『2555日の苦悩の日々』 -29ページ目

やく旅・・・弟4話

柏崎と、翼と、サラは、さっそく新幹線に乗り込んだ。約四時間かけて、目的地、群馬県高崎市を目指した。サラは高崎市には行った事がない街だから少し、小学生のようにワクワクしていた。そう。群馬県は、ボート、競輪、競馬場、パチンコがそろっている県だから、ギャンブル好きなサラには最高の場所なのだ。それとは、正反対に翼は新幹線の窓の外の景色を黄昏ながら見ていた。そんな翼をしりめに、サラは柏崎から、簡単なお店のシステムとお給料の説明を受けていた。『次に彼氏さんのお給料は・・・』柏崎がサラに説明していると翼は、ふっと我れにかえって慌ててサラに『俺は働かないぞ。』と言った。『なんでさぁ?』とサラは聞きたそうな顔をあからさまにしていた為、それを見ていた柏崎がとっさに『わかりました。』と言った。そう。サラはこの時本当のやく旅の意味を理解していなかった。『生活費も、遊び代も全てサラ自身が稼がないといけない』と言う事実を・・・。また、堕天使達に悩まされる事も、この時まだ知るよしもなかった。

やく旅・・・弟3話

次の昼過ぎ、石川県の金沢駅の待合室に、黒いロングコートを着た、30歳前後の柏崎と名乗る男が待っていた。しかも、一目で『お前~水商売のボーイだろ』って感じの格好だ。サラはこんな奴と一緒の新幹線に乗るのも嫌ならば、こんな奴の下で働くのも嫌だと内心思い笑顔で柏崎に『よろしくお願いします。』とあいさつをしていた。』そのやり取りを横目で見ていた翼は、心の中で『稼ぎは最低限でいいから、3ヵ月何のトラブルもないように過ぎますように。』と神にもすがる思いでサラと柏崎のやり取りを聞いていた。

やく旅・・・弟2話(後編)

なんとサラがコンビニからホテルに戻ったのは、一時間後だった。さすがの翼もビックリした。何事もなかったようにホテルに戻ったサラは、部屋に入るなり翼の怒鳴り声に思わずサラはキョトーンとしてしまった。『お前携帯鳴らしても出ないし今まで、何やってたんだぁ?一時間も。』と翼はサラに聞いた。『えっ??美月会長と話してた。』とサラはアッケラカンと答えた。その答えを聞いた、翼が思わず『あのヘナちょこジィジィと何話したんだぁ?しかも一時間も。』もぅ、翼の心中穏やかではない。『べ~つに。只の世間話しだよ。』とサラはニタニタ笑いながら翼に言った。サラの言い方に何か裏があるような気がしてたまらない翼は、少し強い口調で『明日の昼には群馬行くから忘れ物ないようにしておけよ。』とサラに言いながら、翼は心の中で、『まぁ、すぐに、地元に帰れるだろう。』と思いながらタバコを吸いながら、明日の準備をしていた。