4.5kmの小さくも大きな旅。
11:42。
最初に佐貫を発車してから、わずか17分でのトンボ返り。
これまでの乗り鉄なら、これですぐに撤収して帰るところ。
だが今回は、次の予定までまだ2時間も余裕があった。
…ということで。
また乗っていく。
11:50、佐貫発。
のどかな空気を乗せて、エンジンも高らかに…
…と、約3分後。
入地駅で下車!
力強く動き出すキハ532を、ここで見送ったのだった。
同時に降りた客は近くに住む人だったようで、ほどなくその姿も見えなくなった。
駅の周りは点々に住宅があるが、少し歩くとそれすらも疎らになっていく。
車内からも見えていたが、ホームは1面のみで、中央に趣ある待合室があるのみ。
竜ヶ崎側には、駅名板と同じ看板用の枠のみが残る。
かつて、手書きの時刻表を掲示していたらしい。
待合室には、駅名板が都合3種掲げられている。
竜ヶ崎側には、旧字体の“驛”を使用。
もっとも、質感から昔からあるものではないようである。
佐貫側には、平仮名のみの駅名板。
こちらもレトロな雰囲気ではある。
…と、佐貫側壁面には、現在デザインの簡易的な駅名板も設置。
そして、ホーム上にも駅名板が。
車内からも見えた昭和時代からの関東鉄道系列特有の駅名板が、今なお健在!
竜ヶ崎線内では、この入地駅のみに現存している。
全体的に目立つ錆も、また自然なレトロ感を醸し出している。
タイムスリップしたかのような雰囲気の中、しばらく無人駅を満喫する時間。
…駅横での作業の音が、時折現実に引き戻すが(^_^;)
それも含めて、今なお生き続けている駅の姿でもある。