先日、読者の方からメッセージを頂きました。
始めに書かれていたのは、私のブログをきっかけに、牛、豚、鶏など全く食べない、動物を搾取しない生活を続けているというものでした!
とても嬉しいですね。
年末にもご夫婦でヴィーガンになったという方からメッセージを頂いたばかりです。
1人でも多くの方に届くように、ほとんどと言っていいほど達成感のない発信を続けていますので、
変化する人からのお知らせは大変励みになりますね。
そして、メッセージには続きがありまして、こちらが本題です。
内容は、猫の食事のことです。
できるだけ健康的な食事をさせてあげたいので、猫たちに食事を作ってあげている。
猫は肉食なので、猫たちの食事を作る時は豚や鹿の肉を購入することになってしまう。
家族として迎え入れた特別な存在と、畜産動物と呼ばれている生き物の命に、 優先順位をつけるのは間違っていると思う。
それでも、家族である猫が大切なので、猫のごはんを作ることがやめられなくて悩んでいる。
という内容でした。
すでにメッセージは返信済みなのですが、記事として取り上げてほしいと書かれていたので、今回記事にしました。
最初は、猫が肉食だから猫の食事で肉を与えることに悩んでいる思い、その内容で返信したのですが、
今改めて見てみると、肉を買って調理すること自体に、罪悪感を感じ、悩んでいるようにも見えますね。
肉を調理するのも、肉入りのフードを与えるのも、本質的に違いはありませんので、どちらかと問われればどちらでもいいと思います。
犬は雑食ですので、犬は菜食で健康に生きていくことができます。
最近の研究では、むしろ肉食よりも菜食の方が病気のリスクを減らせるという結果が出ています。
↑菜食中心の生活でアトピーが治った犬の話と、研究結果の話があります。
うちの元繁殖犬で保護されたメリーも、完全菜食生活です。
植物性フードに加え、さつまいも、かぼちゃ、豆腐、トマト、ナス、りんご、デーツなどが好きです。
しかし、猫は肉食ですので、菜食にすると病気のリスクがあります。
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猫のためのベジタリアンフードついては数多くの研究が行われてきましたが、
その結果は完全には明らかになっていません。
はっきりしているのは、ベジタリアンの食事で猫の栄養バランスを満たすのは容易ではない、ということです。
実際のところ、ベジタリアンフードで猫の栄養ニーズを満たそうとすると、合成アミノ酸が必要になります。
つまり、100パーセント自然由来の食材を使用したベジタリアン・キャットフードで猫のニーズを満たすことはそもそも不可能なのです。
さらに、不適切な食事を続けることによって、将来、深刻な健康トラブルにつながる恐れもあります。
たとえば栄養状態が良くないと、心臓病や尿路疾患、下痢、その他の疾病を悪化させることが知られていると、PetMDは忠告しています。
また、栄養不良によって、持病がないのにもかかわらず心臓や眼の病気を患ってしまうこともわかっています。
あえてペットの健康を危険にさらす理由はどこにもないでしょう。
猫は肉を食べるのが本来の姿ですが、俯瞰してみればベジタリアンフードであっても適切な成分が追加されていれば、理論的には十分な栄養摂取は可能なのかもしれません。
ただ残念ながら、ベジタリアンフードが一般的なキャットフードより健康的であることを示すエビデンスは見つかっていませんし、むしろ栄養バランスが悪いと猫に健康トラブルが生じるというエビデンスも見つかっています。
猫にとって健康的でバランスの良いベジタリアンフードの内容が明らかになるまでは、肉ベースの食事が最も安全で自然な方法といえるでしょう。
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猫の植物性フードは売ってはいますが、
残念ながら現在の研究段階では、猫の植物性フードで健康を維持できるという結果が出ていないとのことです。
ただ、以下のような話もありました。
***************引用***************
我が家の猫が気に入って食べているのもamiキャットフードとBenevo。
