今日は、先週訪ねたハント農場のとうもろこしの収穫を説明します。

農家はとうもろこしの水分が25%位に下がると収穫を始めます。

コンバインにとうもろこし用のヘッドを付け、畑に突入!

今のコンバインはハイテクで、一旦畑で収穫を始めれば後は手放しでOKです。

 

コンバインは回転ドラムとメッシュを使ってとうもろこしの粒だけを選り分け、とうもろこしの粒はコンバインの運転席の後ろにあるタンクに貯め、茎や葉はコンバインの後ろから排出されます。 

 

動画に映っているコンバインのタンクは10トン以上のとうもろこしを貯められますが、今年は収量が高いのであっという間にタンクが一杯になります。

 

コンバインのタンクが一杯に近づくと運転席でブザーが鳴ります。

無線でワゴンと呼ばれる運搬車を呼び、並走するワゴンにオーガーでとうもろこしを積み出します。

この間も収穫は続きます。

 

コンバインと並走するワゴン

とうもろこしでいっぱいになったワゴンは畑の端で待っているトラックの所に行ってとうもろこしを下ろし、空になるとコンバインの脇に戻りとうもろこしを受け取る作業を繰り返し、コンバインは休まず収穫を続けます。

 

コンバインからとうもろこしを受け取ったワゴンを牽くトラクター

畑を踏み固めないように、どちらもタイヤではなくキャタピラです。

セミアイトラックに積み替え

 

トラックがとうもろこしで一杯になると、とうもろこしの水分を下げるために農場の乾燥機に向かいます。 その時には代わりのトラックが来ています。

農作業は段取り!

 

コンバインの仕組み(UKのディーラーの動画ですが)

 

長靴下のろっぷ

 

 

 

チェットさんから月曜日(現地日曜日の午後)に届いていたメールです。

 

先週のイリノイは、暖かく乾燥していましたが、日曜日の朝には12ミリほどの雨も降り、今週も雨の日が在りそうです。

先週は、雨が無く収穫が捗り、今までに1000エーカー(4㎢)以上収穫しました。

 

金曜日の夜までに収穫できる大豆をほぼ収穫し、土曜日の午前に大豆を収穫した後は、クインシーで開かれた友人の結婚式に参加しました。

今日は皆お休みを取っていますが、ライアン、チャドと私は月曜日に備えて機械整備をしています。

 

穀物相場は、予想より収穫が良いので先週も下がりましたが、今週も続きそうです。

南米の雨不足は続いていて、それが続く限り大豆相場を支えそうですが、雨が降って作付けが始まれば下げるかもしれません。

 

今週の写真は、コンバインの運転席から見た風景と収量計です。

大豆の収量も良いです。ほとんどの畑の収量は72~84ブッシェルです。

金曜日の夜から土曜日の朝に収穫した灌漑されていない砂地の畑の平均収量は60ブッシェルでしたが、これは成功と言えます。

いつもだと25~40ブッシェルの収量です。

 

先週シカの食害を話しましたが、ある25エーカーの畑の平均収量は165ブッシェル。

この畑の3分の1は木に囲まれ、その7エーカーの収量は50ブッシェル、木が無いエリアは225ブッシェルでした。

 

今週はとうもろこしの収穫を1,2日続けてから大豆の収穫に戻ります。

まだ先は長いですが、とりあえずスタートは最高です。

 

皆さんが健やかで実りある週を過ごしますように。

 

チェット

 

相変わらず収量は高いようです。

日曜日時点でのイリノイ州のとうもろこしの収穫は14%、先週から7%増えました。

主要州平均でも14%で例年より3%早いペースです。

シカは大食い、7エーカーで70万円の被害! 

 

コンバインのディスプレイに表示された大豆の収量。

約89ブッシェル。水分は13.84%。 高単収です!

