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 ドル紙幣に託しこまれている意味は、ひと頃流行った宇野正美氏の著作の中でしばしば言及されていた。いわゆるフリーメーソンなどの秘密結社による陰謀論に絡んでの記述だったのであるけれど、この著作は、ドル紙幣に関する宗教的、錬金術的、占星術的な個々の客観的事実の記述に終始している。

 

 

【$:ドル記号の起源】
 一つには、$は竿に掲げられた蛇の図案化であり、究極的には磔刑のキリストを表すという説だ。 ・・・(中略)・・・ 。昔から知る人ぞ知る説であったらしい。
 第二に、かつて占星術師が用いた水星の記号が$の起源であるとする説。水星は確か通商や金融を表す星なので、通貨の記号としては相応しいものと言える。(p.30)

 

 

【アメリカを象徴する琴座の主星ヴェガ】
 ハミルトンによれば、アメリカは琴座の一等星、ヴェガと同一視されるという。これは全天で最も明るい星のひとつである。
  ・・・(中略)・・・ ハミルトンは、この一等星 ―― すなわち琴座を 「率いる星」 ―― こそ、全世界を率いるアメリカであると見なした。(p.81)

 元来、ヴェガの語源はアラビア語の 「ナルス・アルワーキー」 で、「急降下する鷲」 の意味である。 ・・・(中略)・・・ ヴェガは古代世界において殊更に重視された星であるという。それはひとつには、この星が全天で5番目に明るい星であるという理由もあろうが、もうひとつ、今から1万年以上前の天界においては、この星が北極星であったという事実とも関係しているだろう。(p.126-127)
 琴座(リラ)の特異性については、
   《参照》   『プリズム・オブ・リラ』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト (ネオデルフィ)
             【タイトル解題: 『プリズム・オブ・リラ』 】
 琴座の一等星であるベガに関しては、
             【琴座文明圏とベガ文明圏】
             【琴座とベガの文明的特徴】

 

 

【13】
 1ドル札には、13の象徴性がいくつも込められている。
 現在では忌数として広く認識されている13であるが、そこに明確な根拠があるとは言えない。
 一方、古代世界においては、13は再生、更新、復活などを象徴する数であると考えられていた。これは13という数字が、12宮を1周して完結した後の最初の数であり、かつ、自分以外の係累を持たぬ孤独な数字 「素数」 でもあるからである。タロット・カードの13番には巨大な鎌を持った骸骨が描かれ、一般に 「死神」 と呼ばれているが、古いデッキではそのような標題は付されておらず、単に 「13」 と呼ばれている。(p.146)

   《参照》  『数霊に秘められた宇宙の叡智』 深田剛史・はせくらみゆき (徳間書店)

             【「13」は忌数ではない】

 

 

【文字の魔力】
 ヴェガと同一視されるアメリカは、その国名自体に魔力が封印されているという。 ・・・(中略)・・・ <AMERICA> の最初と最後の文字である A はすべてのアルファベットの中で最も強力な魔力を持つ文字であるというのだ。A は 「始まり、数字1、未完成の作業、神の眼、三位一体」 等の観念を表すシンボルである。(p.127)
 A は三角形状だから、下記の 「ベン・ベン石」 とも符合する。

 

 

【ベン・ベン石】
 エジプト人が特に尊崇の念を抱いていたのは、ピラミッドの頂点であった。彼らは魔術的冠石を 「ベン・ベン」 と呼んだ。(p.227)
 エジプトのヒエログリフでは、この三角形はソティスもしくはセプトの星の聖名の始まりを示す。
 ソティスは、ギリシャでは 「セイリオス」 と呼ばれた。これは 「輝く」 「煌めく」 の意味である。
 これは現在、シリウスと呼ばれる連星で、大犬座にある。この星こそ、メーソンリーのシンボリズムにある五芒星、「輝く星」 の起源であることは無違いない。(p.229-230)

 とある秘教伝承によれば、シリウスは宇宙の中心太陽であるという。つまりこの三角形こそ、万人の精神領域の中枢にある光であるということだ。(p.238)
 下記の書籍の中にも、シリウスをキーワードとした類似な記述がある。
   《参照》   『奇跡の日  人類、地球そしてフォトン・ベルト』 渡邊延朗 ガイア出版 
             【アセンションとは、カゴメ(籠目)のお祭り、そして、龍宮城復活】

 

 

【アメリカ国璽は “聖化される時代の到来の予言” 】
 誰もが手にすることのできる1ドル札に、あたかもそれを指し示すかのような図像が描かれたことの意味は、万人がそれぞれの霊的陶冶によって天界の写し絵となり、聖化される時代の到来の予言なのだろうか。長らく隠されていた国璽裏面の図柄は、そのような霊的進化こそ、アメリカ建国という 「野心的な企て」 の究極の目標であることを告げているのだろうか。(p.238)
 基軸通貨ドルの終焉段階といわれている現在の状態は、アメリカのエゴというより、さらに大きな宇宙意志に則して行われているアメリカ主導のシナリオと言えなくもない。
 しかし、何も経済的破局をトリガーにしなくたって “聖化” は可能なはずであるけれど、愚かしい人類総体のためには、そのようなショック療法しかないのかもしれない。
 なお、地球の進化と関わりのある外宇宙の星系には、大きく分けてシリウス系とプレアデス系の2つがあるらしい。この書籍は、シリウス系に紐付くものといえそうである。
   《参照》   『ともだち』 やわやままこと  ピオ・マガジン
             【地球の輝球化】
 
<了>