Benevoの方が猫たちが好きなので今はBenevoをあげています。
少々高めではありますが、猫の健康を考えてこちらを選んでいます。
こちらの餌に変えてから、うんちが毎日スルッと出るようになりました。
以前まで、うんちをするとき、とても大変そうで毎日一生懸命、気張っていました。
また腎臓にもともと問題が少しあり、おしっこに血が混ざることがあり、病院へよく通っていましたが、この餌に変更してから、治ったのが本当にうれしいです。
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味も気に入っているようで、毎食完食しています。
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このサイトを運営している方は、
インスタでは「eco.japan」というアカウント名で、ヴィーガンの間では割と有名な方だと思います。
植物性フードでうんちの出が改善したとありますね。
人間も肉食で便秘に悩んでいる方は、菜食生活になるとお通じが良くなったという話は多く聞きます。
肉は消化と吸収に時間がかかり、植物は繊維質で素早く排泄されるからです。
猫は肉食なので、肉を素早く消化できるはずですが、やはり個体差があるのでしょう。
植物性フードの方が健康に生きられる猫もいるのかもしれません。
とはいえネットでは、明らかにヴィーガンに偏見をもったような記事を除いたとしても、
猫を植物性の食事のみで健康を維持するのは難しい、とする意見が多いようです。
そもそもとして、ヴィーガンの人でも、猫の植物性フードを試した人はかなり少ないと考えられます。
犬は多く見かけますが、猫は見たことがありません。
やはり研究結果がない以上、猫の健康を考えると、現代では、肉や魚を食べさせるのが無難なのでしょう。
菜食生活の健康な猫を飼育されている方がいらっしゃればぜひ教えてください。
うちにも、猫が2匹います。
元野良猫のチロくん(白)、保護団体から譲渡していただいたツグミちゃん(キジトラ)です。
ヴィーガンになる前から飼っていた子たちです。
私は、肉や魚入りのフードを与えています。
↑2匹でダラダラ食べる図
実は、上記のamiのフードは買ってみたことがあるのですが、そもそも味が好みではないようで食べませんでした。
その時は好きなフードに混ぜながら食べさせましたが、リピ買いはしていません。
チロくんも、うんちをする時に鳴き声をあげることがたまにあるので、Benevoのフードの購入を検討しますが、
とはいえ、完全にそれだけにする事はすぐにはなさそうです。
少なくともかなり勉強、調査してからでないと。
というわけで私は、動物虐待反対、畜産反対、漁業反対という主張に矛盾しています。
しかし、猫には殺処分の問題があります。
2021年度の猫の殺処分数は、1万1718匹。
そのうち離乳前の幼齢の猫は、7407匹です。
猫の殺処分は、人間の都合による猫の虐殺です。
動物虐待反対と言っている以上は、猫を殺処分から救わないのは矛盾しています。
殺処分予定の猫を保護をする、保護団体から保護猫を譲渡してもらう、ミルクボランティアをする、などして何らかの形で救う必要があります。
しかし、猫を保護すれば肉や魚が必要。
子猫のミルクには、虐待飼育され、最終的には5~6年で殺される乳牛のミルクを使っているでしょう。
猫は、保護しなくても、保護しても矛盾します。
なので現代では、放牧などで飼育された、福祉がなされた高級な肉などを購入することが最大限できることかもしれません。
↑ヴィーガンと放牧養豚農家の対談。
猫の問題は、長い目で見ていかなければなりません。
殺処分をなくす、生体販売をなくす、飼育をなくす、培養肉を発展させる方向に向かい、徐々に解決していかなければなりません。
ペットフード協会によると、2022年度の猫の新規飼育頭数は、43万2000匹です。
https://petfood.or.jp/topics/img/221226.pdf
仮にこの人たちが全員、殺処分予定の猫を迎えいれればあっという間に殺処分がなくなります。