 

大豆畑

A warm and dry week for us here in Illinois with a nice rain early this
morning, about 1/2 inch and a chance of more the next couple of days. The
dry weather enabled producers to make good harvest progress, so far we have
harvested over 1000 acres. By Friday evening we had harvested about all of
the beans that were ready, Saturday we cut a few beans in the morning and
everyone went to a friend's wedding in Quincy yesterday afternoon. Today we
gave everyone the day off but Ryan, Chad and I might work on some equipment
to be ready for Monday! Grain markets worked lower this week with increased
harvest pressure which will continue next week. It is still dry in South
America and as long as that continues this should help prop the bean market
up, once it starts raining and Brazilian farmers start planting bean prices
could work lower.
Pictures this week are of three looking out of the windshield and side
window on my combine and one of the yield monitor. Yields on beans so far
have been good, most with field averages of 72 to 84BPA. I did a couple of
non- irrigated sand fields that averaged about 60BPA Friday night and
Saturday morning, I would call these a win! As most years they would make
from 25-40BPA. I talked about deer damage last week and one 25 acre corn
field we did averaged just over 165BPA, this field had timber around about
1/3rd of it and 7 acres yielded less than 50BPA while the non-timber area
yielded 225BPA!
We will probably pick corn for a day or two early in the week then back at
the soybeans, we have a long ways to go but have a great start so far!.

I hope all is well and you have a productive week ahead,

Chet     
 

先週17日にイリノイ州中部でセンチュリーコーンを作るハント農場を訪ねました。

9月15日時点でイリノイ州の収穫は7%完了。 ですがペオリア空港からハント農場に向かう道でコンバインを見掛けたのは1回だけ。

 

少々不安になりながら畑に向かうと、とうもろこしの収穫が始まっていました。

ハント農場は大型乾燥機を持っているので、他の農家より早く収穫を始められます。  

 

ハント農場の面積は、練馬区とほぼ同じ、とうもろこしなら7万トン作れます。

冬が来る前に大量の収穫を終えるには大型農機や設備が必要です。  

 

センチュリーコーンを収穫するコンバイン

一緒に写っている車と比較するとその巨大さが分かるかもしれません。

このコンバインは新品だと9000万円。 収穫用ヘッド等含めると一億円です。 それでも結構壊れたりするので農家も気が休まらない?

コンバインの後ろからは、中で分離された葉や茎が噴き出しています。

 

コンバインの運転席からの風景

コンバインのタンクが一杯になると並走するワゴンにとうもろこしを積み替えます。

この日は3台のコンバインを動かし、2台がとうもろこし、1台が大豆を収穫していました。

ハント農場の収穫については、また書いていきます。

 

長靴下のろっぷ

 

 

先週は中西部に居た為、チェットさんのメールを一週間遅れで載せます。

 

私たちのエリアで数件の農家がとうもろこしの収穫を始めました。

まだ大豆の収穫は見掛けませんが木曜日か金曜日には数百エーカーの大豆が収穫できる状態になるでしょう。

 

とうもろこしの収量は、イールドモニターの写真に見るように良好です。

丘の上の80エーカーのアルファベットのBの形をした畑を昨日収穫しました。

畑の長辺はドローンで抗菌剤を散布し、短い部分は散布していません。

 

収穫を始めると違いは明確で、長い所はまだ葉に緑が残り、水分26%。

抗菌剤を撒かない場所はすっかり枯れて水分が21%です。

水分15%で換算すると、抗菌剤を撒いた方が収量でエーカー40-50ブッシェル(1-1.25トン)高いです。

 

あと、樹木の近くはシカの食害が目立ちます。これはいつもより悪いです。

他の農家から聞いたのですが、シカは畑の周り24列を食べ、所に寄り奥に入っていくとの事。

先程言った80エーカーの畑の外側の列を収穫していると少なくとも12頭のシカが逃げていきました。

 

これまでに300エーカーのとうもろこしを収穫し大豆が収穫できるようになるまでそれを続けるつもりです。

天気は温かく雨は2から4ミリと乾燥しています。 来週も似たような天気が続きそうです。

 

今週(先週)は農務省の月次報告が出ますが、もしこれで下がらなければ南アメリカも雨が無いので、相場の底を見るのかもしれません。

 

写真は、コンバインの収量計、まだ緑が残るとうもろこしと収穫の写真と収穫後に残った茎です。

 

皆さんが健やかで実りある週を過ごしますように。

 

チェット

 

コンバインのディスプレイ。 水分15%換算で270ブッシェルの高収量です!

