区日本橋人形町1-6-2、電話03-3808-0771)。
債権届け出期間は3月6日まで。 当社は、2019年(平成31年)1月に設立。
ロシア「ボリショイサーカス」の日本公演の企画・招聘・制作などを行っていた。
ボリショイサーカスは、かつて世界各国で公演が行われており、一時は約4000名のアーティストとスタッフ、6000頭以上の動物、約70カ所の常設・仮設劇場をもつ、世界最大規模のサーカス組織とされていた。
日本国内では、東京・横浜・千葉等の大都市圏をはじめ、地方都市でも公演が行われ高い知名度を有していた。
しかし、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響による大規模イベントの中止や、渡航制限による海外アーティストの興行見送りなどが発生。
加えて、ロシアがウクライナ侵攻を開始したことで、同国を巡る国際情勢が悪化し、ボリショイサーカスの企画・実行が困難となっていた。
負債は債権者約10名に対し約9775万円。
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ボリショイサーカスは、ロシアからサーカス団員や動物達を連れてきています。
あくまで日本公演を企画していた会社が潰れただけなので、サーカスの動物達が解放されるとかそういう話ではありません。
ただ、日本で動物虐待サーカスで儲ける機会が減った、という感じでしょうかね。
あと結構ややこしい話なのですが、実は「ボリショイサーカス」というサーカス団は、ロシアには存在しないそうです。
ボリショイ большойというのはロシア語で“大きい“という意味で、ボリショイサーカスは、大サーカスという意味になります。
ボリショイサーカスというサーカス団があるのではなく、いわばブランド名。
ロシアのサーカスが日本で公演する際に、自分達のサーカス団名を名乗って宣伝するよりも、
ボリショイサーカスと謳った方が日本人には馴染みがあり、客が集まって儲かるので、ボリショイサーカスという名前が使われているようです。
なので先ほど申し上げた通り、サーカスが解散するとか、動物が解放されるというわけではなく、
ただ、日本で動物虐待サーカスで儲ける機会が減った、ということです。
しかし、わずかかもしれませんが、一歩前進なのは間違いないですね。
また、PEACEさんによると、ロシアはサーカスの動物利用禁止の方向に向かっているそうです。
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もしロシアがウクライナへの攻撃を止めて、日本人の対ロシア感情が回復したとしても、その頃にはロシアもサーカスの動物利用を禁止しているのではないだろうか。
ロシア議会下院に法案が提出されたとの報道がされている。
記事によれば、おととし時点で、ロシア人の42%がサーカスでの野生動物と家畜の使用禁止を支持し、8%が野生動物のみの使用に反対だった。
合わせるとまだ半数とも言えるが、国民の半分が反対しているものを「ロシア文化です」と紹介するのは不適切だろう。
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なんと一昨年時点で、ロシア人の42%がサーカスの動物利用禁止を支持しているそうです。
ロシア人の方が、日本人より進んでますね。
日本人は、いまだに動物と調教師の間に信頼関係があるとか思っている人が、90%くらいいるのでは?