43万2000匹を迎えた人の中には、「スコティッシュフォールドじゃないと嫌だ」というような、
猫をブランド品としか見ていなかったり、癒やしの道具としか見ていない人間が一定数存在し続け、
そういう人たちは、ペットショップやブリーダーから購入するでしょう。
しかし、特に猫種や外見に大きなこだわりもなく、ただ無知なだけで、
事情さえ知れば、ペットショップやブリーダーから買わないという人も一定数いるでしょう。
ペットショップや、ブリーダーの中には、一定数 劣悪な環境で飼育、繁殖を行う人間がいます。
狭く、糞尿・誇りだらけのケージで、毛がボーボーに生え、糞尿がこびりついたまま飼育をしたり、
近親交配で繁殖し、無麻酔で帝王切開を行う人間たちまでいます。
犬猫愛護活動家の中には、良いブリーダーもいますとか、
ひどい人では良いペットショップもありますなどという、驚くほど無知な人たちがいます。
どれだけ表面が良かろうと、ブリーダーは全員が人工授精や強制繁殖というおぞましいことを行っています。
以下は、日本のブリーダーの投稿です。
ペットショップの子犬や子猫は、ほとんどがペットオークションを通じて、ペットショップにやってきます。
ペットオークションとは、その名の通り、
不特定多数のブリーダーたちが持ち寄った、子犬や子猫を競りにかける場所です。
ペットショップなどの小売業者は、ここで子犬や子猫を競り落とし、店に運んでいくのです。
推計では、流通総数59.5万頭のうち、
年間35万頭が、ペットオークションからペットショップへ流れています。
ペットオークションへ持ってくる不特定多数のブリーダーたちの中には、
当然のことながら悪徳ブリーダーが一定数含まれています。
当たり前ですが、ペットオークション側が、ブリーダーがどのような環境で飼育しているかなど見ているはずがありません。
ペットショップ側も、競り落とした子犬のブリーダーがどのような環境で飼育しているかなど見ているはずがありません。
つまり、ペットショップに売られている子犬や子猫は、
確実に、悪徳ブリーダーによって生まされた子犬や子猫が混じっています。
記憶に新しい、悪徳繁殖業者「アニマル桃太郎」の事件。
わずか数人のスタッフで、1000頭の犬を飼育し、
社長の百瀬たちは、繁殖犬を帝王切開で生ませる際、
麻酔なしで帝王切開を行っていたのです。
縫合手術が雑で、腸が出たままになった犬もいたそうです。
アニマル桃太郎は、明るみになるまで、30年もこのような業務を続けてきたのです。
1つの業者ですら、世に出るまでこれだけ時間がかかります。
このような業者は、あくまで氷山の一角なのです。
このアニマル桃太郎も、ペットオークションに毎週20~30匹の子犬を出品していたんですよ。
つまり、不特定多数のペットショップで、アニマル桃太郎の子犬や子猫は売られており、それを買った人たちが何人もいるのです。
ペットのコジマも、アニマル桃太郎の犬を仕入れていたことを認めており、返金する対応を取っています。
つまり、ペットショップ自体が優良かそうでないかなど全く関係がありません。
ペットショップで店頭販売をやっている時点で、必ず悪徳ブリーダーの手助けをすることになるのです。
また、子犬たちはトラックなどで、ペットオークションなり、ペットショップなりに運ばれるわけですが、
こうした流通の過程で、約2万6000匹の子犬や子猫が死んでいます。
****************引用****************
2018年度に国内で繁殖・販売されていた犬猫のうち約2万6千匹が、
繁殖業者やペットショップのもとにいるうちに死んでいたことが、朝日新聞の調査でわかった。
流通量の約3%にあたり、この5年間で計12万匹以上にのぼる。
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ペットショップがなければこんな事は起こりません。
あと、ペットショップがあることで、衝動買いが起こりやすくなります。
可愛い子犬や子猫を間近で見る事で、飼いたい欲求が強くなり、飼う予定がなかった人まで買ってしまうのです。