こちらは、収量が良い部分のとうもろこしですね。

収穫した後にはコンバインの後ろから吐き出された茎や葉が残ります。

コンバインのタンクが一杯になるとワゴンに移し替えます。

 

Harvest has started in our area with several producers shelling corn. I have
not noticed or heard of any beans harvested so far but believe we will have
several hundred acres ready by Thursday or Friday. Corn yields have been
good so far as you will be able to see from the yield monitor pictures. We
picked an 80 acre field on the hill yesterday that has kind of a b shape.
The long rows had fungicide applied by a drone and the short rows had none.
As I combined the field you could easily see the difference as the long rows
were green and 26% moisture while the no fungicide rows were brown and 21%
moisture. Converted to dry corn there was a 40-50BPA yield advantage for the
fungicide!  Another thing I noticed was the deer damage along the
timber/woods, it seems to be much worse than usual. I have heard this from
several other producers, deer can basically take at least 24 rows along the
edge and then go out into the field in places. On the 80 acres I talked
about earlier we ran at least a dozen deer out of the field while we were
doing end rows!  So far we have harvested about 300 acres and plan to
continue on corn until we have some beans ready. Weather has been warm and
dry with only a tenth or two of rain again this week. Next week looks like
more of the same, with no mention of rain.
We had another USDA report this week and for one the market did not go down,
maybe we have found a bottom and South American sound dry!
Pictures this week are yield monitor, standing corn (still green) and a few
other harvest pictures including what the stalks look like after we harvest.

I hope all is well and you have a productive week ahead,

Chet

イリノイのウォルマートで売ってるジャポニカ米、カルローズ。

20ポンドで26.97ドル。 5キロ換算で2137円。

値上りする前の日本より高いくらい。

 

前は安かった気がするけど、この位なら日本からの輸出だって視野に入りそう。   

米を作らせない日本の政策は変わる時期に来たのでは?

 

米にもNon-GMO Projectのマークが。

米国は、日本と違ってGMOが商業生産されていない作物でもNon-GMOを謳えます。 

 

長靴下のろっぷ

Moolecという会社が大豆で豚の蛋白を作る研究を進めていますが、そのPiggy Sooy大豆が収穫を迎えたとのニュースがありました。

 

栽培試験はオハイオ州、ミズーリ州、アイオワ州で行われ、種子を増やすと共に、食品認可やデータ収集に使われるようです。

Moolec社の資料ではPiggy Sooyは27年に商品化の計画です。

 

Moolec社はルクセンブルグに本社があり、アルゼンチンには大豆から食品用の粒状蛋白を作る工場も持っています。

株価を見る限り、パッとしない印象ですが、研究が上手く行けば中国が買収に来る?

 

Piggy sooyについて

 

 

長靴下のろっぷ

ロイターのカレンさん

今年の12月とうもろこしと過去の相場チャートを載せています。

今の値段は10年前のレベルに下がってきています。

資材価格はインフレで上がっているのに農家は大変。

 

 

コーンの59年長期チャート

長期で見ると70年代前半と2000年代後半に価格帯の上昇が2回起きました。

最初はドルの下落と米国のローンレートの変更、2回目はエタノール生産でとうもろこしが石油とリンクした事が主な要因です。

 

 

長靴下のろっぷ

中西部ウィスコンシンを中心にサルモネラ菌による卵の食中毒が報告されています。

65人が症状を訴え、入院者数は24人、死者はいませんでした。

卵の生産者はウィスコンシン州のアーミッシュが家族で経営する農場で、訴訟が起これば廃業ではないでしょうか。

 

日本の卵のサルモネラ汚染は非常に低く、卵殻からの検出率は0.2%ですが、ゼロではありません。

生ものを食べる時は食品安全への気配りが大切です。

 

 

 

 

長靴下のろっぷ