筆者がこのブログを書いているのは2017年8月11日な訳であるが、今年はネット上での活動のために野球について1つ決めていたことがあった。

それは首都圏に本拠地を置く5つのプロ野球球団のホームゲームを一回は観戦する、ということだ。

そのため2017年は4月に横浜遠征(ハマスタでの観戦の翌日に同じ横浜市内のJ2横浜FC戦を観戦)、GWにメットライフドーム(西武ドーム)、6月に神宮で交流戦、8月に東京ドームで巨人戦とZOZOマリンスタジアムでのロッテ戦、と何の自慢にもならないが、とりあえず当初の目標はクリアした。

翌年以降はここまで広げるつもりもないし、あくまで今年限定であるが、この5つの球場を巡って、1つの共通項が見えた。

それが今回のタイトルにある「危機感」である。

今回行った5つの球場で感じた楽しいアミューズメントな雰囲気の根底にあるのは、それぞれの球団やNPB全体が共有している強烈な危機感が前提にある。

この危機感のおおもとというのは忘れもしない2004年のプロ野球の近鉄・オリックス合併問題から端を発した球界再編問題だ。

結局周知の通り、この時プロ野球オーナー側の球団削減案は却下されて12球団という数は維持されたが、この出来事は野球に関わる人間に「現状維持は退歩である」どころか、自らの存在の滅亡に繋がるとすら感じた。

②でもこの問題などを踏まえてプロスポーツの運営において、いかに危機感が重要なのかを説明したい。
①では愛するサッカーという文化の窮状を赤裸々に述べてきたワケであるが、②以降でも日本が世界に誇るスポーツビジネスのロールモデル・Jリーグに何が必要かを考えていきたい。

最初に勝利至上主義からの脱却が必要だと述べたが、他に必要なことといえば「哲学の構築」である。

再三言ってきていることであるが日本には「勝てば官軍」という言葉があるように、プロセスより結果重視の姿勢が蔓延していた。

これはドーハの悲劇の「土壇場に起こった同点→W杯初出場を逃す」から、同時期のボクシング漫画「はじめの一歩」で「プロボクサーに問われるのは結果のみ」という結果だけを見ている自分たちに自己陶酔する誤った価値観が浸透したからである。

しかし今のはじめの一歩の中身を把握している人間がどれだけいるのか?現実のプロボクシングの世界は村田諒太が引退したら終わりの状況で、今の世界王者は電車に乗っても存在に気づかれないというのが現実だ。

サッカー界はまだ間に合う。今、結果至上主義から脱却しないと本当にオワコンになってしまうと、筆者は警鐘を鳴らしたい。

それともう一つ言いたいのはJリーグのクラブ職員の待遇改善である。

Jリーグ(しかもJ1)の契約社員の月給が15〜20万円という薄給で成り立っている。DAZNマネーも選手や監督だけでなくクラブ職員にも回すべきだ。

クラブ職員に正当な報酬が回らずに「サッカー好きな若者をやりがい搾取で使い潰す」ようなブラック経営では、優秀な人材が定着せずに、結果としてクラブも低迷する。

事実「人材も 材料だから 使い捨て」という川柳で、優秀なエンジニアを大量にリストラした日本企業の悲惨な末路は、このブログの読者も周知の事実である。

正直言って筆者はJリーグを愛しているし、このブログではどれだけクソみたいな社会にも一筋の光のような部分を照らしたい、と考えている。

しかし、考えているからであるからこそ、今回はこうしたJリーグの問題点を提言した。闇のようなくらい影がある現代にこそ、Jリーグは光を灯さないければならない。
筆者はこのブログで5年近くサッカーを中心としたスポーツのブログを執筆している。

筆者自身が「皮膚は黄色いが、血液は緑だ」と公言(?)するくらいのJ2ジェフ千葉のサポである。

しかし、最近のJリーグのクラブ運営というのが、どこも上手くいっていないように感じる。

もちろん筆者はJリーグが好きである。溺愛である。当然周囲にも勧めるし観戦も続けたい。しかし長く観戦すればするほど、アラが目立つのも事実。

しかし今回はそんな愛するがゆえの提言というのをしていきたい。

サッカーというのは当たり前だがスポーツである。スポーツというのは当然勝つためにする。

しかし最近のJリーグというのは過度な勝利至上主義が跋扈(ばっこ)しているように感じる。

今ヤングジャンプでアクション漫画「ゴールデンカムイ」という作品を描いている野田サトル氏には古い悩みから解放してくれたので感謝している。

デビュー作のアイスホッケー漫画で反則ばかりする対戦相手に勝ったあとに「ホッケーで最も大切なのは結果以上に誇りだ」という檄を主人公のチームの監督が叫ぶシーンがあった。

サッカーもブラジルのマリーシア(ズル賢さ)を曲解して、反則でもなんでも勝てばいいという風潮が一時期あったが、それは違うと断言する。

そうした中でのJクラブの問題点。②でも日本サッカー界を良くするための提言を続けたい。