ペットショップでは、客に抱っこさせて押し売りするのはマニュアルで決まっています。
抱っこさせれば衝動買いさせられる確率が高くなるからです。
ペットショップがあることによって、「運命の出会いだ」とかメルヘンチックな事を言って、多くの人は買ってしまうわけです。
そんなことも知らないで愛護活動をやっている人は、一体何のために活動をやっているのでしょうね。
犠牲となる犬猫を減らすためにやっているのではなかったんでしょうかね。
ただ犬猫が可愛いから触れ合ってるだけなのでしょうか。
ペットショップやブリーダーの本質を知らせ、業界を縮小させなければ、
善良な人まで犬猫を購入するようになり、いつまで経っても保健所や保護団体の収容数は減らず、殺処分はなくならないでしょう。
まずは、ペットショップをなくすことからですね。
店頭販売をなくすのがまずは現実的なところ。
それからブリーダーたちを追い詰めていかなければなりません。
またペットを飼う人間の中には、安易に飼い、安易に捨てる人間や、虐待する人間も一定数存在し続けます。
これはペットショップやブリーダー関係なく、存在し続けます。
つまり、ペットを迎え入れるハードルをもっと高くする必要があります。
ペットを飼っている人の管理、ペット数の制限、ペット税の導入、遺棄や虐待の厳罰化、遺棄者や虐待者のペット飼育禁止、アニマルポリスの導入など、色々な法律を導入していかなければなりません。
今は何も進んでいない、動物虐待国家日本。
ペットショップやブリーダー、虐待魔のやりたい放題です。
まずはそこの解決を目指し、解決できれば最終的には猫を飼うことを全員がやめる必要があるでしょう。
あとは、培養肉の発展に期待していきたいところです。
培養肉は動物の犠牲はありますが、犠牲数で見れば少ないと考えられます。
↑2:44頃から、東大であった培養肉の講演の話。
それが猫の食事に有効であれば、犠牲数を減らすことができます。
ヴィーガニズムとは、
「衣食他すべての目的において、実践不可能ではない限り
いかなる方法による動物の搾取、及び動物への残酷な行為の排斥に努める哲学と生き方」
のことです。
簡単に言うと、脱動物搾取が ヴィーガニズムです。
動物搾取とは、不必要にも関わらず、人間が利益を得るという理由だけで動物を利用して苦しめる事を指します。
食のために動物を食べる事は、先進国では不必要です。
菜食で栄養が賄えることは、「英国栄養士会」や、世界最大の栄養士会である「栄養と食のアカデミー」などが発表しています。
つまり、動物を食べる事は、動物搾取です。
衣類のために毛皮やウールを使うことなども同じです。
言うまでもなく、動物の毛を利用しなくとも、衣類で寒さを凌ぐことはできます。
つまり、動物性の衣類を着る事は、動物搾取です。
(論じるまでもないですが、ブリーダーはどれだけ飼育環境が良かろうと動物搾取です。
自分達が利益を得るために、母犬や母猫に子供を無理やり産ませて、それを売って金儲けをします。
ブリーディングが金儲けであるという現実から目を反らしたいので、血統を残すためという建前を言うわけです。)
しかし例えば、人間は歩いているだけで虫を踏みつぶしてしまう事が多々あります。
気をつけることはできても、完璧に避ける事は不可能です。
ですが、殺そうと思ってわざわざ殺しているわけではありません。
殺したところで、何かしらこちらに利益があるわけではありません。
つまり、殺していますが、動物搾取をしているわけではありません。
人間が生きている以上、完璧に動物を殺さないなどありえません。
ヴィーガンが掲げているのは、あくまで反動物搾取です。
全ての生き物を完璧に殺さない事を目標に掲げているわけではありません。
猫を救う行為が、他の動物を殺してしまうことにつながるわけですが、
これを搾取というかどうかは、おそらくヴィーガンによっても考えが違いそうです。
搾取にならないという人もいれば、搾取になるから猫を飼わないという人もいそうですね。
これはぜひヴィーガンの方の意見を聞いてみたいものです。
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