私の中にはおおよそ二人の人間が共存しています。
一人目の私
私には借金があります。借りているほうではなく貸しているほうで。
家族全体に合計360万ほど。その内100万は私名義で消費者金融から借りたものです。
毎日毎日勤労勤労、平日帰宅後や土日にも実家事業の手伝いがあったりします。
物欲がなく外食が趣味なので緩やかにお金はたまるはずなんです。社会人1年目はそうでした。
ただ家が回らなくなりお金を貸すようになってから、自分が働いて稼いだはずの金はどこへやら。
貯金残高一桁万円台にしょっちゅうなるわけです。
なぜ?
手元に何も残らない。毎日頑張っているはずなのに何も。指の隙間から緩やかと零れ落ち消えてしまう。
本来なら今頃奨学金も完済して歯科矯正も一括で払えている予定だったのに、予定はすべて水の泡。
お金が余っていたから初めて積み立て保険も日々私を苦しめます。仕方ないよね、本当なら生活費以外の余った金でやるはずだったのが、すべてむしり取られて更地になってしまったのだから。
文章に起こすとなんと阿保らしい。私の友人がこれを話して来たら『馬鹿じゃないのか。家族に金など貸すな。』と言うでしょうね。自分でもわかっています。こんな連中捨ててしまって、一人で生きたほうがずっと楽でいいはずだと。
家族仲が特段いいわけでもありません。悪くも良くもない、他人以上友達未満のような感覚が私にはあります。
ですが世間はみな口をそろえて言うわけです。『家族は素晴らしい。家族がいればそれでいい。』
勘弁してほしい。これ以上私をいじめないでほしい。こんなもののどこがいいんだ、そんなに言うならぜひもらってくれ。もう私には必要無いものだ。
と、最近の私は思うわけです。
一方もう一人の自分
父も母も苦労した。病気に続く離婚に耐えて、自分たち兄弟に愛を注いで育ててくれた。
所謂毒親のようなものなどひとかけらもなく、本当に苦しい思いをしている人から見ればなんて贅沢なことで悩んでいるんだといわれるだろう。
金よりも価値のあるものがあるだろう、今が踏ん張り時なんだ。いじけることは簡単で、ずっと不機嫌な態度をとるのは容易い。ただ自分の機嫌は自分でしか取れない。家族への恨みつらみを心にためて怒り狂うよりも、すべて現状を受け入れ前向きになったほうが自分の精神衛生上もいいに決まっている。
外側からくるものに対しては何もできないが、内から湧くものに対しては心の持ちようでどうにでもなる。
頑張れ、自分ならきっと前を向いて歩いて行ける。
と、もう一人の自分は言うわけです。
こんな情緒のジェットコースターみたいな二人に私は翻弄されています。大体朝にどちらが出てきているかで一日の私が決まります。正直辛いです。こんな人間ですから一応何度も自分の心と向き合っていい方向に歩めるよう工夫を凝らしているつもりですが、ダメなときは点でダメ。ネガティブな感情をコントロールできません。
まるで源泉の如く心の海底から湧き出て止められないのです。
今日はそんな二人がいい感じに共存していたので、文章に起こして気持ちの整理をやってみました。
チラ裏とはまさにこのことですね。