本当に上質な人間関係 | 小川健志の破壊的イノベーション

本当に上質な人間関係

本当に上質な人間関係とは、どんな関係なのか?金曜の早朝に考え始めたら、なんとなくクリアになってきた。

 

 

質の高い人間関係とは、お互いに何も求めない関係なのではないか。

 

 

 

これは相手に無関心という意味ではなくて、一緒にいるだけで満たされてしまうような、そんな関係こそ、最上級の人間関係だと思うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

組織のトップに立つと、接するすべての人から色々なことを求められる。従業員から将来のビジョンと経済的な保障を求められるし、取引先からは経済的な合理性を求められる。行政から労働に関するルールを求められ、税務署からは金を要求される。

 

 


いうまでも無いが、これはインタラクティブな性質で、トップも同じように求めている事を忘れてはいけない。従業員には生産性を求めるし、取引先には信頼を求めいる。

 

 


求めあう関係が悪いとは思わない。社会の原則は等価交換にあるからだ。



 

このように、社会に出てからの人間関係は「お互いに求め合うこと」が前提にある。だからこそ、何も求めない学生時代の友人が恋しくなるのだ。

 

 

 

 

「何も求めない」というスキル

 

 

 

 

 

では、社会に出てから上質な人間関係を築くことは出来ないのか?いいや、そんな事はない。

 

 

 

社会に出てから出会う大半の人に求められるし、自分も求めることになるだろう。しかし、ごく少数の人たちとなら、求め合わない上質な関係を築く事ができる。

 

 

 

本当はすべての人と上質な関係を築いていきたいが、現実は難しい。理想ばかり語って、偽善者ぶるのは性にあわない。私は現実的で、泥臭くて、明日から使える話をしたい。

 

 

 

 

繰り返すが、ごく少数の人たちとなら、上質な関係を築くことができる。では、どのように上質な関係を築いていけばいいのか。

 

 

 

 

 

「何も求めない」というスキル

 

 

 

 

 

自分が「相手に何も求めない」ことこそ、上質な人間関係の出発点である。その延長に、上質な人間関係があると断言できる。

 

 

 

 

ただ、実務的にも、立場的にも、組織のトップが何も求めないのは不可能に近い。もちろん、これはトップに限った話ではない。株式会社という営利団体に属している以上、全ての人に該当する厳しい現実である。

 

 

 

なので、この現実を念頭におきつつ、まず身近な人に「何も求めない」を実践すべきだ。そうすることで、「何も求めない事」が身の回りで伝染していき、人間関係が豊かになっていくはず。

 

 

 

人間関係がこじれる原因は、相手に求めすぎてしまうから。ならば、いっそ相手に求めることを辞めてみよう。きっと、劇的に人間関係が豊かになる。

 

 

 

組織の人間関係で悩んでいるトップ、管理職、企業戦士。まずは身近な人に「求めないこと」を始めてみてください。少しずつ、悩みが消えていくはずです。