9月20日の旅の記録
母の生まれ故郷であり、生家も残り親戚も住んではいるものの、2014年冬に祖母が急逝してからは
たまに通過こそするものの、すっかり行く機会が激減してしまっている。
いとこの病気とか、気掛かりな部分もあるにはあるのだが。
だが、今回も無情にもお座敷やまなし満喫号は上野原を通過。
更に列車は飛ばし、大月まで停車しない。
列車から見下ろす甲府盆地。
この風景に触れるたび、山梨県に縁があって良かったなぁと思う。
またこの日は一段と空気が澄んで、綺麗で良い風景が見られた。
それは決して、作り替えたメガネの効用だけではないだろう。
そして、旅に出てスッキリ晴れたのもかなり久しぶりのことだったしね。
勝沼ぶどう郷、塩山と停車。
塩山からは久しぶりに展望室の遮光幕も開けられる。
そして、山梨市では10:47から11分間の小休止。
どこの停車駅も1分停車だったからホームに出れずだったが、ようやく外気を吸いに外へ出る。
山梨市駅は20年前に一度、仕事の出張で乗降したことがあるが、駅舎の激変ぶりに目を見張る。
趣のある木造駅舎だった記憶があったが、改修を経て2018年1月に仮駅舎に移行、橋上駅舎完成は
昨年のことだったらしく、区画整理された北口を含めて昔日の面影を辿るのは極めて難しい。
そもそも、出張先ももしかしてなくなってしまったのか…??
そういえば、大人になったらやってみたかった夢の一つが
「ボックスシートで缶ビールで仲間と乾杯」
だったのだが、その山梨市出張の帰りに同行した同僚を付き合わせてやったのを思い出したw
三人で行ってて、一人には「ボク、糖尿病なので飲めないんです」って言われちゃったけど…
今や中央線の211系はボックスシート率が低く、いざ買い込んでも列車が来たらロングシートで…
なんてことがざらにあるから、中距離の鉄道旅もどんどん味気ないことになってきているな…
とさらに寂しさが募る最近。
そんなノスタルジックな気持ちに浸りながら、山梨市駅のホームで少し「華」を撮影。
他に撮影する人は数えるほどで、しかも列車利用客のみ。
賑わいには程遠い、きわめて静かな雰囲気。
やはり今回のお座敷やまなし満喫号は、現実には満席には程遠い状況だったようだ。
ゆっくり撮りつつ過ごせるのは良いのだが、正直複雑な気持ちではある。
それでも、あれこれ撮っているとあっという間に時間が過ぎてしまう。
10:58、発車。
石和温泉に停車し、酒折を過ぎて左手にJR東海の宣伝看板が見えるとほどなく単線が寄り添う。
そして、中央線は全くスルーする単線一面のホーム…身延線の金手(かねんて)駅だ。
この金手から中央線と分かれるカーブ上にある善光寺駅辺りのロケーションが、昔から好きだ。
なんか、遠くに来たなぁという感覚が気持ちを高めてくれるのか。
そういう部分では、伊東線の来宮駅でも同じようなことを感じる。
(バリアフリー云々のゴネ騒ぎで、いたく心証を害したが…)
そして、甲府到着は11:09。
親戚の葬儀に参列するために、母に連れられて初めて降りてから35年。
やはりその頃とは特に北口の変化が激しいが、またノスタルジックな気持ちになる。
運転士が交代し、また遮光幕が下ろされて僅か1分の停車で先へ。写真も撮れず。
韮崎に停車してしばらく走ると、日野春に停車。
終点小淵沢を目前に、ここで13分の大停車で後続の特急に追い抜かれる。
小淵沢駅構内の線路配線に余裕がないからなのだろうが、ここではドアは開かず軟禁状態。
無用な事故が起きてしまったら大変なのかもしれないが…
天気も良かっただけに、ちょっと寂しいものがあるな。
そして、長坂停車を経て12:00に無事終点小淵沢に到着。
ここも撮影含め僅かばかりな利用客が、三々五々記念撮影。
7分もすれば、さっさと富士見駅まで回送されてしまう。
そして、小淵沢駅も駅舎が改築されてすっかり雰囲気を異にしていた。
さらには、ホームにあった小淵沢駅の名物駅弁屋「丸政」の売店が無かった(閉まってた?)のと
小海線が約1時間以上待たされることもあり長居を断念、12:07発の上り高尾行きに乗車。
僅か7分間の小淵沢滞在を終えたのでありましたw
…さて、お座敷やまなし満喫号は、夕方の上り運転までに少々複雑難解な動きをする。
富士見まで回送の後折り返し酒折まで走り、そこからまた折り返して甲府で電留線入庫。
小休止ののち出庫してまた酒折まで走り、折り返して富士見まで行き、折り返して小淵沢へ。
しかしその回送を全て網羅するのはダイヤ上非常に厳しく、先ずは酒折に行ってみることに。
2番線に入線。
酒折駅も以前とは雰囲気を変えていて、ホーム改修で6両停止位置分以外はフェンスで区切りが。
このため、編成撮影は高尾方に限られたのだった。