PEACEさんは、冒頭の投稿の続きにこのような事を書かれています。
冬に来ていたこともありましたが、夏はロシアでは室内娯楽のシーズンオフで、あまり儲からない時期なので、ロシアのサーカス団が日本に小銭を稼ぎに来ていたのです。日本は、夏は酷暑というのに全国連れまわし。犬は下痢していたし、馬は痩せていた。クマの極小の檻も屋外に置かれ、扇風機だけ。哀れ。
— PEACE 命の搾取ではなく尊厳を (@animalsPEACEnet) February 22, 2024
夏は酷暑というのに全国連れまわし。
犬は下痢していたし、馬は痩せていた。
クマの極小の檻も屋外に置かれ、扇風機だけ。
それでは、ボリショイサーカスこと、ロシアのサーカス団が行ってきた虐待を見ていきましょう。
以下の動画の0:20あたりをご覧ください。
檻の中にいる熊。
その檻に入った職員は棒を持っています。
そして、この棒で突然、熊を叩きます。
悲痛な声をあげる熊。
叩いた熊を奥へ追いやった職員は、その後、もう1頭の熊を檻から出しました。
この虐待を行ったのは、「ボリショイサーカス」として日本にやってきたサーカス団の団員です。
ボリショイサーカスの虐待は、PEACEやアニマルライツセンターが詳細を書いています。
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2015年
非常に熱い夏ですが、現在、ボリショイサーカスも来日、日本各地を巡業中です。
今年は、クマ、馬、犬、猫のショーが行われています。
去年に引き続き、今年も調教師がクマを棒で殴るところを撮影された方がいます(下記リンク先の1:22ころ~)。
棒で脅すような動作も見られ、コントロールのために暴力が使われていることがわかります。
このことについて、開催予定地の動物愛護行政にも通報していますが、ボリショイサーカス側がしている言い訳は、
「糞を取り除いたりするために檻の中に道具を入れることがあり、その棒をクマがいじるのを払いのける動作が殴ったように見えるのでは」
とのことです。
しかし、映像の檻は飼育用の檻ではありません。
出演前に檻から出して別のスペースで準備をしているところです。
かき出し用の道具はグレーでしたが、この調教師が持っているのは別の棒です。
調教用のものとしか思えません。
また、かき出し用のワイパー状の道具でも、クマを脅すように檻を叩いています。
調教師の棒の持ち方は、道具を使う持ち方とは逆ですから、糞などをかき出すための動作ではないです。
棒を見ただけで、クマは檻の奥に後ずさりしています。
そして、檻を叩かれた後、クマの常同行動が激しくなっています。
(常同行動自体は、この前からしていました)
そもそも暴力を使わなければ調教できない動物をショーに使うこと自体、止めていかなければいけないことだと思います。
ほか、幕張公演の際はダルメシアンが下痢便をしていました。
犬のケージは屋外で、公演帰りの方々も、「暑そう」「あれはまずいな」などと言っていました。
猫のスペースは屋内でした。
馬は1頭だけ扇風機が回っていない馬がいたこと、あばらがかなり浮いて見える馬がいたことなどが気になります。
ボリショイサーカスでは昨年、具合が悪くなった馬がおり、行政の仲介で獣医師からアドバイスをもらっています。
馬の移動は空調付きの馬運車ですが、クマの移動は平台のトラックに檻を5つ並べて他の荷物も積む形でした。
犬のキャリーケージは、側面が開閉するタイプ(ウィングボディ)のトラックに積まれていました。
閉じられた後も犬の鳴き声が聞こえていました。
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また、ボリショイサーカスの動物達は、狭い場所に拘束され、長距離を移動させられ、異常行動を起こしています。
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とても狭い檻に入れられて、ロシアから毎年連れられてきます。
日本での公演中も、彼らの住まいは、移動用の狭い檻のまま。
歩き回るスペースもなく、常同行動で体を揺らしています。
逃げた時の安全のためとはいえ、はめられた口輪や、大きな首輪が、とても哀れです。
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こちらには実際の異常行動の映像があります。
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2017年
流山公演会場から次の名古屋公演会場へ運ばれるクマたちの様子です。
狭い檻の中で行ったり来たりの異常行動を起こしていることがわかります。
こちらはボリショイサーカスで使われる馬です。
ほとんど身動きできない状態で次の会場へ運ばれます。
2016年
横浜公演会場から次の福岡公演会場へ運ばれるクマたちの様子です。
狭い檻の中で行ったり来たりの異常行動を起こしていることがわかります。
移動は長い時には1000km以上かかることもあります。
冷房設備もないトラックに乗せられ、喉を乾かせ行き場のない檻の中をぐるぐる回り続けるクマたちは、狭い檻の中に閉じ込めて自分たちの自由を奪っている人間のことをなんと思っているでしょうか?
