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 この書籍は2009年7月初版だけれど、2006年末に書き、「ムー」誌の2007年2月号に掲載したものを土台にしていると書かれている。 著者の記述は、冴えている。

 

 

【冥王星の降格】
 2006年8月24日、天文学史上かつてない重大な決定が 「国際天文学連合(IAU)」 の総会でなされた。みなさんもご存じだろう。冥王星が惑星としての地位を追われ、準惑星へと降格されてしまったのだ。(p.14)
 占星術や未来に興味を持っている人々は、この発表がなされた時期、それぞれの経路によって、冥王星の降格がアメリカの衰退を意味することを知っていたことだろう。
 冥王星に絡む糸をより具体的に辿るならば、それはロスチャイルドに紐付く。アメリカの支配者といえばロックフェラーと思われがちだけれど、その背後にはヨーロッパからアメリカをも支配していたロスチャイルドがいたのである。
 この書籍は、こういった政治経済上の現実をきちんと踏まえた上で、占星術による解釈を示している。

 

 

【あらすじ】
 冥王星の降格騒動から前後10年間ほどの世界情勢を占星術的に解析したとき、そこには 「神の経綸」 とさえ感じられるほどの緻密なシナリオが浮かび上がってくる。それは、古来の宗教や秘教で説かれてきた 「終末と再生」 の黙示録そのものであり、チャネラーたちによる 「アセンションの福音」 とも一致するものであった。(p.23)
 この記述に則して、この書籍は構成されている。アセンション関連の著作が多量に出回っていた世紀末の終末騒動は単なるプロローグで、これからが本番なのだろう。
 あらすじの外縁部をなす個々の記述にも、興味深いことがたくさん記述されている。それらを全部書きだしていたら、怖ろしく長い読書記録になってしまう。興味ある方々は自分で購入して読むのが良いだろう。毎度のことながらこの読書記録は、チャンちゃんにとってのメモのようなものだから、全体をバランスよく書き出そうするものではない。

 

 

【シリウス】
 チャネリングやヒーリングを中心とするニューエイジ運動の 「元ネタ」 ともいえるアリス・アン・ベイリー(1880~1949)の著作には、霊的に劇的な進化を遂げる最奥秘伝のひとつに 「シリウスの道」 があると書かれており、 ・・・(中略)・・・。
 そしてさらに興味深いのは、ベイリーの夫はフリーメーソンの一員であり、彼を介してアメリカのフリーメーソン組織に、シリウスとフリーメーソンの関係に関する教えが広まっていったと考えられることである。ベイリーはもともと、近代以降における最大のオカルティズム運動といえる神智学協会の会員であったのだから、ここにおいて、神智学 - ベイリー - フリーメーソン - ニューエイジ運動というラインが見えてくる。ちなみに、神智学においてシリウスは、宇宙における 「第3の目」 に相当するものとして説かれている。(p.118-119)
 シリウスとは女神イシスの星。ブラバッキーの 『ベールを脱いだイシス』 という著作の意味するところ。
   《参照》   『まもなく世界は5次元へ移行します』 エハン・デラヴィ&中丸薫 (徳間書店) 《後編》

              【進化のプログラマー】

 

 

【1989年 冥王星が近日点を通過】
 年頭に昭和天皇が崩御され、日本のバブル崩壊が起こった年であるけれど、海外でも、天安門事件、ベルリンの壁の崩壊、アメリカのパナマ進行など、エポックメイキングな事件が起きていた。しかし、冥王星をキーとする本書におけるポイントは下記の記述。
 なお、日本がバブルに沸いていた1989年、ドイツではロスチャイルド財閥が、その発祥の地フランクフルトに約90年ぶりに銀行を開業している。(p.134)
 下記のリンク書籍は、ロスチャイルドに関して表面的な記述ばかりだけれど、ロスチャイルドに関して、何も知らない方は辿ってください。
   《参照》   『富の王国』 池内紀 (東洋経済新報社)

 

 

