以下の動画の0:20あたりをご覧ください。
檻の中にいる熊。
その檻に入った職員は棒を持っています。
そして、この棒で突然、熊を叩きます。
悲痛な声をあげる熊。
叩いた熊を奥へ追いやった職員は、その後、もう1頭の熊を檻から出しました。
この虐待を行ったのは、「ボリショイサーカス」というサーカス団の団員です。
ボリショイサーカスは、現在戦争中であるロシアのサーカス団ですが、
日本で何度も公演を行ってきました。
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2015年
非常に熱い夏ですが、現在、ボリショイサーカスも来日、日本各地を巡業中です。
今年は、クマ、馬、犬、猫のショーが行われています。
去年に引き続き、今年も調教師がクマを棒で殴るところを撮影された方がいます(下記リンク先の1:22ころ~)。
棒で脅すような動作も見られ、コントロールのために暴力が使われていることがわかります。
このことについて、開催予定地の動物愛護行政にも通報していますが、ボリショイサーカス側がしている言い訳は、
「糞を取り除いたりするために檻の中に道具を入れることがあり、その棒をクマがいじるのを払いのける動作が殴ったように見えるのでは」
とのことです。
しかし、映像の檻は飼育用の檻ではありません。
出演前に檻から出して別のスペースで準備をしているところです。
かき出し用の道具はグレーでしたが、この調教師が持っているのは別の棒です。
調教用のものとしか思えません。
また、かき出し用のワイパー状の道具でも、クマを脅すように檻を叩いています。
調教師の棒の持ち方は、道具を使う持ち方とは逆ですから、糞などをかき出すための動作ではないです。
棒を見ただけで、クマは檻の奥に後ずさりしています。
そして、檻を叩かれた後、クマの常同行動が激しくなっています。
(常同行動自体は、この前からしていました)
そもそも暴力を使わなければ調教できない動物をショーに使うこと自体、止めていかなければいけないことだと思います。
ほか、幕張公演の際はダルメシアンが下痢便をしていました。
犬のケージは屋外で、公演帰りの方々も、「暑そう」「あれはまずいな」などと言っていました。
猫のスペースは屋内でした。
馬は1頭だけ扇風機が回っていない馬がいたこと、あばらがかなり浮いて見える馬がいたことなどが気になります。
ボリショイサーカスでは昨年、具合が悪くなった馬がおり、行政の仲介で獣医師からアドバイスをもらっています。
馬の移動は空調付きの馬運車ですが、クマの移動は平台のトラックに檻を5つ並べて他の荷物も積む形でした。
犬のキャリーケージは、側面が開閉するタイプ(ウィングボディ)のトラックに積まれていました。
閉じられた後も犬の鳴き声が聞こえていました。
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また、ボリショイサーカスの動物達は、狭い場所に拘束され、長距離を移動させられ、異常行動を起こしています。
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とても狭い檻に入れられて、ロシアから毎年連れられてきます。
日本での公演中も、彼らの住まいは、移動用の狭い檻のまま。
歩き回るスペースもなく、常同行動で体を揺らしています。
逃げた時の安全のためとはいえ、はめられた口輪や、大きな首輪が、とても哀れです。
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2017年
流山公演会場から次の名古屋公演会場へ運ばれるクマたちの様子です。
狭い檻の中で行ったり来たりの異常行動を起こしていることがわかります。
こちらはボリショイサーカスで使われる馬です。
ほとんど身動きできない状態で次の会場へ運ばれます。
2016年
横浜公演会場から次の福岡公演会場へ運ばれるクマたちの様子です。
狭い檻の中で行ったり来たりの異常行動を起こしていることがわかります。
移動は長い時には1000km以上かかることもあります。
冷房設備もないトラックに乗せられ、喉を乾かせ行き場のない檻の中をぐるぐる回り続けるクマたちは、狭い檻の中に閉じ込めて自分たちの自由を奪っている人間のことをなんと思っているでしょうか?
