ＣＨＥＦ－１炊き出し隊＃３ ＠岩手県釜石市
今回の炊き出し隊レポートは、
ＣＨＥＦ－１スタッフすずきＢ のブログをベースに、スタッフ金井が再構成しております。
去る３月27日、
ＣＨＥＦ－1 は、茨城県土浦市で避難生活を送る方たちのに、
初めて炊き出しボランティア（＃１ ）を行いました。
この活動は、１回限りで終わっては意味がない。
ということで、２回目、千葉で行いました。（＃２ ）
そして今回、岩手県釜石市へ、
ＣＨＥＦ－１炊き出しのボランティアに行くことに。
ところで、なぜ釜石なのか？
実は、僕たちＣＨＥＦ－１と縁の深い、
釜石「中村家」のご主人が店を営む街でもあるから。
「海宝漬け」などで有名な、三陸海鮮料理「中村家 」。
そのご主人は、かつて「料理の鉄人」に出演。
最近では、ＣＨＥＦ－１ナイトという我々のイベントで、
岩手の食材を提供していただいたり、大変お世話になっているため。
そんな釜石での炊き出しボランティア。
まず我々は、その資金を集めるべく、ＣＨＥＦ－１チャリティナイトを開催。
おかげさまで多くの支援金が集まりました。
しかし、いざ準備を始めると、大きな壁が立ちはだかります。
想像していた以上に、車輌費がかかるのです。
そんな時、トシヨロイヅカのトシさん夫人、川島なお美さん が動いてくれ、
近畿日本ツーリストさんのバスを手配。
しかも川島さんからのチャリティで提供してくださいました。
近畿日本ツーリストの社員の方が２名、ボランティアで炊き出しのお手伝いに来てくださいました。
２３日土曜、２３時。雨。
リストランテヒロ青山店近くの２４６沿いに、４９人乗り大型バスと、
保冷トラックが並び、シェフたち十数名、スタッフ十数名、
計３０名で材料を積み込み、いざ、釜石へと出発。
１０時間の移動を予定していましたが、思いのほか早く到着。
そして、降水確率８０％が嘘のように快晴です。
バスで中村屋のご主人があいさつ。
そして一言、「皆さんに、津波で被災した現場を見ていってほしい」。
バスは、釜石の海岸沿いへと向かいます。
すると…
涙が出てくるような壮絶な津波の爪痕が。
商店街の店という店、住宅街の家という家が瓦礫と化し、
まさに「壊滅的」という言葉通りの現場が目の前に広がりました。
それは、僕たちがテレビを見て想像してた以上…
言葉を失い、茫然とするばかり。
しかし、ふと向こうに目をやると、
津波被害にあったであろう桜が、まぶしいほどに満開。
津波に負けるな、と言ってるかのように、キレイに咲いてるのが泣けてくる。
（書いてて涙が出てきました）
シェフたちは、さらに気合いが入ります。
会場は、津波からは免れた佐川急便の駐車場。
甲子林業センター、甲子中学校、甲子小学校をはじめとする
釜石市の７つの避難所が近くにあります。
「皆さんに、美味しくて、温かい料理を、お腹いっぱい食べていただこう」
親方こと、ヒロ山田さんの掛け声で、さっそく準備が始まりました。
シェフの配置を決め、ガスを準備し、
それぞれがそれぞれの料理を準備します。
もう慣れたもので、このあたりの連携プレーと段取りの良さは、
さすがプロ集団、あっぱれです。
午前１１時。
準備が整い、避難所からの地元の方たちが、続々と集まって来ます。
「では、開始しまーーす！」
会場に入ると、
■「焼肉チャンピオン」
軍団が、総勢８名がかりで、極上の牛肉を
鉄板でジュージュー！
ほかほかご飯に乗せて、タレをかけ、キムチと海苔を添えて、
絶品カルビ丼をふるまう。
松下シェフほか、皆さん絶妙な手さばきです。
その横には、あの「ＢＶＬＧＡLＩ」の
■「ブルガリ・イル・リストランテ」 ルカシェフによる、
チョコレートのスイーツ
ヒロシェフもこの笑顔！