【最外殻惑星時代】
 土星が(太陽系の)最外殻惑星であった時代(~1718年)における政治体制の最終形態が立憲君主制だとすれば、天王星最外殻の時代(1718~1846年)は民主主義と資本主義の時代、海王星最外殻の時代(1846~1930年)は資本主義が帝国主義と結びついた時代、冥王星最外殻の時代(1930~2006年)は、グローバリズムの時代であったといえよう。
 そして、そのグローバリズムの主役は、冥王星を発見したアメリカ合衆国と、そこに巣くう軍産複合体である。占星術的な記述を除けば、これらのことは衆知の事実であり、陰謀論をもちだすまでもないことだ。(p.146)
 占星術的には 「土星の外側にある惑星」 が無意識を象徴するものであるけれど、降格させられた冥王星以外に、いくつかの太陽系外縁天体が発見されている。この著作には、これらの天体の影響力から近未来の世界情勢が予測されている(一部を後述)。しかし、これらの記述だけに終始すると気分が暗くなるから、あえて楽観的なことを先にひとこと書いておこう。
 最外殻惑星の冥王星が降格させられたことによって、主役は太陽系の中心、即ち太陽の時代に回帰したと考えてもいいだろう。日本の時代である。ただし、太陽の背後にはシリウスがあり、さらにその背後には銀河の中心からすべてを司るものがある。

 

 

【東京タワー】
 京都や江戸が風水都市として建造されたように、ワシントンDCやニューヨークは、シリウス=イシスの力を地上に召還するための強大な魔法陣として都市づくりがされている。フリーメーソンの象徴として33、333、666 といった数字が用いられているけれど、東京タワーの高さも333mである。戦後アメリカに占領された7年間以降も、このようなフリーメーソン仕様の物が残っているのである。
 さらに禍々しいのは、東京タワーを構成する鉄骨の多くは、1950~1953年にかけて勃発した朝鮮戦争で被弾し破壊されたアメリカ軍の戦車を元にしているという事実だ。東京タワーには、無念の死を遂げた米兵たちの血が塗りこめられているのである。(p.171-172)
 東京タワーはスカイツリーによって、実質的な役割を終えることになる。日本の首都・東京を最も高い地点から支配していた象徴が変わるのである。
   《参照》  『3・11人工地震でなぜ日本は狙われたか〔3〕』 泉パウロ・高山長房 (ヒカルランド) 《前編》

            【東京スカイツリーの高さは、“武蔵”ではなく“獣”】

 

 

【アメリカの真の支配者】
 デイヴィッド・ロックフェラーから手厚い庇護を受けていた、元・国家安全保障担当大統領補佐官のヘンリー・キッシンジャーが、ある会議の場で、イギリス・ロスチャイルド家のエドモンド・ロスチャイルドから、まるで使用人の様な扱いを受けているのを国際政治評論家の中丸薫氏が目撃したという。
 これらの 「状況証拠」 を検討すると、やはり、ロックフェラー財閥の背後には、ロスチャイルド財閥が真の支配者として存在していると考えるのが妥当ではないだろうか。(p.185)
   《参照》   『この国を支配/管理する者たち』 中丸薫・菅沼光弘 (徳間書店) 《前編》

             【ロスチャイルドとロックフェラーの実力差】

 始原図へ目を移すと、ロスチャイルド財閥を表わす冥王星と、ロックフェラー財閥を表わす海王星は、120度のイージーアスペクトとなっており、ある種の蜜月関係であることがうかがえる。この場合、主導権を握るのは、公転周期の長い冥王星の方だ。これはまさに、現実のロスチャイルドとロックフェラーとの関係にピッタリと当てはまっている。(p.187)
 ここでいう始原図とは、アメリカが建国されたときの占星術上のホロスコープのこと。
   《参照》   『次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた (下)』 ヴィクター・ソーン  徳間書店

             【ロスチャイルドとロックフェラー】

 ヨーロッパを地盤とするロスチャイルドの支配力は、世界中に及んでいる。
 主要先進国の中央銀行は、ほぼロスチャイルド財閥に支配されているのが現状。もちろん日本も、その例外ではない。(p.199)