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 表紙タイトルの右側に《 “医療”と“宗教”を必要としない人間になるカギは、「神経の流れ」である人間振動数にあった》と書かれているけれど、これこそが「正鵠を射た」記述なのだろう。“医療”は薬という外側からの物質的アプローチを用い、“宗教”は教えという内側からの意識的アプローチを用いるけれど、両者が本来向かうべき先は、宇宙エネルギーを伝達する「神経の流れ」である「人間振動数」なのだということ。
 自己啓発系の著作に触れている人々も、啓発によって効果が定着するかどうかは「人間振動数の変容次第」であることに気づけるだろう。
 スュピリチュアル系著作に多く触れている人々は、そもそも対象とされる分野が広範囲及んでいるのだし、振動数や周波数という用語に多く接しているのだから、この著作の主旨をすんなりと納得することができるだろう。
 特定の分野だけに興味を持ってきた人でも、この著作を読めば、“まとめとしての気付き”を得ることができるだろう。
 また、前半に記述されている著者のアメリカ留学の過程は、若者が留学体験記として読んでも、非常に心を打たれる良書だろう。
 プロフィールによると、著者は、慶応大学医学部を卒業後、三重大学で整形外科医として活躍した後、渡米し、ガンステッド・カイロプラクティックを修得し、世界で3人目となるアンバサダーを授与され、現在は新次元の“ドルフィンメディスン”を開拓し鎌倉で開業していると書かれている。2012年9月初版。

 

 

【地球社会で築かれてきた「常識」と「概念」で生きてはダメ】
 わたしは、現代社会に提言したいことがあります。
 今まで地球社会で築かれてきた「常識」と「概念」で生きてはダメだということです。この本では、皆さんが驚くような新しい常識と概念を提供します。
 今まで地球上に築かれてきた文明社会は、「外から何かを与えてもらわないと自分は幸せになれない、そして健康になれない」と考える人間たちを生み出してきました。
 こうした社会の恩恵を被るのは、権力者です。政治、経済、教育、マスコミ、医療、すべての分野で牛耳っている人間が、大衆をコントロールできるのです。
「外から何かを与えることでしか人間は変われない」と人を教育し、コントロールし続けることで、人間の本来の能力から遠ざけてきたのです。(p.5)
 周波数を上げてしまえば、人間は、この地球上の様々な制約から解放される。解放されれば、外から与えられなくても何ら困ることはない。権力者たちは、人間の周波数を上げさせないために、社会全体で人間の周波数上昇を阻んできたのである。
 アセンションとは、とりもなおさず人間周波数上昇のことであるが故に、アセンション問題に興味を持っていた人々は、必然的にこのような“大衆を洗脳し支配する「闇の権力者」たちの存在”に気づいていた。
 「闇の支配者」たちは、宇宙史的サイクルによる周波数上昇というタイミングに遭遇している今でも、執拗に人類のアセンションを阻むべく死力を尽くしている。「闇の支配者」たちがどう妨害しようが、その妨害の有り様を知ってさえいれば、自分自身の周波数をあげることは可能である。
 医師であり地球人進化クリエイターである著者のこの本には、その方法が記述されている。

 

 

【なぜ身体を持って地球に生まれてきたのか】
 医療が重要なのは、宇宙において、人間という生命体の中で最も低い身体のエネルギーを扱うからです。最も基礎となる分野です。
 最も高いエネルギーは宇宙意識です。それが拡散し、振動数が下がって個性がつくと人間の「魂」になります。さらに振動数が下がると「人間意識」になります。それは、振動数の高い順から、無意識、潜在意識、顕在意識となります。最後の、意識より下がっていちばん低いエネルギーが身体です。つまり、身体とは、振動数が最も下がっているものです。
 なぜ身体を持って地球に生まれてきたのか。それは先ほどお伝えしたように、地球で振動数を上げることを学ぶため、病気から学ぶため、です。(p.31-32)
 「なぜ身体を持って地球に生まれてきたのか」という問いの答えは、「地球で振動数を上げることを学ぶため」即ち、「アセンションを達成するため」である。病気はそれに気付く一つの過程。
 昔から、密教という秘教世界を継承してきた人々は、アセンションの方法を「秘密の教え」として伝えていた。しかし、宇宙史的再来のサイクルに遭遇している現在の地球において、アセンションの技法は、何ら秘密にされるべきものではない。書店に行けば誰でもいずれかのアセンション法を知ることができる。
 しかし、今回の宇宙史的再来による影響力は、長年秘密として託されてきた「密教」の手法ですら「陳腐化してしまっている」と言い得るような、飛躍的パワーを持っているらしい。密教のことなど全然知らない人々の方が、返ってすんなりとアセンションを達成してしまうかもしれないのである。
 何はともあれ、人は、アセンション(周波数上昇=進化=神化)を達成するために生まれてきたのである。未だ制限多い地球上の既成概念に即した生き方の中で「幸せを得るため」に生まれてきたのではない。

 

 