さらに、
■「小田原イルマーレ」 依田シェフの、いちご大福。
その隣りは、夢のイタリア料理エリア。
■「ヒロチェントロ」 大島シェフ
■「リストランテヒロ青山本店」 関口シェフ
■「リストランテヒロ銀座店」 小山シェフ
■「「ビンゴ」 小林シェフ
■「銀座ヒロソフィー」 ヒロ山田シェフら、
炊き出しの達人たちが待っています。
ホタテやイカ、タコの出汁が絶品の魚介類のパスタ、
温泉卵が濃厚ソースになる、ミートソースのパスタ、
さらには、新潟産・三元豚の、奇跡のボイルハムが、どでかい状態で登場！
豪快に切り分け、サラダにしたり、
パンにはさんで、パニーニにし、テイクアウト用にラップしたり…
臨機応変に動くあたりは、さすが炊き出し隊長ヒロさんだ。
その隣りには、
■恵比寿「賛否両論」 笠原シェフ。
通販でも爆発的に売れた、あの和風ラー油鍋 を、
大鍋２つで、ことこと煮込みます。
子供からお年寄りまで、おかわり求めて行列に。
その奥へ進むと、出ました、ラーメン界のカリスマ。
■博多「麺劇場・玄瑛」 入江シェフが、
鶏卵ラーメンを手際よくふるまいます。
生姜が効いてて、これまた温まる逸品。
そして前回も好評だった、
■「トシヨロイヅカ」 鎧塚俊彦シェフによる、
ケーキ作り体験コーナー！
■「アルポルト」 伊東シェフのパウンドケーキをスポンジ代わりにし、
トシさんの生クリームやフルーツのトッピングでコラボ。
今回は、奥様なお美さんもお手伝いで参加。
夫婦仲良く、子供たちに生クリームの立て方、絞り方を
レクチャーし、ケーキの作り方を教えながら、楽しんでもらいます。
さらに、
■野菜スイーツ「ポタジエ」 からかりんとう
■「京都ネーゼ」 のガトーショコラなど、人気スイーツのお土産つき。
「何杯でもおかわりしてくださーい！
ラーメン、パスタ、焼肉、全種類、食べてっていくださーい！」という僕らの声に、
「いいんですか？」「夢みたい」と目を丸くし、中には涙ぐみながら感動するお母さん。
笑顔の子供たち。
あっという間に人が集まり、全ての料理が、どんどんふるまわれていく。
当初４００人ぐらいを予定してたのが、
７００人もの人が集まってくれたそうです。
なお美さんやシェフもたくさんサインを書いたり
一緒に写真を撮ったりしてました。
携帯にサインするトシさん
イタリア語でサイン
今回、この炊き出しの準備を地元で仕切ってくれた「中村家」のご主人。
地元テレビ局の取材に、「こんなに嬉しいことはないです」と、
泣きながら答えていた。
最後は、みんなで記念撮影。
お世話になった釜石の関係者の皆さん、
参加してくれたシェフの皆さん、
支援金にご協力いただいた皆さん、
その他、ご協力くださった全ての人たちに心から感謝します。
そして釜石の皆さま。
こういった人と人のつながりや、美味しい料理が、
少しでも復興へ元気の源になればと思います。
僕たちのＣＨＥＦ－１炊き出し隊は、今後も可能な限り続けて行きます。
被災された全ての皆さま、
これからも一緒に、がんばって行きましょう！
なお、今後の炊き出しや、ＣＨＥＦ－１の活動については、
公式サイトや、ツイッターをご覧ください。
■CHEF-1公式サイトhttp://www.chef-1.com
■CHEF-1ツイッターアカウント@chef1night （スタッフ金井が更新）
■当日のニュース動画
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＜編集後記＞
土曜２３時に出発し、日曜の夜中０時、無事、青山に帰還。
移動距離にして約１２００キロ、片道１０時間、
まる１日かけての炊き出し隊、皆さん、お疲れ様でした！
（すずきＢ、金井）