トランプ政権は、中国との貿易戦争で影響を受けた農家支援の為の直接払い補助金、FBAを出します。

USDA(米国農務省)は今週、農家支援プログラム(FBA)の支払率を発表予定ですが、それに先立ちイリノイ大学が補助金の額を予想しています。

それによれば、とうもろこしは1エーカー当たり46ドルで、110億ドルとなる生産者直接払い金額のうち最多となる45億ドルが使われる予定。

 

農家団体によれば、今年のとうもろこしの採算は1エーカー170ドルの赤字だそうで、この補助金でも穴は埋められないとの話。 

大豆は1エーカー25ドルの補助金となるそうです。

 

米やコットンの補助金が多いのが意外。

農作物の補助金レート比較グラフ

 

 

 

https://www.agweb.com/news/farmdoc-releases-new-bridge-payment-estimates

 

長靴下のろっぷ

NCGA、全米トウモロコシ生産者協会は収量コンテストを毎年開きます。

農法ごとにクラス分けされ農家が収量を競いますが、今年の最高収量は筋耕、灌漑クラスの572ブッシェルでした。

 

2025年の米国のとうもろこしの平均収量が186ブッシェルでしたから3倍です。

イリノイ州でも高収量な畑は300ブッシェル近く行きますが500ブッシェルは別世界です。

 

優勝したのはバージニア州のDavid Hulaさん。 

コンテスト優勝の常連で2023年には623ブッシェルという世界記録を出したことも有ります。 

植えた品種はパイオニアシードのP18216PCUE。 

コブが大きいテキサス州向けの品種だそうです。 灌漑との相性が良いのでしょうが優れた管理が高単収の必須条件です。 

 

記事には優勝したデイビッドさん曰く、とうもろこしの品種改良で900ブッシェルの可能性も見えてきたとあります。

これまでずっと向上してきたとうもろこしの収量ですが、良い種、水と土、そして栽培管理が組み合わされば可能性はあるかもしれません。

 

因みに令和7年のお米の収量は10a当たり収量は 526kg。これをとうもろこしと同じエーカー当たりのブッシェルに換算すると 46.3ブッシェル。 (お米1ブッシェル=45.93Kg  10アール=0.2471エーカー)

 

とうもろこしはお米の4倍の収量です。 でもこんなに高収量なのは米国だけ。

ブラジルとうもろこしの収量は米国の半分、EUと中国は約6割、世界の平均は米国の収量の45%です。 

 

米国とうもろこしの収量チャート。

米国のトウモロコシ収量推移グラフ

 

農家メディアへのリンク

https://www.agweb.com/news/crops/corn/david-hula-claims-14th-national-contest-title-572-2589-bpa-entry

 

USDA world production data

https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/production.pdf

 

 

長靴下のろっぷ

 

過去2回の週末の夜は氷点下18℃迄冷え込みましたが、今週末は気温が上がり 、12ミリの雨もありました。 

駐車場の雪の山と高速道路を除き、雪は消えました。

今後2週間の予報では、平年よりかなり気温が上がりクリスマス当日の最高気温は20℃になるそうです。

 

この近辺では、はしけが無い為、殆どのリバーエレベーターが営業していませんでした 。

何があったのか分かりませんが、ベアーズタウンには積まれたはしけが溢れていたものの、空のはしけはありませんでした。 

今週、穀物市場はわずかに上昇しましたが、聞くところによると買いは弱く、農家は相場が上がるまで売りを控えています。

今週の写真は、とうもろこしの残渣が残るカバークロップのライ麦畑 、砂地の畑の小麦、そして 我が家でのクリスマス写真3枚です。

来週は土木作業に戻りたいと思っています。 丘陵地の農場では業者に何キロかの配管と散水機を設置してもらいました。

傾斜した畑に段を作って平らにし、乾式ダムを作って土壌浸食を防ぎ、土が流れ出るのを防ぎます

 

皆さんが健やかで実りある週を過ごしますように。

 

チェット

 

 

