makunn

へろう。


今日も今日とてレコーディングをしている私だよ。
まーくんのパートが始まった。


ちょっとビックリしたんだけど、ヒロからLINEが入ってきて。

何とノエル・ギャラガーのスタンプ。

ノエルのスタンプなんてあるのかよ!と嬉しくなって速攻買いました。

でもあいつにオアシスやノエル関連の事で先越されるとちょっと癪に障る。


しかし来日するとはいえスタンプまで作られるとは。

何となく似てるけど結構使っております。

さすが兄貴だ。



さてワタリドリ明日発売です。今日はフラゲ日ですが。

という事で今日はレコーディングですが曲解説をします。


■曲名:ワタリドリ

■通称:ワタリ, とりちゃん


この曲は去年の5月ぐらいにデモを録った。

その時既にサビがあった。

"追いかけて届くよう”というフレーズとその後にくる

"ワタ~リ~ド~リのようふにゃふにゃ~"みたいなのが何となくあって。

だから何となくメロと歌詞を一緒に作った感じがあって楽だった。

そこから変えようとも思ったけどその"ワタリドリ"という単語が

メロディーにハマり過ぎて「もうこりゃ変えられないな」という結論に達した。

タイトルも自然に「ワタリドリ」になった。

その後は何個か案は出たけど全部ハマらなかった。

ちょっと演歌っぽいけどまぁ別にいっかと。

うちらの単語にしてやれって思った。




■曲


イントロのフレーズはロゼと他の曲を作ってる時に出来た。

出来た瞬間にこれは間違いないのが出来たと確信したね。

でも結局その曲自体が何となくご機嫌斜めだったのでお蔵入りになった。

で、キーを変えてワタリドリにイントロをくっつけたらピッタリハマったから

即採用になった。


俺が曲を作る時は大体リズムギターをかき鳴らしてメロを歌いながら

ドラムのリズムパターンも作る。だから先ず最初にサトヤスにあーだこーだ注文をする。

サトヤスパートが一番最初に出来るアレンジだね。

あとはベース→リードギター→上物(ピアノとかストリングスとか)っていう順番。


で、その夏の終わりぐらいにユニバーサルから契約の話があって。

話し合いの結果晴れて契約が決まる。じゃあ来年ぐらいからですかね、

という事になった時に「第一弾はワタリドリじゃね?」というムードに

スタッフ含めて全員一致でなった。というわけ。

何ともタイムリーなタイトルと内容だったから面白かった。



■タイトル


Wataridoriとか渡り鳥とか表記で色々悩んだ。

でも英語は何かちょっとかっこ良過ぎるなーと思ったので

カタカナになった。

でもライブでやってわかったけどタイトルコールが超言いにくい。

英語発音で「this one is called ウォツァリドォォリィ!」ってのも笑える。

だからあんまりやらないでおこうと思ったけど結局叫んでる。

何かのドラマの宣伝みたいになってるけどな笑

まぁでもその内慣れるだろう。あんまり気にしてない。



■レコーディング


今回音作りは結構時間かかった。


アコギを2本重ねて、左右ステレオで良い具合に分けて

大きな空間を作った。そしてその間にナッシュビルチューニングという

12弦ギターみたいな音が出る弦の張り方を施したアコギをさらに重ねた。

これによってアコギだけで宙を舞ってるような浮遊感が出るんだよね。

とても勉強になった。イントロ終わりで1番のAメロに入った瞬間に

それを感じる事が出来るから是非聴いて欲しい。


そしてイントロのリフはまーくんギター

チェンバロ風のアップライトピアノ

コラというアフリカの民族楽器を重ねている。

何となくアイリッシュにも地中海にも多国籍に聴こえる要因はここにある。

この楽器の選択にも時間はかかったけど結構楽しかった。

最初試しにバグパイプを入れてみたらクソダサくて大爆笑した。


そして今回のレコーディングからサトヤスのドラムのセットが変わった。

TAMAのStar Drum Bubingaの黄色だね。もうライブでも使用しているね。

音が深くなるからダイナミックな曲に合う。しかもチューニング次第では何でもいけるしね。

とにかくあいつのドラミングに合ってる。名器。



■歌詞


メロディーと同時に出来るパターン多い。

メロディーが言葉を選んだ方が正しい気がする。

頭でっかちに考えるとあんま良くない。


とはいえメロディーと一緒に全部出てくるわけじゃないので

ほぼ8割はあとで作った。


歌詞の内容的には…毎度の事でそんなによくわからないけど。

おそらく自分の事、そしてバンドの事をなんとなく指している。

「旅」というフレーズが出てくるけど毎日旅しているなーと思う。