ボリショイサーカス側は、「動物を使わないで」という声に対して次のように答えています。
「ボリショイサーカスでは虐待的な調教は行っていない」
「アンケートでは、動物サーカスを子供たちはとても喜んでいる」
「生まれたときから動物と一緒に暮らし、家族のように接し、芸を覚えさせる」
このような考えに対する反論は、この映像ですべて言い尽くされています。
どんなに「クマが芸を楽しんでいる」という印象を植え付けようとして、それをそのまま信じて「かわいい」と喜ぶ観客がいたとしても、その実態は奴隷です。
遠いロシアから小さな檻で連れてこられ、国内を小さな檻に入れられあちこち移動させられ、ムチと餌で芸を強制され、
1回1000円で「クマとの記念撮影」に利用され、クマは一方的に搾取され続けています。
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上記にある通り、ボリショイサーカスは、金儲けのために、観客に動物達を触らせています。
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毎年、環境省告示の「特定動物の飼養又は保管の方法の細目」に違反する、「クマとの記念撮影」が行われています。
ボリショイサーカスのスタッフが自ら手を取って、クマに触らせ、(2016年横浜公演)
1回1000円で写真撮影(2016年横浜公演)。
2016年横浜公演では、サーカス開始前の30分、合間の休憩の15分、サーカス終了後の30分にクマを利用した記念撮影が行われましたが、いずれもクマと人との間に檻などの遮るものはなく、スタッフが積極的に観客にクマを触らせています。
犬と馬でも記念撮影が行われていましたが、犬や馬との大きな違いは、「おやつ」です。
クマの調教師は、クマをその場におとなしくとどめ置くために、ひたすら「おやつ」を与え続けていました。
もしも「おやつ」がなければクマが「おやつ」以外の何に関心を示し、どのような行動に出るのか予測できない、そう思っているからこそ調教師は「おやつ」でクマの注意を引き続けているのでしょう。
ボリショイサーカスで利用されているクマは、野生の自然界で生きているクマとは全く違う状況に置かれています。オスのヒグマならばその行動圏は400㎢~1100㎢におよび、本来なら広い大地を自由に歩き回り水分の多い青草やベリーなど植物を中心に昆虫の幼虫やサケなども食べ、10~11月には自分で穴を掘りあるいは樹洞などに冬眠します。子育て中のメスや交尾期以外は通常ヒグマは単独生活者です。
しかしそのような本来あるべき生態も尊厳も「動物サーカス」で商業利用されるクマはすべて奪われてしまっています。
150㎝×150×100㎝程度の狭い檻に入れられて、ロシアから日本、そして日本国内を人間や他のクマと一緒にあちこち移動させられ、芸を強制されます。
サーカスに利用されるクマは自然界の熊とは違い、常に強いストレス下にあります。
2012年の福井公演ではクマが暴走していますが
2016年の横浜公演でもクマが舞台から一時退場する際に調教師に躍りかかり、3階の客席にも調教師がクマを大声で怒鳴りつける声が響きました。
サーカスでの拘束に比べると、まだ自由のあるサファリパークでもクマが人を襲う事件が起こっています。
サファリパーク従業員がクマに襲われ死亡 群馬
8月16日 18時23分 NHKニュース
16日午後、群馬県富岡市の「群馬サファリパーク」で、車で園内を巡回していた従業員の女性が、放し飼いにされているツキノワグマに襲われて、病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
16日午後1時15分ごろ、群馬県富岡市にある群馬サファリパークで、車で園内を巡回していた従業員の齋藤清美さん(46)が、放し飼いにされている体長およそ1メートル70センチのオスのツキノワグマに襲われました。
齋藤さんは胸や腹などをかまれ、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
警察によりますと、齋藤さんは園の軽乗用車に乗って1人で巡回していたところ、車内でクマに襲われ、目撃したほかの従業員が消防に通報したということです。
奴隷的処遇に耐え、ストレス下にある熊を「一回1000円」の商売のために「記念撮影」に利用し、観客を危険にさらす行為をボリショイサーカスは毎年行っています。
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情けないことに、日本人が触っているところが映っていますね。
同じ日本人として恥ずかしい限りです。
サーカスの動物たちが人間好みの芸をするのは、彼らが虐待されているからです。
この熊は何をさせられているか、分かりますか?
