私は高校生くらいから「家族が嫌い」でした。

両親の離婚騒動に突き合わされ、やりたくもないことをやらされ、挙句の果てに金を私にせびる始末。

貸金は増え続け、いつの間にか私の年収ほどに膨れ上がっています。

 

文字にしてしまえば高々2行程度の内容ですが、人の心とは美しく複雑ですね。家族のあらを一生懸命探し、

それを心に蓄積し続け、気づけば起こりの感情の何百倍も家族のことを嫌悪していました。

 

くるしい状況から少しでも目を背けたくて、変に記憶改変をし、言われてもいないことを言われたような、

やられてもいないことをやられたような感覚にずっと陥っていました。

 

そのせいで私は家ではずっと不機嫌、今考えてみると家族へのフキハラですね。

 

ですが最近、ずっと心が乱れ続けいているこの状況が心底嫌になって、何度も何度も自分の感情と向き合い、

なぜそんなに不機嫌なのか、何がそんなに嫌なのかを徹底的に考えるようにしました。

 

あっという間に結論が出まして、「家族を嫌い」ではなく「家族を嫌っていたい」自分が見えてきたんです。

これだけ私を苦しめているこの人間たちを、私は嫌う権利があるんだ!と心が叫んでいました。

 

その叫びのせいで精神は安定せず、ずっとずっと靄のかかったような世界をさまよっていたんですね。

そんな自分を受け入れ、それも大事な自分の一つだからと許すことにしました。

 

両親も兄弟も私の両腕では抱えきれないほどの愛を与えてくれたことを思い出しました。

すっと心の靄が消えていき、こんなにも心とは軽いものだったのかと感動を覚えましたね。

 

何年も私の身勝手な感情で苦しめてごめんね。もう私自身を縛る必要はないんだよ。と謝ると、

叫び声のせいで心の隅でずっとおびえていた少年時代の私も、今の私を許してくれました。

 

久しぶりに人間になれた気がしたので、下書きも書かず文章を書きなぐりました。

いつか読み返して、こんな時期もあったと思い出に浸れる時を楽しみに待ちます。