大きな箱が届きました。
開けてみると、娘が大好きだった金木犀でした。
姉を想い届けてくれたことに有り難く、息子の優しさを感じました。私はじっとその金木犀を眺め、娘の幼き頃を想い出し、涙が溢れてきました。
しかし、どうしても自分の手で庭に植えようとは思いませんでした。
娘が永遠に私のもとを去ったその歳月の流れを、私はこの金木犀の成長と共に確認することになるのではないかと・・・・・。
お子さんを亡くしたあるお寺の住職さんは、息子さんを偲び、梅の木にお子さんの名前を付けて植樹されたそうです。
夏には、のどが渇いたであろうと水をあげ、梅の実がなり、息子さんの成長を梅の木に託されたようです。
梅の木に悲しみを預けたそうです。
「悲しみを預ける」 とはどういうことだろうと、しばし考え込みました。
もうそろそろ、一周忌をむかえます。
私の心に ぽっかりと大きな穴があき、その穴を埋めるすべを知りません。
悲しみを背負って生きることに、もがき苦しみます。
どうしたらよいのか、答えが見えず、今は祈りの内に身を置くしかないように思っております。
今一度、娘に会いたい。 会わせて欲しいと、願わずにはいられません。
母



