リッチー・ブラックモアに原点回帰してみようと思う考察 | セントラルミュージックのスタッフブログ

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松山の端っこで営んでおります楽器好きが集まる楽器店のブログです(^o^)/

 

 

 

音楽の本質は律動=リズムにあり、

自然倍音列による純正律でのピッチ感が大切だという持論に変化はないのです。

 

 

 

 

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   (13歳の時にリアルタイムで影響を受けたリッチーサウンド)

 

①あまり言及されないが、「IN ROCK」期と「LIVE IN JAPAN」のギターサウンドはあからさまに違う

 

②個人的に興味があるのは、この「LIVE IN JAPAN」でのギターサウンド

 

③IN ROCKからRAINBOW RISINGまでのリッチーにしか興味なし(えええっ)

 

 

 

 

 

 

1960年生まれの私が13歳(1973年)の当時、

世の中にはオーバードライブペダルはまだ存在せず、

かろうじて各社よりFUZZペダルが発売されていたのみである。

 

 

”ロックギター”なる概念も世の中に浸透しておらず、四国の田舎では

エレキの音=ベンチャーズサウンド=クリーンサウンドという時代であった。

そんな時代に”リッチーのライブインジャパンの音”に恋をしてしまったのである。

 

頼る大人もいない、

雑誌はクイーンやベイシティローラーズばかり取り上げる”MUSIC LIFE”のみ

かろうじて、Grecoのエレキギターを買うと付録で付いてくる

 

 ”成毛 滋のロックギターレッスン”

 

このカセットテープから聴こえてくる”音”を参考にして当時のリッチーサウンドを探っていった。

 

 

 

長い前置き、それは今となっては年配者の愚痴にしか聞こえないと思う。

さっさと本題に移ろう。

 

 

 

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   (情報が飽和しているリッチーブラックモアのサウンド)

 

①70年代初期から、Marshallアンプになにかしらのブースターをつないでいたことは知られていた

 

②謎のブースター、それは後年、イギリス製のメーカーHornby Skewesのトレブルブースターと判明

 

 ”Hornby Skewesの復刻版PIGEON”

 

 

③当時のMarshallにマスターボリュームは無く、感度の高いインプットにつなぐとトレブリーな音に

 

④当時のMarshallアンプにマスターボリュームは無く、アンサンブルで適度な音量を出すとクリーン

 

⑤アンプが自然に飽和するまでボリュームを上げると、コンプレッションがかかり高域は若干マイルドに

 

⑥ただし、バンドアンサンブルの中で爆音となり、使えるような音量感ではアンプは歪まない

 

 

なんのことはない、現在(2020年)巷のロックギタリストの間で流行っている、

 

 ”真空管アンプを若干歪むクランチサウンドにして、ドライブペダルでゲインをプッシュ”

 

この手法とだいたい同じサウンドメイクの手法である。

これは、数々の名盤に残るロックギターの名手たちのサウンドメイクもほぼ同じである。

近年、デジタル技術によってモデリング、サンプリングされた音もイイ線いっているが

実際に真空管アンプを鳴らしてみると、そのダイナミックレンジの違いを誰しも感じると思う。

 

そんな折、タイムリーにNHK Eテレの番組”又吉直樹のヘウレーカ”で興味深い実験がされていた。

 

 ”2020年 5月15日放送 「皮膚はすべてを知っている」回”

 

従来、可聴帯域とされていた、20Hz~20000Hzの音源と

20000Hz以上の超高周波成分を含んだ音源を、

プロの録音スタジオのモニターブースで聴き比べをする実験である。

結果は言うまでもなく、

超高周波成分を含んだ音のほうがより自然界の音に近い音であることが実証された。

そして、超高周波を含んだ音を”浴びて”いるときのみ、人の脳の最深部が活性化されるという。

人間は音を耳だけで聴いているのではなく

皮膚からも音の情報を得て脳に伝え(体感して)いるのである。

 

 

 「超高周波を豊富に含む音というのが、心と身体に色々とポジティブな影響を及ぼす」

 

 

番組はこう結論付けて終了した。

これは、長年実感していたが、世の中や時代になかなか許容されてこなかった

”私のリッチーサウンドの秘密”の概念を、より科学的に補完しうる実験ではないか(ほんとかっ)

 

ここで、長年隠してきた感情を正直に言おう、私個人は世の中に五万と存在する、

 

 ”オーバードライブ及びディストーションペダル”

 

・・・に、そんなに関心がない(えええっ)

 

 

 

 

誤解のないように付け加えるが、アンプの自然な飽和状態の音を

便宜的、簡易的、そして安価で合理的に作り出すものとしてはその成果を十分評価している。

しかし、だ、私が恋してきた片思いサウンドである

 

 ”私のリッチーブラックモアのライブ・イン・ジャパンでのサウンド”(”私の”は、いらんだろっ)

 

ここと、決定的な違いを感じているということだ。

もう、余命もそんなにない(ええっ)

 

 

ここにきて自分の感情にウソを吐いてもしかたない(感情論かよっ)

