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 夢の世界に関して脳機能学者である苫米地さんのこの著作内にヒントがあるかと思い読んでみたけれど、なかった。それよりも、本書の主題に関連したサンフランシスコ講和条約に関する記述を読んで、ビックリというか「闇の支配者」達の作為(深謀遠慮)に「さすが」という感じで感心してしまったので、《後編》にそれを書き出しておいた。
 本書のタイトルに関する内容は、『脳を味方につける生き方』 にかなり重複している。2006年7月初版。

 

【「あなたは○○になれると勘違いできる」技術】
 無意識レベルまで決心ができないと、人生を変えることはできません。
 たとえば、「社長になりたい」と言っても、無意識レベルで「仕事をたくさんしたくないなあ」と思ったらなれません。
 本書で紹介するのは、「あなたは○○になれると勘違いできる」技術です。・・・中略・・・。無意識レベルまで勘違いをすると不思議なことが起こります。世の中がそうなっていくのです。(p.3)
 どう見てもパッとしない渋谷という男性が、11人もの女性に貢がせてハーレム状態の生活をしていたという報道が2006年にあったと書かれているけれど、これこそが「無意識の勘違い」が原因で生じた状態であると書かれている。
 自分が「大いなる勘違い」を高い臨場感で維持していると、まわりは勝手に引きずり込まれると、理解してもらえばそれで十分です。(p.132-134)
 自分自身に「勘違い」させるための方法が、下記リンクにいくつか書かれている。
    《参照》   『脳を味方につける生き方』 苫米地英人 (三笠書房) 《前編》

              【「無意識の抵抗」を克服するひとつの方法】

                 ~ 【地位が人を作る=人生はお芝居である】

 

 

【脱・洗脳 (オリジナルな思考パターンを取り戻す)】
 本書の前半では、「脳と心の認知」と「世の中の仕組み」を紹介し、あなたがオリジナルの思考パターンを取り戻す方法を教えます。
 なぜなら、あなたの思考パターンはオリジナルではなく、両親、学校、さらにTV、映画・・・といったメディアによって作られているからです。
「そんなことははい!」
 と、あなたは思うかもしれません。
 でも、本当に誰からも影響を受けていないなどと言いえるでしょうか? ・・・中略・・・。
 オリジナルの思考パターンを取り戻さない限り、あなたの人生は何をやっても変わりません、それは、他人の思考パターンの中で生きることを意味するからです。(p.15-16)
 「教育それ自体」というより「既存の社会それ自体」が思考パターンの刷り込み(洗脳)体系として存在している。
 特に、この地上世界の支配者たちは、貨幣経済を生み出し、人類に対して「納税の義務」や「貨幣がなければ生活できない」という根本的な洗脳をし、それに則したルールを定めているのである。
 このような洗脳状態から脱していない人は、「やっぱり幸せになるには、お金が必要よね~」というパターンに容易に囚われてしまうのである。そして自らの魂の本当の欲求など何ら考慮することなく、ひたすら経済的豊かさを目的ないし前提とした自己啓発に励むのである。
    《参照》   『苫米地式「幸せ脳」のつくり方』 苫米地英人 (イースト・プレス)

              【世の中が幻想というなら幻想を用いよう】

              【社会やルールという枷】

 

 

【「我々はすでに知っているものしか認識できない」】
 携帯電話がない世界の原始人に携帯電話を教えようとすると非常に苦労するのです。現代なら小学生でも三歳児でも携帯電話を認識できます。しかし、原始人は大人でも誰でも携帯電話を認識することはできません。
 人は世の中の知っていることしか認識できないのです。(p.28-29)
 車に興味がない人にとって、BMWであろうがボルボであろうがトヨタであろうがホンダであろうがマツダであろうが、「それがどうした」の世界なのであり、街中で真っ赤なポルシェやランボルギーニに遭遇しようと、全く反応しないだろう。「人は知らないと認識しない」のである。
 このようなことは、地球外文明との接触においても、今でも普通に起こっている。
 人類全体に対して、高度に進化した地球外の技術文明に関する情報が与えられてこなかったから、人類は長いことUFOの存在を認識できなかったのである。
    《参照》   『宇宙人遭遇への扉』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト (ネオデルフィ)

              【意識が変わると見えなかったものが見えてくる】

 

 

