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 氣にかかわる実践を通じて得られた、「忘己利他」の大切さを教えてくれている。
 

【古代日本における「氣」の活用】
 大自然にはぐくまれて生きてきた古来の日本人は、宇宙の氣を取り入れ、大自然に感謝と畏敬の念をいだき、悠々と生きてきました。一万年以上もつづいたといわれる縄文時代では、豊かな実りに恵まれ、人々は平和に生き続けていたのです。
 日本における「氣」の活用は、近年中国から輸入した氣功の技法ではなく、もっと古来から日本人の遺伝子に受け継がれてきたと尊いものがあるのだと、確信するようになりました。  (p.4)
 古神道の本の中には、古代日本における「氣」の活用について言及しているものはあるけれど、前書きにこのように書かれていたので、本文内にその詳細が書かれているのかと期待した。しかし何も書かれていなかった。

 

 

【氣功とは】
 氣功を大きく分けると、硬氣功(武術氣功)と軟氣功(医療氣功)があります。医療氣功は、さらに内氣功と外氣功に分けられます。内氣功は、自己の体内の氣を練り(練功)、健康を維持するための療法です。外氣功は氣功師と呼ばれる人が、患者さんに氣を送り込むことによって治療する方法です。武術功氣は○○拳法などと呼ばれるものです。
 いま、外功氣(ヒーリング)療法を重視し、医療に取り入れている国がふえつつあります。しかし、私が以前に訪問した国々のなかには、功氣のもっとも大切な「心」の部分が置き去りにされており、たいへん残念に思いました。氣を流す氣功師がみずからの心の浄化に努めず、ただ相手に氣を流すだけではあまり効果は期待できません。我執を捨ていつも心を開放し、自然の道理にかなった生き方のできる人が、宇宙の氣を正しく動かしえるのである、と私は思うのです。   (p.20)
 ごもっとも。

 

 

【臓器移植】
 移植後、いままでとは違った嗜好になったり、それまでにはできなかったことが、いきなりできるようになったりすることがあるそうです。・・・(中略)・・・。また性格がいきなり荒々しくなったり、逆に内気になったり・・・など、すなわち、提供者の性格があらわれてきて、アメリカなどでは手術後に心情的に苦しむケースが多いことが報じられています。それほど、細胞の中には意識(心)がインプットされているということです。 (p.72)
 輸血(血液細胞)を受けた場合でも同じだろう。

 

 

【日の出のエネルギー】
 御来光時の宇宙エネルギーは、たんに肉体の細胞を癒すだけでなく、心までも癒し、さらに、自分が一番必要としている大切なことが成就してゆくという、すばらしいエネルギーです。すなわち、天の力、宇宙のエネルギーは、人間をまるごと癒し、生きる力を与えてくれるようです。このことは、体験したものでなければわからないことだと思いますので、ぜひ、体験してみて下さい。
 地球に住むあらゆるものに対して、平等に与えられた愛のエネルギーであると確信しています。   (p.120)
 「あさひ」 を 「旭」 と書くことがある。そもそも陽そのものである日に、まだ九がついている。九は陽の極を示す数霊なのだから、「旭」 は尋常ではない。
 「旭」 を神名に持つ人は、その名前から、とてつもない愛のエネルギーをもつ人ということがわかる。
 日本の文化勲章には 「旭日(きょくじつ)○○」 という名前が付けられている。いかにも日の丸を国旗に定める神国・日本の勲章名らしい。

 

 

【「忘己利他」のこころ】
 「忘己利他」という言葉は、経典に説かれている言葉ではありません。これは、最澄(伝教大使)の 『山家学生式(さんげがくしょうしき)』 のなかの国宝論に出てくる言葉です。

国宝とは何物ぞ
宝とは道心なり
道心ある人を名づけて
国宝となす

故に古人いわく
径寸十枚           
これ国宝に非ず
一隅を照らす
これ則ち
国宝なり

悪事を己に向へ
好事を他に与え
己を忘れて
他を利するは
慈悲の極なり          (注:径寸=直径一寸の玉)         (p.228-229)
 最澄とは、最も心の澄み渡った人。
 蓮華の台を上に向けた地形の高野山を開いた空海に比べ、
 蓮華の台を下に向けた地形の比叡山を開いた最澄は、やや劣るようにも見えるけれど、後の日本仏教を支えた祖師 (国宝) たちは、みな比叡山から輩出している。
 
   《最澄関連》  『なぜ、働くのか』 田坂広志 PHP研究所
              【「仕事の思想」の第二の原点】
            『神仙界に行く三つの方法』 深見東州 たちばな出版
              【最澄と空海】
            『「強い日本」のルーツは最澄にあり』 上之郷利昭 佼正出版社
              【最澄と空海】
 
<了>