ボリショイサーカス側は、「動物を使わないで」という声に対して次のように答えています。
「ボリショイサーカスでは虐待的な調教は行っていない」
「アンケートでは、動物サーカスを子供たちはとても喜んでいる」
「生まれたときから動物と一緒に暮らし、家族のように接し、芸を覚えさせる」
このような考えに対する反論は、この映像ですべて言い尽くされています。
どんなに「クマが芸を楽しんでいる」という印象を植え付けようとして、それをそのまま信じて「かわいい」と喜ぶ観客がいたとしても、その実態は奴隷です。
遠いロシアから小さな檻で連れてこられ、国内を小さな檻に入れられあちこち移動させられ、ムチと餌で芸を強制され、
1回1000円で「クマとの記念撮影」に利用され、クマは一方的に搾取され続けています。
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上記にある通り、ボリショイサーカスは、金儲けのために、観客に動物達を触らせていました。
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毎年、環境省告示の「特定動物の飼養又は保管の方法の細目」に違反する、「クマとの記念撮影」が行われています。
ボリショイサーカスのスタッフが自ら手を取って、クマに触らせ、(2016年横浜公演)
1回1000円で写真撮影(2016年横浜公演)。
2016年横浜公演では、サーカス開始前の30分、合間の休憩の15分、サーカス終了後の30分にクマを利用した記念撮影が行われましたが、いずれもクマと人との間に檻などの遮るものはなく、スタッフが積極的に観客にクマを触らせています。
犬と馬でも記念撮影が行われていましたが、犬や馬との大きな違いは、「おやつ」です。
クマの調教師は、クマをその場におとなしくとどめ置くために、ひたすら「おやつ」を与え続けていました。
もしも「おやつ」がなければクマが「おやつ」以外の何に関心を示し、どのような行動に出るのか予測できない、そう思っているからこそ調教師は「おやつ」でクマの注意を引き続けているのでしょう。
ボリショイサーカスで利用されているクマは、野生の自然界で生きているクマとは全く違う状況に置かれています。オスのヒグマならばその行動圏は400㎢~1100㎢におよび、本来なら広い大地を自由に歩き回り水分の多い青草やベリーなど植物を中心に昆虫の幼虫やサケなども食べ、10~11月には自分で穴を掘りあるいは樹洞などに冬眠します。子育て中のメスや交尾期以外は通常ヒグマは単独生活者です。
しかしそのような本来あるべき生態も尊厳も「動物サーカス」で商業利用されるクマはすべて奪われてしまっています。
150㎝×150×100㎝程度の狭い檻に入れられて、ロシアから日本、そして日本国内を人間や他のクマと一緒にあちこち移動させられ、芸を強制されます。
サーカスに利用されるクマは自然界の熊とは違い、常に強いストレス下にあります。
2012年の福井公演ではクマが暴走していますが
2016年の横浜公演でもクマが舞台から一時退場する際に調教師に躍りかかり、3階の客席にも調教師がクマを大声で怒鳴りつける声が響きました。
サーカスでの拘束に比べると、まだ自由のあるサファリパークでもクマが人を襲う事件が起こっています。
サファリパーク従業員がクマに襲われ死亡 群馬
8月16日 18時23分 NHKニュース
16日午後、群馬県富岡市の「群馬サファリパーク」で、車で園内を巡回していた従業員の女性が、放し飼いにされているツキノワグマに襲われて、病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
16日午後1時15分ごろ、群馬県富岡市にある群馬サファリパークで、車で園内を巡回していた従業員の齋藤清美さん(46)が、放し飼いにされている体長およそ1メートル70センチのオスのツキノワグマに襲われました。
齋藤さんは胸や腹などをかまれ、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
警察によりますと、齋藤さんは園の軽乗用車に乗って1人で巡回していたところ、車内でクマに襲われ、目撃したほかの従業員が消防に通報したということです。
奴隷的処遇に耐え、ストレス下にある熊を「一回1000円」の商売のために「記念撮影」に利用し、観客を危険にさらす行為をボリショイサーカスは毎年行っています。