【変性意識】
 通常の定義では、我々が存在している物理的現実世界(私は「R」と呼んでいます)にしか臨場感がない場合です。つまり、Rの臨場感が100%の場合の通常意識状態です。
 それ以外の世界に少しでも臨場感が出た場合は変性意識状態です。もちろん変性の程度に違いはあります。深い変性意識状態をトランスといいますが、これは物理的現実世界よりも仮想世界の臨場感が上がってしまった時のことです。ほんの少しでも物理的現実世界ではない世界に臨場感を感じたら定義上、変性意識です。(p.82)
 七田眞さんは、下記のリンクにあるように、「左脳が働くのとは違った意識状態にあるとき」のことを変性意識状態と記述しているけれど、この苫米地さんの記述は、一般的で分かりやすい説明かもしれない。
    《参照》   『奇跡の右脳習慣』 七田眞 (阪急コミュニケーションズ)

              【右脳を働かせる変性意識状態】

 「夢の世界」や「死後の世界」や「幽体離脱の世界」を体験している人は、言うまでもなく100%近い変性意識状態になっている。
 通常の生活をしている我々であっても、「R」の臨場感100%ということはあり得ないのだけれど、自覚的かつ任意に、「R」を0%に出来る人は完全なシャーマンであり、今日増大しつつある光子のエネルギーを浴び続けることで、「R」の洗脳から脱してシャーマン化して行く人々は徐々に増えているはずである。

 

 

【人類は非物質存在へと進化する】
 まず物理的現実世界(R)があって、変性意識下の物理的現実世界があります(R’といいます)。そして、仮想世界(Pと呼びます)があります。・・・中略・・・・。
 人間は物理的現実世界だけでなく仮想世界ともホメオスタシス関係を持てるように進化した種族です。・・・中略・・・。
 人間の脳と心は一体化しているため、必ず仮想世界に臨場感を持てるように進化しています。(p.106-107)
 「人間は、必ず仮想世界に臨場感を持てるように進化している」ということは、「人間は、物質存在から非物質存在へと進化してゆくようにできている」と解釈していいだろう。
 現在の大方の人類は、「R:R':P=100:0:0」という認識で生きているのだろうけれど、到達点である「R:R’:P=0:0:100」へと進化すべく、その過渡的遷移過程(R+R’+P=100)に既に入っている。
 2012年に急進的なアセンションは起こらなかったけれど、漸進的なアセンションに切り替わっていると理解しておいて間違いない。光と闇が混在する中で、いずれは光がより優勢に輝くようになるだろう。

 

 

【変性意識:呼吸法のカラクリ】
 瞑想などにつきものの呼吸法に関して、
 ようするに、カラクリは「呼吸を意識に上げろ」ということ。自分の呼吸を普段意識している人は少ないので、これを意識にあげるだけで、Rはゆらぎます。R’化するのです。意識化するという内省的な介入が起きるからです。(p.149)
 「呼吸法に意識を取られていたら、瞑想状態(変性意識状態)になんかなれない」と思っている人は多いに違いない。逆なのである。だから苫米地さんはあえて、吸気時にお腹をへこませ、排気時にお腹をふくらませるという逆腹式呼吸をススメている。
 現実(R)が、意識的な呼吸法によって変性(R’)し、この呼吸法継続による副交感神経系の活性化が、仮想世界(P)への意識遷移定着に寄与すると考えればいい。
 こういった呼吸法の持つ意味は、瞑想などの指導者がちゃんと教えるべきなのに教えないのである。意地悪なのか不親切なのか知性未熟なのか分からないけれど、指導者としては不十分。

 

 

【催眠の驚愕法:トランスとラポールの組み合わせ】
 催眠というのは変性意識状態を活用する技術で、いくつか具体的な手法が書かれているけれど、きっと悪用したがる人がいるだろうから、それらを書き出すのはやめて、一般的なことをちょっとだけ・・・。
 成功している占い師というのは、「脅し屋」です。「あなたの墓はとんでもないです」といって墓石を売りつける人が多いのです。
 脅しがうまいわけです。伝統的な催眠では驚愕法といわれますが、強烈なトランスになります。強烈なトランスは強いラポールを生みます。(p.90-91)
 脅してトランス(変性意識状態)に導き、そこに乗じてラポール(信頼)を深めさせるという合わせ技。恋愛のハウツー本に、「高いゴンドラや吊り橋の上で告白すると、上手くゆく」とあるけれど、これも同じ手法。