四足歩行が自然である熊は、強制的に二足歩行を強いられます。
そのために、腕を縛って吊り上げるのはもちろんのこと、実は首にも縄がかかっているのがお分かりになるでしょうか。
首に縄をかけることによって、熊がしゃがむと首が締まるようになっているんですよ。
These are just tiny baby bears. The circus industry is “training” them by stringing them up by their necks. It's 2019. Can you believe circuses with animals are still a thing? 😔 pic.twitter.com/sseET2IKdX
— PETA (@peta) January 17, 2019
こうして、熊は嫌でも二足歩行をするしかなくなるのです。
サーカスの調教師たちは、日々の調教で動物達に暴力を奮っており、ショーの中でもその様子を見ることができます。
こちらのショーでは、熊がショーの途中で棒状のもので叩かれ続けています。
言う事をきかなければ何をされるかわからないため、熊は芸を行っているというわけです。
ゾウの場合は、ブルフックという器具で調教されます。
この尖った部分を突き刺すことにより、激しい痛みを与え、心を折り、言うことを聞かせているのです。
無理やり縛りつけ、引っ張り、押さえつけ、人間好みのポーズを取るよう強制します。
調教のときや、ショーで利用するとき以外は、鎖などで繋がれ拘束されます。
こちらは2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
ブルフックをかざし、象を脅しています。
こちらも2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
象が収容されている場所は、左にある小さなコンテナです。
5か月前に木下サーカスに視察に行かれた方が撮った映像にも、しっかりとブルフックを持った調教師が確認できます。
トラも同様に、暴力によって支配されています。
このトラは、火の輪くぐりの恐怖からパニックになり、ブルブルと震え、その後、失神しました。
こちらは調教の公開中に、調教師に飛びついたトラの映像です。
飛びついた直後、2名の調教師に、棒やムチで叩かれました。
このトラは、調教師達からいじめを受けています。
#animalcruelty in circuses is the same everywhere in the world.
— °•° IⓋY °•°🌱🐽🐾🦋💚 (@Ivy_MiddletonUK) August 14, 2020
Captive wild animals like this tiger are tortured and abused and deprived of food to do the tricks people pay for when visiting the circus. This the truth of the circus! Don't buy a ticket! #veganaf#animalrights 🦁 pic.twitter.com/qfhsemvccf
無抵抗のトラに乗っかり、体重をかけて圧迫をしたり、頭を叩いたりを繰り返しています。
もう1人の団員も、耳を引っ張って虎の顔を持ち上げ、顔を叩いています。
暴力で支配されているため、されるがままです。
これらがサーカスの調教の現実であり、調教によるストレスが限界を迎え、動物達が調教師を襲う事件が後を絶ちません。
野生の中で暮らしていた子熊を無理やり誘拐してきて、虐待されながら芸をしこまれたクマさんは全然幸せじゃない。動物サーカスは止めろ!😠🐻 #NoAnimalEntertaiment
— Miss Marple Ⓥ 💙💛 🌈 (@lovemissmarple) January 20, 2020
julie marie cappiello Ⓥ @jmcappiellopic.twitter.com/KVUAT6yHD0
調教師が襲われて、怪我をしようと命を落とそうと自業自得でしょうが、襲った熊が殺処分されてしまうのではないかという懸念があります。
ストレスによる攻撃が他の弱い動物に向いてしまう場合もあります。
サーカスの動物達は、野生動物です。
野生の動物達は、恐怖の中、強引に捕らえられます。
群れの中の1頭を捕らえる場合は、必要な対象以外は皆殺しになることもあります。
人間の一時の娯楽のために、動物たちは一生、虐待されながらショーを行い続けているのです。
以下は、木下サーカスのショーの様子です。
特に、ライオンの悲しげな表情が見てとれるでしょう。
木下サーカスでは、ショーの後、象たちは、一般人と800円で記念撮影をさせられます。
象はこの記念写真がかなりストレスなようで、首を上下に振ったり左右に振ったりといった常同行動が頻繁に見られました。
また 市原ぞうの国は、ゾウのパフォーマンスショーを行っています。
サーカスという名前でないだけで、本質は全く同じです。
以下は、去年6月には、職員が子象の「ら夢」の額を、ブルフックで思いっきり叩く様子が撮影されました。
ゴツンと音がして、ら夢は後ずさりました。
象たちは日々、ブルフックで殴られたり、引っかけられたりしています。
殴られ続けた結果、額に穴が開いている象もいます。
市原ぞうの国では、このブルフックをコミュニケーションの道具とアナウンスし、嘘をついています。
今もなお、ゾウたちは金儲けのために利用され続けています。
このような虐待が明るみに出たため、世界では、野生動物のサーカスを禁止する国がいくつもあります。
フランスもつい先日、野生動物を利用したサーカスや、イルカショーを禁止する法案を可決しました。
サーカスやイルカショーの禁止の議論は、2000年から行われていたとのことで、21年も経ってようやく可決された形になります。
日本なんて、議論すらされていません。
日本人が、動物利用の残酷さに無知な人が非常に多いからです。
政治家たちは、票にならないことはやりません。
議論されない=日本人の関心が低いということです。
国民が関心を持てば、政治家たちが票欲しさに動き、法律が変わっていきます。
逆に関心を持たず、動物利用のサーカスに行き続ける限り、動物達の苦しみは永遠に終わりません。
ボリショイサーカスは、コロナ以来、日本での公演は行っていないようですが、
木下サーカスや、市原ぞうの国は変わらず、公演、運営されています。
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