自分の曲を武器に知らない土地で知らない人達の前で歌うというのは無謀な旅、

というか冒険に近い。でもそれがやりたくてやりたくて仕方ないわけだしね。

そうやってまっとうな道から外れた4人がこうしているわけだ。


2番の歌詞が好きで。


音楽をやっている最大の理由は自分が好きだからだけど、

それと同じぐらい誰かを楽しませたいんだよね。

それに対する理由は特にないけど。


でもこれって日常生活にも言えると思うんだよね。

人を楽しませたい、笑わせたい、とかに理由なんて無いしね。

その人が「落ち込んでいるから」というのは理由だけど、

じゃあその奥の「何で落ち込んでたら励ますの?」ってのには答えがないし

説明できないよね。


というのも誰かが悲しんでたら笑わせたいとか

落ち込んでたら励ましたいと思うのは誰しも思うはずだけど。


ただ個人的にはそういう時あまり余計な言葉は使いたくないんだよね。なるべくね。

何なら遠回しな言い方でとか、意味のない言葉で突き放すぐらいの方が

後々その人の為になるんじゃないかな?と思っている部分もある。

だから「一人じゃないよ」とか「大丈夫だよ」とか素敵な言葉も存在するし、

その言葉が持つ力や素晴らしさも確信しているんだけど俺はあまり得意ではない。

もし俺がそれを言われたらちょっとイラっとするからってのもあるけど笑


俺の「伝え方」は考えを提示して姿を見せるって事なんだと思う。

そうした時に初めて受け取り側は自分とその姿に照らし合わせるからね。客観的に。

「この人はこういう人だけど自分はどんな人間なんだろう?」ってな具合にね。

"city"という曲の最後は「おう、聴いてくれてありがとな。でもこの歌を

聴き終わってイヤホン外したらもうあとはお前の番だ。この曲は何にも助けてくれないぞ。」

って事が言いたかった。結局今も相変わらずそういうスタンスできている。


話がそれるけど

何故なら結局「アドバイス」ってのはほぼ無意味だと思う節があるからだ。

人間は一人一人違うのに誰か一人の教えが自分に当てはまる事は残念ながらほぼない。

そして何が一番良くないかって自分で考える力が弱くなっていく。

だからあくまでも「こんな人もいるんだな」程度にした方が良いと俺は思っている。

「この人が言ってるから絶対なんだ」と心酔してしまうと

その人なしでは考えられなくなる、もっと言うと生きていけなくなるから。

それも含めて人の人生なわけだけど。


脱線に脱線してしまったが。

何を言いたいかっていうと


"傷ついたあなたを笑わせたいから"


と思っても大まかな言葉では俺はしませんって事を含んでいるって事だ。

"笑われたなら、笑い返せば良い"って汗だくでギターかきむしりながら

演奏していたら何か笑えるじゃん。楽しいじゃん。と。

その姿を観て「あーこんなアホもいるんだなー。俺はこうしよう」とか

思ってくれたらそういう事。結局それが一番のためになる気がする。んだよね。


しかし

どうでも良い事をつらつらと書く才能だけは長けてると我ながら思う。

長くなってすまん。



■あとがき


とにかく心地良い曲が生まれたなと思っとります。

是非聴いてください。



PVおまけ~楽器編~


PVで弾いてるアコギはMartinの000-28。

とある大好きなアーティストから買ったんだけど味わい深い。

まだ新しい音がするけど。ちなみにおまけのシーンの撮影時に

落としてぶっ壊してしまった。もう修理したけどね。

今は俺の家でいい子にしてます。


PVおまけ~ファッション編~


PVで着用しているフードコートはJean Paul Knottの14のAW。

大振りの物が欲しかったんだけどなかなかメンズではなくて。

たまたま探してたらありました。

本当は細いベルトも付いてるんだけどこれを付けると

さすがに女子過ぎるから外しているけど。

フェルトの生地で暖かい上にリバーシブルで使い勝手も抜群です。


スニーカーは去年soeで買ったファッセタズムとコンバースのコラボ。

一目惚れして即買いしたけど「これは絶対履きまくるから汚れる前に

PVで使おう」と思って今回着用しました。


ドロスはスタイリストさんが付いてるわけじゃないから自分で用意しないと

だけど結構それも楽しいし勉強になる。

街歩いててもオシャレな人多いなーと思いながら参考にさせてもらってます。



さて、俺のギターパートの録りが終わりました。

今からまーくん。おそらく深夜までだな。

最高のテイクが録れるまで帰さん。

皆さん、乞うご期待。


ではまた明日。会えたら。


洋平



おまけphoto

↓先に終わったリズム隊。イェーイってなもんだ。

drumbass