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情けないことに、日本人が触っているところが映っていますね。
同じ日本人として恥ずかしい限りです。
ボリショイサーカスが日本で公演することはなくなりましたが、日本には木下サーカスがあります。
木下サーカスは動物福祉に取り組んでいるといった宣伝をしています。
これがいかに嘘っぱちであるかは、サーカスの調教を見ればすぐに分かるでしょう。
サーカスの動物達が、人間好みの不自然な芸を行うのは、裏で暴力を奮われているからです。
以下の熊たちを見てください。首を吊り上げられていますね。
これは、熊に二足歩行を強制するための、サーカスの調教です。
上から首を吊り、二足歩行をしないと窒息してしまうようにしているのです。
こうして、熊は嫌でも二足歩行をするしかなくなるのです。
二足歩行の調教が完了すると、今度はシーソーの上でバランスを取ることを強制されます。
調教による苦痛で、鳴き叫ぶ子熊。
この映像を見れば、よほどひねくれた人でもない限り、サーカスが虐待によって成り立っていることが理解できるでしょう。
こちらの熊は、逆立ちまでさせられています。
高さのある台の上で、逆立ちして歩かされ、階段まで下りていました。
さらにこの熊は、パフォーマンス中に失禁してしまったのです。
今なら皆さんは、この失禁の意味が理解できるでしょう?
これを成し遂げるまでに、一体どれほどの暴力を受け、恐怖を味わってきたのかということです。
また、熊は口を縛られていました。
攻撃されるのを防ぐために、サーカスの熊は口を縛られたり、口輪をつけられたりします。
ウクライナで 19年間 芸をさせられ、小さなケージに住んでいたマーシャ
日頃から口輪をつけっぱなしにされることが多く、くいこんで傷跡が残ることがあります。
練習やパフォーマンスが終われば、熊は狭いケージの中で過ごします。
一生、この繰り返しです。
パフォーマンスをしなければ、餌がもらえないので従うしかありません。
しかし、餌がもらえなくても、パフォーマンスを拒否し、餓死を選ぼうとした熊もいました。
こんな生活を続けるなら死んだ方がマシだと思ったのでしょう。
トラの場合は、ムチや棒で叩かれながら調教されます。
木下大サーカスのHPでは、ライオンと、ムチと棒をもった団員の姿がうつっています。
まさか、あれがただの飾りなどとは言いますまい。
こちらの動画では、トラに火の輪くぐりのパフォーマンスを行わせています。
このトラは、火の輪くぐりのパフォーマンスを行っている際、
恐怖からパニックになり、ブルブルと震え、
その後、失神しました。
それほどの恐怖の中、トラはパフォーマンスを行っているのです。
ゾウの場合は、尖った金属爪のついた器具「ブルフック」で叩かれたり、
鋭利な「ドリル」という器具で突き刺されたりして、虐待されているからです。
これらの器具で、急所を突き刺されると、ゾウたちはすごい痛みになります。
こうして、激しい痛みを与え、心を折り、言うことを聞かせているのです。
無理やり縛りつけ、引っ張り、押さえつけ、人間好みのポーズを取るよう強制します。
こちらは2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
ブルフックをかざし、象を脅しています。
こちらも2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
象が収容されている場所は、左にある小さなコンテナです。
2021年、木下サーカスに視察に行かれた方が撮った映像にも、しっかりとブルフックを持った調教師が確認できます。
サーカスの象たちは、このような虐待の末に、芸を覚え、皆さんの前で芸を披露しているわけです。
調教は、人間と動物の信頼関係のもとに成り立っている、などというメルヘンな事を信じている人が多いようですが、
動物の調教というのは必ず、餌でのコントロール、あるいは、暴力による虐待、あるいはその両方によって成り立っています。
サーカスだけでなく、イルカショーや、猿回しや、象乗りなど、全て同じです。
皆さんが興奮し、笑い、癒やされ、一時の時間を楽しむことと引き換えに、
動物達は痛み、苦しみ、辛い思いをさせられ、一生を棒に振っているのです。
動物を利用する木下サーカスなどには行かないようにしましょう。
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