前編からの続き。
工場見学、まずはM1格納庫
最初に見るM1格納庫は1週間から1ヶ月ほどを要する重整備を必要とする機体が収められてる格納庫です。
この建物に違和感を感じる人もいると思いますが、柱がありません。
ドームやコンサートホールと似たような構造だと思いますが、これでも震度7に耐えられる設計とのことで、これだけ内部構造が剥き出しになってるのは珍しいらしく、建物目当てで来訪される方もいるとか。
合わせて模型が置いてあるのですが、ただのラジコンかと思いきやジェットエンジンで動く珍しいものが置いてありました。
オーバーホールを行なっていることから内装ユニットは全て外に出されています。
中をよく見るとトイレでした。
他にも座席や荷物棚が外されてずらりと並んでいて、機内は本当に何も無い空っぽの状態にされているようです。
航空機に合わせて足場を組んでいるのかと思いきや、航空機のほうが場所を合わせてここへ駐機しているのだそうで、センチ単位の精度が求められるとかなんとか…。
10回くらいの細かい微調整を行った上でこの位置にいるのだそうで、これで胴体上部の点検も行えます。
橋を渡って、M2格納庫へ
M1格納庫でもうすでに圧倒されているのですが、そのままM2格納庫へ。
2つの格納庫は繋がっており、こちらは軽整備や日常点検を行う機体が格納されています。
大型機が6機入れると言うことですが、見学日は小型機も含め5機が格納されていました。
見学時間は扉が開いていることが多いのですが、台風が接近してる時は閉めていて、その代わり機体が一杯に入っているのである意味珍しい光景が見えると話していました。
この日はB787やB737、A350など主要な機材がいました。
(いつも乗っている機体もここに…)
カバーがはずられていたりハッチが開いていたり、そして普段空港では見ることができない角度から飛行機を見ることができます。
写真では分かりにくいですが、このB737は前輪部分を外して整備中です。
小型機でも迫力があります。
A350は全幅60mとウィングが大きな機体ですが、ウィングレットもこの角度から見るとかなり巨大です。
格納庫の外は羽田空港のA滑走路が広がります。
一歩先は国土交通省が管理する場所なので絶対に出ないように声がけされました。
この時は北風、木更津沖から機体が順次着陸してきていました。
案内してくれた方は機種の見分け方や着陸するときの角度、アプローチする時のルートについてなど飛行機が分かる人も分からない人も楽しめる説明でした。
最後に案内されたのはDC-8『FUJI号』の機首部分です。
『空の貴婦人』と呼ばれたJAL初のジェット旅客機であるDC-8は非常に豪華だったそうです。
機内の壁面には装飾画があったり西陣織のシートカバーに本物の障子が使われていたりと和の空間が広がっていたそうです。
この中に入れるツアーもあるようで…見るところが多すぎます。
まとめ
とにかく時間が足りない、物足りない、もっと見たい、また来たいって思いました。
同じグループにいた飛行機女子(?)2人組は格納庫の扉が開いた瞬間にアイドルと出会ったかのように声をあげていました。
あまり飛行機についてよく知らない友人も同行したのですが、色々なところをじっくりと見て大量に写真を撮っていて、全体からちょっと遅れてしまうくらいには興味津々だったので貴重な体験になったと思います。
前編で話したように見学料は無料であるものの予約するには労力を要しますが、JALの会員であればマイレージで見学するコースもあるようなので機会があれば来たいと思います。