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 過去に読んだ4つの著作の内容すべてが盛り込まれているので読みやすかった。森田健さんの本はこれが初めてという人は、ちょっと着いていけないかもしれない。対談形式で記述されているので読みやすいし面白い。誰が読んでもきっと何回かは爆笑する。モンロー研究所と道教の修業を経験しつつ不思議研究所を営んできた森田さんの実践過程は、とてもとても興味い。既存の固定観念から離れて、運命について考えてみたい人にとっては、うってつけの著作だろう。2008年初版。

 

 

【私のモンロー研究所の体験】
 モンロー研のシステムと体験内容は、坂本政道さんの著作によって報知されているけれど、日本人では森田さんが最初のモンロー研参加者だったという。
 いずれにせよ、自分で生き方を変えるというのはまず無理なんじゃないか。
 ここが私とモンロー研究所の他の参加者と違うところですね。
 その後行った日本人の体験者の中では「輪廻からの卒業を目指しなさい」とか言われている人が多いのですが、私はそれを言われていない。
 私は誰でもないということと、自分は結果であるというふたつの気付きに出会った。
 これが私のモンロー研究所の体験です。(p.59-60)
   《参照》   『不思議の科学』 森田健 (同朋舎)
             【 『わたしは誰でもない』 】
   《参照》   『運命におまかせ』 森田健 (講談社) 《前編》
             【私は 「原因」 ではなく 「結果」】

 

 

【「お陰様」という神様】
 ―― 森田さんは、『ハンドルを手放せ』の中で、「お陰様」という神様のことを書いてますね。あれが、ぼくはすごく好きというか、感動しました。

 そうそう、道教には神はいないけど、「お陰様」はいるんじゃないかと。
 そして私たち日本人はお陰様という神様とずっと一緒だったと思うんですよ。
 「お元気ですか」
 「お陰様で何とかやっています」
 これは目の前の相手に言っている言葉ですけど、それと同時に、陰の神様に対してもお礼を言っているんだと思うんです。日本人はこういう神様がいることを昔から知っていたんですね。(p.102-103)

 

 

【金局の三合局】
 金局の三合局の中心をなすのは酉です、酉は金の五行の中では帝王の地というのに当たるからです。三合局とは、いろいろな要素が協力し合ってその中心にエネルギーを集めることを意味します。つまり式年遷宮は60年という年数を1サイクルとする三合局で、酉(鳥)にエネルギーを集めていたのです。(p.131)
 伊勢の式年遷宮は20年に一回。12支の12と20の最小公倍数が60であることから、このことに気付いたという。

 

 

【生まれ変わって持ちこせないもの】
 そんなふうに知識は持ち越せるんですけども、生まれ変わりの村の人たちが持ち越せないと言っているもののひとつに、性格があります。実はそれは私も驚いたことなんですね。性格は魂に付随しているもんだとばかり思っていたわけ。ところが、そうじゃなくて肉体に付随していると言うんですよ、みんながそう言います。
 肉体が替わったら、性格が変わっちゃたと。
 私はこんなに怒りっぽくなかったとか。(p.146)
 性格が魂に付随しないのであれば、魂を磨くとか、人間的な成長って、意味がなくなっちゃう。
 性格が魂に付随しないのなら、何に付随するかというと肉体である。もっと突き詰めればDNAである。
   《参照》   『忘己利他のこころ』 根岸宏衣 (講談社)
             【臓器移植】

 生まれ変わりの村で調べた結果では、「因果応報もない」という結論になっていた。
   《参照》   『「母神」に包まれる方法』 森田健 (マガジンハウス)
             【因果応報はない】

 これが事実なら、仏教の教えは完全に空中分解してしまうけれど、それなりに自分の頭を整理しておきましょう。

 

 

【あの世は情報だけで成り立っているという仮説】
 そうです。あの世は情報だけで成り立っているという仮説です。だとすると、彼らはそこにアクセスして、自分の前世はこうだったとか語っているわけです。(p.168)
 「そこ」とは、過去から未来まですべての現象が記録されているというアカシックレコードのこと。
   《参照》   『「朝の習慣」を変えると人生はうまくいく!』  佐藤富雄  青春出版社
             【大脳の特性】