山形新幹線 つばさ E8系に乗りました②/車内編 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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①外観・解説編の続きです。

 

 

  普通席

座席は2+2配置、シートピッチは980mmとなっています。

 

車内もE6系を踏襲・改良したものとなっています。

 

 

大きな改良点は全席コンセント設置となったことです。

E6系では壁面にあったことから窓側か最前列でしか使えませんでした、E8系からは座席に内蔵されたことから通路側でも使えるようになりました。

 

全席設置の場合、肘掛け先端に内蔵されることが多いのですが、今回は肘掛け根本部分のパーツに組み込まれる珍しいパターンが採用されました。

この方式はE353系の量産先行車でも見られたのですが、後の量産化改良で肘掛け先端部分に変更されています。

 

 

 

この理由について調べたところ、乗り物ニュースにて開発に携わった技術者へのインタビューがありました。

「これまでのコンセント位置では、乗客がコードに足をひっかけるという課題がありました。そこで当初は肘掛けの下裏に設置しようとしたのですが、万が一の破損で感電のおそれがあると考え、付け根の位置に変更しました」

この位置が普及するのかどうかは今後の動向次第だと考えられます。

 

 

最近ではUSBが複数挿せるような大きなアダプターも増えているのでこの位置のほうが邪魔になりにくいかもしれません。

 

リクライニングの操作はレバー式に変更となりました。

最近はE7系でもN700Sでもレバー式になっているので新型ではこちらの方をよく見かけます。

 

天井の形状や荷物棚付近の化粧板の配置などはE7系を小さくした雰囲気を感じました。

できるだけパーツを共通化して、整備性を高めていると考えられます。

(参考:E7系車内)

 

 

 

気になるところは郷土の花でもある紅花をモチーフとして、背面は赤と黄色、座面も赤、床面も赤と特別感のある色ですが、これが良くも悪くも目立ちます。

見た目はとてもかっこいいので目で楽しめるのですが、座席使用後にお菓子の粉や割り箸の袋から落ちた爪楊枝、アイスのスプーンが入っていたと思われる小さなビニール袋、座席にも繊維片がはっきり見えていて、途中駅から乗ってきた人がそれを見ると良い気分はしないと思います。

 

清掃する側からしても、汚れている箇所は分かりやすいと思うのですが、入念に清掃をしないと始発駅であってもゴミが落ちていたら目立ちます。

 

(参考:E6系車内)

また気になるということではないのですが、E6系ではブラインドにも通路にも稲穂が風になびくような柄がデザインされていたのに対して、E8系では何もありませんでした。

 

最近の新幹線としては珍しく、ロゴも無いのでもうちょっと特徴を持たせても良かったように思います。

 

 

  グリーン車

座席は2+2配置、シートピッチは1,160mmとなっています。

 

乗客が多かったため、降車時の写真のみとなります。

こちらもE6系とほぼ同じですが、変更点としては普通車と同じく、リクライニング操作がボタン式からレバー式に変更されています。

 

また、読書灯が座席内臓から荷物棚の下へ戻っています。

操作性は下がりますが、読書灯は減灯される寝台列車や夜間飛行する旅客機では使っている人を見かけますが、新幹線は夜でも車内灯で十分明るいのでこれでも十分のように思います。

 

こちらは通路が最上川の流れをモチーフにした柄がデザインされていました。

 

毎度言っていることですが、座席定員を確保しないといけないとは言え、JR東日本の特急やミニ新幹線車両のグリーン車は普通車とそんなに変わりないくらいの空間を提供して、おしぼりもドリンクも無いのに何千円も高い料金を取るのは良いんでしょうか…?

 

 

  その他・まとめ

運転席直後の乗務員扉がある部分にもゴミ箱が設置されていて、デッキスペースにも公衆電話が無いことを想定しているせいかコンパクトです。

 

JR東日本の新幹線としては初めて設計当初から大型荷物置き場の設置が想定されていたため、客室内でも後付け感が薄く、また荷物置き場の上にも機器を設置するなど空間を有効に使っています。

 

今まで乗った新幹線の中でも無駄な空間を作らないように努力した結果が見れます。

 

E8系は2026年まで2ヶ月に1本程度のペースで量産されていく予定で、福島駅の改良工事も2026年度末に完了することから東北新幹線は数年でまた大きく変わっていくものと考えられます。