【人生の課題と病気の治癒】
 神経とは神の通り道と書き、神経の流れを整えることは人間の中に神のエネルギーを正しく通すことです。これこそが、地球人が進化するカギです。(p.9)
 とはいえ、誰もが、神経の流れの改善によって、一様に病気が治ったり進化するのではない。
 生まれ持った自分の人生の課題ではないレベルで病気になる場合は、この神経の流れを整えることによって一気に身体と感情は、症状や病気そして悩みがない方向に変わります。
 ただし、自分で課題として病気や困難になることを決めてきた人は、神経の流れを整えるだけでは不十分で、課題を意識的に学んでいないうちは治りません。(p.104)
 人生の課題ではない病気の場合、通常の治療によって神経の流れが整い病気は治ることはあるけれど、人生の課題として病気になることを決めてきた人の場合は、その病気の原因(つまり課題)に気づけないうちは、著者の施術によっても治らないという。
 人生の課題の克服といっても、決して難しいことではない。ただ課題に気づけばいいのだという。
 神経の流れが正され、宇宙の叡智が全身に行き渡ることによって自分の課題に気づけるようになると、症状や病気、そして人生の悩みを持つ必要がなくなります。
 私の新しい医療では、身体のエネルギーを変えることで「意識を変えなさい」というシグナルを人間の意識に送るので、意識が変わりやすくなります。また、人間のエネルギーが上昇することにより、その人間の周囲で起こる環境(人間関係、経済状況、仕事関係など)も大きく変わります。
 人間の身体のエネルギーだけを正しても不十分であり、同時に意識が変わらないといけません。(p.104)
 「病は気から」というように、身体エネルギーの周波数は、意識エネルギーの周波数に支配される。つまり身体エネルギー乱調の原因となっている元は意識エネルギーだから、せっかく身体エネルギーを変えてもらっても、意識の偏向を自覚的に正さないと、身体の症状が元に戻ってしまうことになる。

 

 

【「すべてはひとつ」という認識】
 自分と他者を分離する世界では、いいエネルギーは生み出されません。なぜなら、宇宙が応援していないからです。
 同調して、すべてはひとつ、という見方だけを宇宙は応援します。
 私のエネルギーは、そこから生まれてきます。(p.127-128)
 「他人を治す」という感覚があると、治療レベルが非常に下がります。なぜなら、自分のことだからこそ一生懸命治すのです。本当は私が持つべきものだけれど、私のためにわざわざ症状をもってきてくれてありがたい。・・・中略・・・。
 そして悩みを解決して、私とともに振動数を上げていく、という世界に持っていくのです。(p.129)
 この認識手法は、ホ・オポノポノの治療手法と、全く同じである。
    《参照》   『二つの真実』 船井幸雄 (ビジネス社)
              【トラウマ=カルマ=業を消し去る方法】

 

 

【治らない2つのパターン】
 神経の流れが整ってきているのに、なぜ幸せになれないのでしょうか。ひとつは、症状を持つことで満足する世界にいるということです。つまり、病気によって、他人の愛情や利益を獲得できると思っている場合です。
 これは、真の自立(回復)よりも安楽な依存(病状維持)を選択しているケース。
    《参照》   『脳を味方につける生き方』 苫米地英人 (三笠書房) 《前編》
              【「今のままでいい」という「無意識の抵抗」】

 「親離れできない子」のみならず、我が子が依存の轍に嵌り続けることを強制している「子離れ出来ていない親」の影響力による場合もありうる。
 もう一つは、進化という人生の第一目的をダイレクトに見失っているケース。
 もうひとつは、学ぶべき課題にまったく気づこうとしないということです。あまりに物質社会の考えが強すぎたり、エゴが強すぎたり、という側面があります。診療時間の5分の中で調和エネルギーの話をしても、まったく興味がなく、理解しようと思わない。こういう場合は、進化の度合いが遅いので、私の考えでは、今世では一生この症状とともに生き、また来世でも地球の別の環境で同じレベルから始めるのだろうと思います。気付く準備ができていないのです。(p.130)

 

 

【意識で無害化する】
 病気になるのはエネルギーを受け入れるかどうかです。テレビやラジオと同じで、周波数すなわち振動数をずらしてやればよいわけです。
 放射能やウイルスは、それに対する恐怖を持つことなく、自分には影響しない対象であると、自身をもって描ききれば良いのです。・・・中略・・・。つまり、ウイルスや放射能が原因で病気になるといいますが、実はそういう世界ではありません。
 これがわかってくると、何も恐れなくなります。
 ウイルスがあってもマスクは必要ありません。ウイルスを持っている人が来ても避ける必要はないのです。
 たとえ放射能がきても、自分には関与しないエネルギーとして受け取るべきなのです。
 なぜ病気になるかというと、「あなたは放射線を受けると10年後に病気になります」と医者から言われると、意識がそのように設定しますから、現実にそういう現象がみられるようになります。(p.131-132)
    《参照》   『レインボーチルドレン』 滝沢泰平 (ヒカルランド) 《前編》
              【電場と磁場:自然放射能と人工放射能】
              【意識の吸引力】