前回からかなり間が空いてしまいましたが

 

数年ぶりに会った怪しい親戚のおじさんの定番セリフ

「いやあ、何とかちゃんもすっかり立派になって… 」再び。

 

「トッケビ」( 2016-17 tvN )の

 

チョヌ財閥 ユ・シヌ会長を補佐する キム・ドヨン秘書

(チョ・ウジン 1979年 1月16日生)が、

 

ぼーっと眺めていた少々古いドラマに突然登場。

「九家の書」( 2013 MBC )悪役チョン・グァヌンの手下。

 

(左)ナンバー2といったポジションでセリフあり。

なので声を含め、あれ?と気付きました。

 

確認のため検索すると、

「馬医」( 2012-13 MBC )29話にも患者役で出演していたとか。

 

イ・スンギ、ペ・スジが主演を務めた「九家の書」は他にも、

 

「太陽の末裔」( 2016 KBS2 )の悪役アーガス

(デイビット・マッキニス David Lee McInnis )が謎の剣士 影島(右)

 

左は倭の宮本商団の手下 ピルモク(ソン・ヨンギュ)

この方の出演作リストはとてつもなく長い。

 

更に宮本商団の先代行首(頭領)宮本が大谷亮平。

大谷亮平を認識したのが

「ボクヒ姉さん」( 2011-12 KBS2 )

 

ドラマ終盤92話あたり、主人公ボクヒの長姉(キム・ユリ)の見合い相手として登場する、気障な在日韓国人2世ペク・テウン(白太雄?)役

 

視聴時は詳しいプロフィールが分からず、謎の日本人俳優でした。

など。

古いドラマを見ていると、こんな所にあの人が、という改めての発見があったりします。

 

 

今度は別の映画

「茲山魚譜( 자산어보 チャサンオボ)」( 2021 )を眺めていると、

朝鮮王朝 22代王「正祖(ちょんじょ 在 1776-1800 )」の臣下 丁若銓(チョン・ヤクチョン)は、世祖薨去後の 1801年に起きた粛清「辛酉迫害(教獄)」により朝鮮半島南西の絶海の孤島 黒山島(ふくさんど)に配流。

 

島で過ごすうち海に目を見開かれ、海洋生物辞典「茲山魚譜」を著す事になる。

往年の黒澤映画を思わせる乾いたモノクロ画像や、淡々としたストーリー展開により興行的には振るいませんでしたが、作品評価は高かったようです。

 

映画は地味なのにキャストが豪華。

 

主人公の丁若銓( 1758-1816 チョン・ヤクチョン)がソル・ギョング

ソル・ギョングといえば、癖のある映画に欠かせません。

 

 

同じく正祖の臣下で康津(かんじん)に配流された、

丁若銓の末弟 丁若鏞(チョン・ヤギョン 1762-1836 )がリュ・スンリョン

丁若鏞は世祖が進めた水原華城(すうぉんふぁそん)の建設に大きく貢献

 

リュ・スンリョンといえば映画「エクストリーム・ジョブ(極限職業)」( 2019 )

 

 

主張を曲げず 40歳で刑死する、

丁若銓の次弟 丁若鍾(チョン・ヤクジョン 1760-1801 )がチェ・ウォニョン。

チェ・ウォニョンは役柄がとても広く

(上)「月桂樹(うぉるげす)洋服店の紳士たち」( 2016-17 KBS2 )

売れない歌手 ソンジュンこと ソン・テピョンから

 

(下)「花が咲けば、月を想い」( 2021-22 KBS2 )

野望を隠さない悪辣な都承旨 イ・シフムまで

 

丁若銓が黒山島で出会う聡明な青年漁師

張昌大(チャン・チャンデ)がピョン・ヨハン

ピョン・ヨハンは、

「ミセン(未生)」( 2014 yvN )ワンインターナショナル社 繊維1チーム ハン・ソンニュルで知られるように

 

丁若銓に部屋を貸すことになる未亡人、

可居(カゴ)がイ・ジョンウン。

イ・ジョンウンを認識したのが、

ドラマ「ああ、私の幽霊さま」( 2015 tvN )の霊媒師 西氷庫(ソ・ビンゴ)だったので、今も個人的には「ソ・ビンゴ」さん。

 

映画「パラサイト(寄生虫)」の家政婦クク・ムングァン役で一躍有名に。

 

そして黒山島の役人 厳別将(オム ぴょるじゃん)が

「トッケビ」の「キム秘書」ことチョ・ウジン。

厳別将、出番が少ないながら立ち位置が絶妙。

 

おそらく正九品の無官職(最下層)役人で自他共に認める無能者。

なので理由をこじつけ島民から金品を巻き上げる悪知恵が働かず、無茶な徴税で出世のための上納金を増やす度胸も無い。

 

こうした微妙な均衡により、黒山島は奇妙な平和が保たれているのでした。

丁兄弟が配流された約 20年間を見ていると、激変する 19世紀という時代の端緒について、改めてあれやこれやと思いが巡るのでした。

 

またしても画面のすみっこばかりを見てしまいました。