身内のクリスマスパーティーは早くに開くと言っていましたが、お孫さんたちに囲まれ良いクリスマスですね。家族とクリスマスの写真

プレゼントを開ける一番楽しい時。

家族とクリスマスプレゼントを開ける様子

ライ麦が緑です。 今週20℃になるようだと伸びてきそうです。

ライ麦畑のカバークロップ、青空と畑ライ麦畑とトウモロコシの残渣

ライ麦畑とサイロ

 

Temperatures warmed up this week, after below 0 a night or two last weekend and we received about ½ in of rainfall. Our snow is gone except for a few large piles in parking lots and some windrows along the edge of the highways. Forecast for the next two weeks call for much above normal temperatures and a record high for Christmas day of 68F. 

Most area river elevators were closed , at least for part of the week because they did not have barges. I am not sure what the problem was, in Beardstown they had all kinds of full barges but no empties. Grain markets inched higher this week, but from what I hear not much is being bought and producers would like to see markets rebound so they can
continue selling.
Pictures this week are of 2 cereal rye cover crop fields in corn stalks, wheat on a sandy field and three pictures of  family Christmas at our house.
Next week we hope to get back to bull dozing, we had a tile contractor install several thousand feet of tile and risers on a hill farm that we will build terraces and dry dams on to control erosion and keep the dirt
on the farm.
I hope all is well and you have a productive week ahead.






 

トランプ政権が7億ドルを再生型農業パイロットプログラムに出資するとの事。

目的は農家が土壌の健全性、水質、長期的生産性を向上させる慣行を導入し、食糧供給を強化するとあります。

 

記事を読むと、再生型農業を行う際に要求される複雑な申請を一つにまとめて、農家が参加しやすくすることに主眼を置いているようです。

 

プレスリリースは米国農務長官ブルック L. ロリンズと米国保健福祉長官ロバート F. ケネディ Jr.の名前で出ているので、トランプ政権が推進する”アメリカを再び健康にする”プロジェクトの一環として行われるようです。

書類仕事が簡略化されるのは農家も大歓迎でしょう。

 

農務省のプレスリリース

https://www.usda.gov/about-usda/news/press-releases/2025/12/10/usda-launches-new-regenerative-pilot-program-lower-farmer-production-costs-and-advance-maha-agenda#:~:text=(Washington%2C%20D.C.%2C%20December%2010,Program%20to%20help%20American%20farmers

 

長靴下のろっぷ

 

秋田五城目町の一白水成、美味しかった。

 

一白水成 秋田県五城目町 2025

 

長靴下のろっぷ

秋田に行って驚いた。

熊対策で小さな町はもちろんの事、秋田市内ですら殆どの建物で自動ドアの電源が切られ、手動になっている。 

件の熊情報ネット、クマダスも出現情報が多すぎて意味無いとの事。

東京では東北の大変さは分からない。

 

自動ドア手動化と熊注意の張り紙

ドアには手で開ける為の取っ手が付けられている。 これが無いと開け閉め大変。

自動ドアに手動取っ手、秋田の現状

  

今朝、このメールを書いていますが、とても寒いです。

気温は氷点下20℃で、最高気温も氷点下10℃台との予想です。

しかし、寒さは長くは続きません。木曜日に最高気温が10℃になり、その後雨が降って再び気温が下がる予報です。

先週木曜日には7.5センチ、土曜日にはさらに13cmの雪が降り、路面は滑りやすくなりました。

 

先週は気温と同様に穀物市場も下落し、とうもろこしと大豆の価格が下落しました。

一部のコンサルティングサービスは、価格が大きく上昇するのは2月か3月になる可能性があると予測しています。

 

先週、地元のエレベーターに行列がないと書きましたが、今週は状況が変わり、毎日行列ができていました。

高速道路にトラックが列を作っていることもありました。 

 

ニュースでは日本で大きな地震があったと報じられていますが、あまり大きな被害が出ていないことを願っています。

 

先週は雪の合間に排水路の草刈りを少し行うことができました。

明日も作業して、気温が上がって雪でぬかるむ週後半の前に仕事を終わらせたいと思っています。

 

