JR東日本 あずさ・かいじ E353系に乗りました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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  E353系とは

E353系はE351系『スーパーあずさ』の後継車両として登場しました。

E351系は制御付き振り子式を採用し、カーブを高速で通過できるようになり、速達性は向上しましたが、コストを掛けたほどの速達効果を得られず、メンテナンス性が悪く、毎日高速で走行していたことから老朽化が進んでいました。

そこで、E353系ではよりメンテナンス性に優れた空気バネを使用した車体傾斜システムを採用しています。

このシステムでは傾斜角度は5度から1.5度へ小さくしつつも、カーブの通過速度は同じとなり、車体断面の袖部分の切り取りを減らすことが出来たため、車内空間をより広く確保しています。

 

参考:E351系

 

構成は基本9両と付属3両編成の2タイプがあり、当初『あずさ』では12両、『かいじ』は9両で運用されていましたが、新型コロナウィルスの影響により需要が低迷したことから多くが基本9両で運用されます。

 

2014年2月に量産先行車が登場し試験走行を重ね、2017年12月より営業運転を開始し、2018年3月に『スーパーあずさ』全列車、2019年3月にはE257系すらも置き換えられたため、『あずさ』『かいじ』はE353系に統一されています。

 

付属編成は一部余剰となっていますが、『富士回遊』として新宿~大月間を『かいじ』と併結し、富士急行線へ乗り入れ、河口湖まで運行しています。

2023年3月からは『信州』として塩尻~長野間で平日を中心に運行しています。

 

(情報更新を行い、手直しをして再アップしています)

 

 

  外観

南アルプスの雪をイメージしたホワイト、E351系でも使われた『あずさバイオレット』が側面のラインとして配色され、ブラックは松本城をイメージしています。

デザイナーはJR東日本ではお馴染みとなった奥山清行氏です。

両先頭車とも貫通型前面形状ですが、縦型に配置されたLEDが大胆かつ近未来的な雰囲気でカッコいいです。

 

 

  普通車

座席は2+2配置、シートピッチは960mmとなっています。

前後間隔は10mm狭くなっていますが、座席中央に支柱があることから足元は広々としています。

 

E657系と似たような座席になっていますが、大きな違いとしてはコンセントの位置が肘掛けから座席背面へ移動しています。

なお、量産先行車では肘掛けに設置されていました。 

またリクライニング操作はボタン式からレバー式になっており、E7系に近い仕様になっています。

取っ手の部分に点字が組み込まれたのも新型ならではの配慮です。

内装は明るく開放的な車内になっています。

車内の荷物置き場が後付け感が薄く、初めから標準装備されています。

 

 

2019年3月から全車指定席となり、荷物棚の下にランプが設置されています。

なお、が空席で、が使用中なので初見の人は間違えないように注意してください。

 

  グリーン車

座席は2+2配置、シートピッチは1,160mmです。

普通車ではありません、違いが分かりにくいとは思いますがグリーン車です。

カーペットの消音性が高く、重厚感のある配色だし、掛け心地も全然悪くないんだけど…普通車と大きな差が分かりづらいのが難点。

 

ベースとなる部分は同じなんだと思います。

 

以前に乗った8000系も同じで、指定とベースが同じなのでグリーン車が安っぽくなっちゃいます。

 

デフレっぷりは散々叩かれていますので、私から一つだけどうなんだろうと思うのはコンセントの位置です。

足を載せるフットレストのすぐ真下にコンセントを設置したら蹴飛ばしてしまうと思うのですが…いや、気付けよ、普通そうなるでしょ。

シートピッチが広いんだからコンセントがそもそも遠いと思うのですが、肘掛けに内蔵するのがベストだと思います。

 

 

 

  改めて乗ってみて

運行開始直後に乗って、その後、空気ばね式の車体傾斜を使う8600系や2600系にも乗ってみて、改めて乗るとE353系は乗り心地が良いです。

 

 

8600系はカーブ前後は空気の送り方が荒いので縦振動と横揺れがあり、もう少し滑らかな空気調整をしてくれると良いと思いましたが、E353系は車体傾斜のセッティングがよく出来ていて、制御付き振り子式特急のような滑らかな挙動です。

 

加えて、新幹線で培われたフルアクティブサスペンションの技術を全車両に採用していることから揺れが相当軽減されています。

 

自家用車や高速バスに十分打ち勝てる特急列車だと思います。