東武東上線10000系“10R車”を追う!① | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

あれは13年前。

池袋に約9ヶ月半だけ赴任していた頃、時折仕事の対応の都合で東武東上線を利用していた。

その際、最後まで原型顔で残っていた8000系8111・8112Fを記録することがあった。


それまでにも、新規立ち上げの業務研修や友達の親の葬儀など、折々に利用することはあったが

本線系統に比べると利用頻度は少なく、意外に積極記録対象にはなってこなかった。

8000系8111・8112Fの記録も、撤退により短期間で終了。

それからも、記念乗車券等の回収など折々に利用こそすれ、なかなか積極的になれず。

さてどうしようかと、ずっと思考を巡らせてきたのだが。


…追いたくなる個体が、東武東上線にちゃんとあったじゃないか。

10000系の10両固定編成、通称10R車が。


本線系統の10000系は更新されているが、東上線にはまだ未更新車が残されていた。

8両編成として導入された11803〜11806Fの4編成に、1989年中間車を増備し10両固定化。

以来更新もされずに運用されてきたが、ドア故障をきっかけにして長いこと運用を離脱していた

11004Fが昨年末に廃車され、現在は3編成が10030系・30000系などと共に運用されている。

最近、西武鉄道の新宿線系統で運用されていた6000系のうち6102Fが更新、6101Fも前照灯の

LED化を経て武蔵丘車両検修場に入場したりと動きが活発化する反面、記録が沈静化。

旧2000系も最後の方向幕装備(復元)車だった2403Fが廃車され、一気に記録欲減退中。

そんな状況で、ようやく東武10000系に目を向ける気になってきたというところか。


外観的には東上線10R車は方向幕が残り、前面のスカートもなく原型に近い。

しかも故障が遠因とはいえ1編成が廃車、9000系でも未更新・地上線専用で走っていた9101Fは

長く休車状態で復活の望みが薄い状況下だとすると、消去法でも自ずと注目度が増してくる。

10030型もまだ原型が多数残るし、余裕があるうちに撮り回らなければ。

特に8000系8111Fは成増以西に撮りに行かないうちに、しっかり腰を据えて記録行脚する前に

撤退してしまっていたこともあり、同じ轍を踏まないようにしないと!


…そうスイッチが入ったのは、4月8日。

ある手配に動くために朝霞台駅に赴き、それが無事に終わって改札を抜けて降りていくと…

偶然やってきたのが、11005F。

これとの遭遇で俄然、気持ちが入った。

西武鉄道9000系10両編成の頃もそうだったが、ひょんな出会いが行動機を生む。


本線系統と違い種別幕が英文入りであるが、それ以外は往年の佇まいを今に伝える。


しかし東上線特有ではあるが、中身はなかなかに独特である。

保安装置はATCとなり、運転支援装置としてTASCも搭載。

中間2両を除いて車齢40年に達さんとしている車両が、TASCを駆使し走るのは興味深い。

ただ、実際にTASCを活用しているのは和光市などホームドア設置駅のみのようだが。


コルゲートのあるステンレスボディとホームドアの対比は、現代の妙なり。

ちなみにこの日は天気予報が微妙で、昼過ぎからのイベント(前記事も参照)が中止になるのか

告知があるか睨みながらの移動だったので、最初は記録に本腰が入っていなかった。

しかも、いざ中止になったら、池袋駅近くの友達の店でランチを食べて帰ろうとも考えていた。

年度末くらいまでのドタバタと、年度初めの激務に疲労はなかなかに濃かったためである。

しかし、良い結果ではあったがイベント中止の告知は結局流れず…

イベント開始まで時間があったことで食事のタイミングもそちらにずらし、友達の店に寄るのは

まるまる一週間繰り延べすることとなり、この10000系10R車の動きを追っていくことに。



それは、先に乗っていた11005Fを一度和光市で降り、改めて折返し下り電車を迎撃するために

ときわ台駅で降りてみた時に、11003F準急池袋行きが通過していったことが大きかった。

2編成も稼働していることを掴むと、記録行脚にさらに弾みがつく。


そして、予定通り11005Fを再迎撃。

今度は成増行きの普通でやってきた。


とにかく東武東上線には慣れていないので、これから先いろいろ歩いて開拓が必要か。

実際に降りてみて気づくことは、まだまだたくさんありそうである。


優等列車待避のため、下板橋駅では副本線停車。

3月のダイヤ改正から、下板橋駅に準急が停車を開始し利便が向上。

普通と準急が緩急接続する機会が増えた。



…ただこの時は急行通過だったため、そのまま乗車を継続。


そのまま成増まで乗車。

成増の川越方は先頭がギリギリで、撮影には向かぬ場所であることを改めて確認。

折り返し電車は構内配線の関係から、川越方に設置された引上線に回送されるのが通例である。


そして、始発池袋行きはこれまた配線の関係から、必ず3番線に入線。

志木・川越方から来る上り電車が4番線に入る時に、同時に入線が可能。

そして、急行・準急と緩急接続が行われる。


2010年の時は、ここで8000系同士や9000系9101Fの撮影をしていた。

時が流れ、まさか30000系が東上線に転籍してくることになるとはその時は思わなかった。

東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線直通に際してATCを搭載していたことが都合良かったのか

結局製造された全150両が2021年9月までに東上線に転籍している。


そして、ときわ台で遭遇した11003Fもまた、成増止まりでやってきた。

次の時間も迫り始めているので、この日は朝霞台以西に足を運ぶことはしなかった。

他の形式でもよくあるが、まずは動きやすい都心側から、その後郊外に足を伸ばしていく。