クリスマスがもうすぐそこまで来ていて、みんな買い物やプレゼントのラッピングに大忙しです。

今年は少し早めに我が家で家族とクリスマスを過ごし、数日後にはキャビンで親戚一同で盛大なクリスマスを過ごす予定です。

 

今週の写真は私たちの家の周りの雪です。

 

皆さんが健やかで実りある週を過ごしますように。

 

チェット

 

 

氷点下20℃とは、やはり中西部の冬は厳しいですね。 

もう直ぐクリスマス。 米国で一番楽しい季節です。

 

チェットさんの家の周り真っ白です。 イリノイ川の河岸段丘に在るので眺めが良さそうです。

雪景色と木々、家の周りの冬の風景積雪の家の周り、冬の景色雪景色と木々、道路雪景色の家の周り雪が積もった屋外の木製階段

It is cold this morning as I write this, -4F with a single digit high forecast! This will be short lived though as we have a forecast high of 50F on Thursday with rain before temperatures drop yet again. We had 3 inches of snow on Thursday and another 5 inches on Saturday along with slick roads. Grain markets dropped like our temperatures this week with both corn and beans losing value. Some advisory services believe it could be February or March before we see much upward price movement. I talked last week about no lines at the local elevators, well that changed this week, and I noticed lines every day. Sometimes there were trucks lined up on the highway. 

Our news reported a large earthquake in Japan, I hope it did not cause too much damage?

We were able to get some ditch bank mowing done this week between snows and hope to get some done tomorrow before it gets sloppy later in the week as temperatures rise.

Christmas is just around the corner, and everyone is busy shopping and wrapping gifts. We plan to have our Christmas a little early this year for our family at our house and a big Christmas a few days after Christmas at the cabin for extended family.

Pictures this week are of snow around our house.

I hope all is well and you have a productive week,

Chet

農務省のFAS、海外農務局は大使館勤務の農務官からの情報や世界の農業情報を管轄する組織で、様々なレポートを出します。

 

12月のレポートでは世界の麦の状況、インドネシアのパームオイル、ウクライナの長雨からナイジェリアのとうもろこしまで衛星による近赤外線による分析などを交えてレポートしています。

 

FASのミッションは農産物の輸出拡大と世界の食料安全保障強化と、大上段に構えていますが名前負けしない仕事をしています。 

食糧を考えるには世界の状況を知らずには始まらないのでしょう。

 

ウクライナでは収穫時期の雨でとうもろこしの収穫が遅れると共に水分が高く、物流や品質に問題が起きている。

ウクライナの降水量マップ:長雨でトウモロコシ収穫遅延

 

FASのレポート

https://www.fas.usda.gov/sites/default/files/2025-12/production.pdf

 

長靴下のろっぷ

12月に出た農務省レポートの概略

 

2024/25(9月~8月)年度の米国産とうもろこしの輸出量は7,260万トン。

メキシコ、日本、コロンビア、韓国など主要輸出先への輸出が2023/24年より1,000万トン増加。

中米向け輸出量が200万トン以上の増加、東南アジアへの輸出は130万トン増加。 

東南アジアでのけん引役はベトナムで、2023/24年度の5,000トンから110万トンに急増し、初めて米国産とうもろこしの輸出先上位10カ国に入った。

 

米国トウモロコシ輸出、24/25年増加、25/26年は拡大予想

 

2025/26年度、第1四半期(9~11月)の輸出も1,900万トンを上回り、過去最高を記録。

世界的な需要増とウクライナやアルゼンチンの輸出鈍化、米国の豊作もあり25/26年度の米国とうもろこし輸出は、8,130万トンになると予測されている。

 

輸出がこうも好調だと、センチュリーコーンみたいに手間暇の掛かるアイテムは扱いたくないって言われそう。 

中国の大豆需要、農家には悪いけど米国に来なくていいです。

 

 

主要産地の輸出港価格の推移

米国産トウモロコシ輸出価格推移グラフ

レポートへのリンク

https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/grain.pdf

 

 

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