私は、エレキギターからシールドケーブル一本で”あの音”を出したいのである。

 

いまさらながら、私は原点回帰しようと思っている、

しかし、Hornby Skewes のトレブルブースターは売っていない。

 

 

 

回路図がネット上に出回っているらしいが、

回路上の0.001μFと0.022μFのコンデンサが逆になっているらしい。

自作は諦めよう(作る気ないだろっ)

 

 

 

BSMのブースターでも探そうかな(探す気ないだろっ)

オリジナルは

 

 ”テキサスインストゥルメンツ社の2N4061”

 

が使われていたとか、

 

 ”OC44というヨーロッパのゲルマニウムトランジスタ”

 

が使われていたとか、

 

 ”LIVE IN JAPAN期はシリコントランジスタのHornby Skewesだった”

 

とか、

 

 ”リッチー本人は、Hornby Skewesの内部の抵抗100kΩをはずして全帯域ブースターとして使った”

 

とか、情報が錯綜している。

 

 

 

まったくどうでもいい(えええっ)

 

私は、手持ちの74年製のMarshall 1959アンプに、HornbySkewesのトレブルブースターの回路を再現したと言われているBSMのブースターをつないで実験したことがある。

BSMのブースターはトレブルブースターというよりも、パワーブースターという印象だった。

パワーアッテネーターなど使わずとも、適度なオーバードライブサウンドを70年代のMarshallで作れる。

そして、かつて、

私は74年製のMarshall UNIT3に当時販売されていた片山電子製作所のブースター

 

 ”MIRANO PB-100”

 

をつないで1975年製のFender Stratocasterでライブをしたことがある。

 

 

 

 

それは正に、あのリッチーサウンドだった(ほんとかっ)

70年代前半のMarshallアンプにパワーブースター系のものが内蔵されたアンプがあればよいのだ。

 

 

 

 

そういった意味では、80年代に噂になった、

 

 ”JOSE MODDED Marshall”

 

ホゼ・マーシャルの改造の発想が近いのかもしれない。

 

 

 

 

現在、Friedman の工房で、JOSE Marshallの研究が進められているようである。

私は74年製のMarshall 1959ヘッドを所有している。

 

 

 

 

Friedman のBE-100 2014年製アンプヘッドも所持している。

 

私が恋した”ライブ・イン・ジャパンのリッチーブラックモアサウンド”

時代がようやく追いついてきた気がする。

 

”1974年当時のMarshall 英国版の保証書”

 

今の私に足りないもの、

 

 Fender Stratocaster 1971 4点止め メイプルネック

 

 BSM  TREBLE BOOSTER

 

そして、リッチーサウンドの要、ギターテクニック

そのあたりをもう一度探してみようと思う(楽器が欲しいだけだろっ)

 

 

 

 

そして、私を長年悩ませてきた、使用弦のゲージの問題。

御大リッチー・ブラックモアさんは、確かクラプトンに薦められて使い始めたと言われている、

 

 ”PICATOの弦”

 

それもカスタムゲージであるから、

インタビューがされた年代によってゲージは少しずつ違う。

 

 

しかし、一貫して3弦は014のように、かなり細いゲージを使っていたと推察する。

つまり、”ライブ・イン・ジャパン”の音は3弦014の音である可能性が高い。

 

ふっ、細かいことにこだわるのはもうよそうっ。

やはり、こだわるべきはアンプとブースター(こだわってるじゃないかっ)

 

いやっ、

現在の私に一番足りていないのは、情熱とギターテクニックだけなのだろうと思う。

 

さっ、今夜もFenderのストラトを物色すべく、ネットの広大な海に漕ぎ出そう(そんなオチっ?)

 

 

 

 

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いかがでしたか。

こういった、個別的な合理性だけを求めた記述には

怪しさや危うさが漂うものです。

まさにエッセイであり、それ以上の価値の無いモノ。

しかしながら、あなたの内に拡がる世界には、こういった同種の感覚があるはずです。

そこを大切にしつつ楽器選びを楽しんでください。

 

それでは、今夜はこのへんで、おやすみなさい。

 

 

 

”1976年12月14日のレインボー広島公演でもらったステッカー”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*↑中の人、店長 白形の拙い演奏動画です。歪みエフェクトはM.I.J.Pedals KARMAなど

*バックトラックはBOSSのルーパーRC-10Rの重ね録り機能を使って自作

*アンプは1978年Marshall 2204ヘッドをクリーンサウンドにしてルーパーと一緒に鳴らしています。

 

 

 

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 *「1分間クイズ

 

 *「King's X の Ty Tabor」 

 

 *追記

Ty Taborもストラトをギター内蔵のパワーブースターでブーストし、アンプでサウンドデザイン、

手法がリッチー・ブラックモアと一緒です。

そういえば、晩年のクラプトンもストラト内蔵のブースターTBXでマーシャルJCM800だったかな、

クラプトンフリークではないので定かではないのですが、こちらもリッチーと同じような手法です。

 

 

 ”HELIOS