VIXXで知り合った友人のご縁でとうとうハードルが高かった宝塚の「ベルサイユのばら」に行ってきました~。
正式なタイトルは
三井住友VISAカード シアター
宝塚グランドロマン
『ベルサイユのばら』
-フェルゼン編-
~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~
東京宝塚劇場
用意していただいたチケット
きゃー!豪華!!
ポスター
開演前 ここに「ベルサイユのばら」が浮かび上がります。
横に長い~。
座席は後方だったんですが、映画に例えるとIMAXを5列目くらいで見ているくらいの大迫力。
関連サイト
雪組公演 『ベルサイユのばら』 | 宝塚歌劇公式ホームページ (hankyu.co.jp)
雪組公演『ベルサイユのばら』初日舞台映像(ロング)
https://youtu.be/WxiIVFXk9No?si=hUNyMEawwnolvxK8
概要
パリの仮面舞踏会での出会いから、不満炸裂でパリに暴動が増え始めた頃を描いた3巻、8巻、9巻あたりの物語です。
主演
フェルゼン:彩風 咲奈
マリーアントワネット:夢白 あや
オスカル:朝見 絢
脚本・演出/植田 紳爾
演出/谷 正純
感想
■第一部
雪組総勢での群舞が絢爛豪華で層の厚さを思わせるものでした。1部はフェルゼンとマリーアントワネット、オスカルがよせる思い、アンドレの思い、ルイ16世の思いなどが交差したところに、ファンタジックに盛り上げていきます。
この公演で退団になる彩風咲奈さんがすごい。男役でヒールの高い不安定そうなブーツなのに、バレエのジュテを高く華麗にきめたのはすごすぎ。
宮殿の貴婦人のフェルゼン組とオスカル組に分かれてのファントークも会場全員参加で楽しかったです。これは現地での醍醐味ですね~。
うれしかったのは、原作に出てこなかったフェルゼンの上司、グスタフ三世が第一部の終わりに登場すること。フランスの王家とは仲が良かったようで、フランス革命になってからもルイ16世、マリー・アントワネットとの良き相談相手になっていました。残念ながら、ジャコバン派の貴族に殺されてしまうのですが…。
そして、私の席は通路側だったのですが、グスタフ三世に「フランスにいけ」と命令されて、舞台から客席に降りて駆け抜けていくのですが、近すぎて神々しかったです。
■第二部
第一部の華やかな舞台とは打って変わって、現代的なダンスではじまります。革命で(虐)殺された人の阿鼻叫喚が聞こえてきそうな表現で鳥肌がたちました。統一感、ダンスレベル、衣装、どれをとってもこれだけでひとつの演目になります!!
一番の目玉はバスティーユの戦い。
第一部ではオスカルの死だけ伝えられますが、ジェローデルがフェルゼンに語るその詳細が、舞台に雪組総勢で衛兵隊と民衆がいっしょになって戦うところが圧巻。映画スクリーンに例えると横長のIMAX。見所が多すぎて目が追いつきません。
朝見 絢さんは華麗に散っていきます。 白い軍服で両腕を抱えられてリフトされるところが、十字架を意味するようで悲しいシーン(涙)
そんなオスカルの壮絶な死に様を聞いて、フェルゼンは愛しい人を窮地に追い込んだにもかかわらず、花を手向けるシーンが悲しくみえました。
場面は変って、タンプル牢獄からコンシュルジュリーへ移されたマリーの近況。美しかった金髪は真っ白になり、やつれた様子でも王妃としての気品を失っていません。
ただ、歴史的には出会いから20年近く経過しているけれども、観客にとっては2時間くらいなので、ロザリーとメルシー伯で死刑台に追い立てている感が…。
「カーネーション事件」を元に原作ではジャルジェ将軍、今作ではフェルゼンが王妃の独房を訪れます。王妃はフェルゼンの申し出を拒絶します。最後の王妃とフェルゼンの関係性については、この本が詳しいので、歴史に興味がある方はこちらを。
以下は私の偏った読書感想文
ラストで死刑台に上っていくマリー・アントワネットはジョージ・ケインが描いた絵のように死刑台に上っていきます。
関連リンク
コンシェルジュリー Conciergerie(フランス・パリ) | ティースタイル - オーダーメイドツアー (teestyle.jp)
La Conciergerie(@conciergerie.paris) • Instagram写真と動画
Welcome to the Conciergerie (paris-conciergerie.fr)
夢白 あやさんのアントワネットをみて、あのダヴィッドのスケッチを思い出しました。また、夢白あやさんはドレスの裾捌きがみごと!!衣装の布はふわっと舞い上がりやすい素材だと思うのですが、あの裾捌きは神技!!!。
今回の公演をおすすめしてくれた友人に本当に感謝です。
ベルナール(ロザリーの夫)の立ち位置について
ジャコバン派でありながら、「この革命は誤りではなかったか」と苦言を呈するベルナール(モデルはカミーユ・デムーラン)。池田理代子先生の「皇帝ナポレオン」8巻では、ナポレオンが皇帝になる前に暗殺しようとして失敗し、アランといっしょに銃殺されます。
最後に…ちょっと苦言。
第二部で「私が『パンがなければ、ケーキを食べればいいじゃない』と言ったことを後悔している」というセリフがありました。パリオリンピックのマリーアントワネットが出てきたときに、X(twitter)のトレンドにこのセリフがあがっていました。とっくの昔にマリー・アントワネットは言っていないとされているのに、宝塚ではまだ生きているんですね~。
セリフを史実どおりにとはいわないんだけど、マリー・アントワネットをおとしめるためのアネクドートをマリーアントワネットの言葉とするのはどうなんでしょうか。 カトリック教会圏で食べる習慣がなかったジャガイモを広めるためにキャンペーンして悪口を言われ、ナポレオンの時代にようやく広まって強い兵士達が育ったのに、むくわれないですね…(涙)。
関連リンク
【映画】「デリシュ!」 #じゃがいも #マリー・アントワネット | いろいろといろ (ameblo.jp)
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