AMAHAGAN
WORLD MALT
EDITION PEATED
BLENDED MALT WHISKY
 
NON CHILL-FILTERED
NON COLOUR
 
産地:日本 滋賀県
原料:モルト(イギリス製造)
容量:100ml
アルコール:47%
樽構成:バーボン樽
希望小売価格:700ml / 5,400円
 
 
色:カツオ出汁
トップノート:3
アタック:3
香り:スモーキー、バニラ、テトラポット
味わい:水飴、ハチミツ、スモーク、ホワイトペッパー
アルコール感:3.5
ピート感:4
 
 
 
総評:3.9
 
 
 
■  テイスティングノート
 
香り立ちはドライにバニラ、バーボンカスクの芳香が漂います。
モルトや麹の蒸した甘い香り。
ふんわりとスモーク香が立ち上がります。
潮感がありますが複合的な香りの立ち上がりでしょうか。
アタックはさほどありません。
ブレンドバランスは良好です。
 
味わいは口当たり滑らか。
ファーストタッチは水飴の甘みにハチミツのコク。
スモーク香が鼻を抜け、燻製肉の苦味が舌に乗ります。
樽由来のスパイスはホワイトペッパーのようなピリッと清々しいアクセント。
余韻はスモーキーさと甘いコクが長く残ります。
 
 
 
■  アマハガンピーテッドエディションの考察
 
原料のモルトはイギリス製で、蒸留と熟成は長濱蒸留所にて施した商品になりますかね。
ピーテッドエディションは2020年2月に発売されワールドモルトシリーズの第5弾として定番商品になってます。
長浜蒸溜所のモルト原酒に海外産のピートモルト原酒とノンピートモルト原酒をブレンドし、一部をバーボン樽で追熟。
 
なるほど、バーボンカスクの味わいはここで抽出されるわけなんですね。
基本的にボトルに書かれた情報以外は頭に入れずにテイスティングしてます。
まあバーボンカスクはドライな香りに甘い味わいでわかりやすいですよね。
 
エディションピーテッドは2022年のワールドウイスキーアワードで銀賞獲得したみたいですが、正直、金賞でいいですよね。
コンテストも結果が結構まちまちなので何となくの指標でいいと思います。金賞受賞のウイスキーも飲んでみると、えっ?っていうのがありますしね。
 
それにしてもアマハガンのワールドモルトシリーズのコラボ商品の多さには脱帽です笑い泣きあせる着いていけません笑

 

 

 

 

 
YAMAZAKURA
-山桜-
PURE MALT WHISKY
笹の川酒造株式会社
 
産地:日本 福島県
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:48%
希望小売価格:700ml / 6000円
 
 
色:琥珀色
トップノート:3.5
アタック:3
香り:ハチミツ、ピート、マジパン
味わい:ハチミツ、モルティ、シェリー渋み、スパイシー
アルコール感:2.5
ピート感:4
 
 
 
総評:3.4
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立つ甘みはハチミツのような甘み。
マジパンの菓子細工の香ばしさ。
レザー感やピートの鋭さがドライに漂います。熟成があるのかアタックは和らいでます。
エグミも全くなく良い香りです。
 
味わいは口当たり滑らかにファーストタッチはハチミツの甘み。
フワッと漂うスモーキーは口から鼻へ。
シガーピートの苦いスパイスが舌に乗り、余韻まで長く残ります。
 
 
 
■ 考察
 
日本のお酒を語るテレビ番組で、地元福島の山桜がクローズアップされてました。
主演していた古田敦也さんがこれは美味しいと舌鼓を打っていて、最期に紹介されたなかで1番のお気に入りは何ですかという質問にやはり山桜を選んでいました。
ならばテイスティングしてみたくなりますよね。
 
番組でも古田さんは甘くてスモーキーと仰っていて、実際にテイスティングしてみると本当に甘くて煙くて美味しいウイスキーということが実感できました。
スモーキーさは香りでは微かなのに、味わいではなかなか利いた煙たさで、玄人のかたでも満足いくブレンドに仕上げてあるなと思います。
 
笹の川酒造は元々海外ウイスキーを輸入し貯蔵してるので、このウイスキーの素性もどこかのスコッチになりますが、グレンカダムやトミントールはバルクウイスキーとして有名みたいですね。
バルク(Bulk)とは「大きい」という意味で、1トンのバルクタンクに入れるからバルクウイスキーと言われるんですね。
ちなみに意外や意外、サントリーやニッカも自社保有蒸留所とかではなく他社蒸留所のバルクスコッチを買ってブレンドしてたみたいですが、今も恐らくそうなんでしょうね。特にニッカはベンネヴィスだけでは足りないでしょうしね。
 

 

 

 
ABERLOUR
A'BUNADH ALBA
 
SPEYSIDE SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
CASK STRENGTH
NON CHILL-FILTERED
BATCH No.005
 
産地:スコットランド スペイサイド地区
原料:モルト
容量:50ml
アルコール:62.7%
樽構成:バーボンバレル
小売価格:700ml / 9800円
 
 
色:薄金色
トップノート:3
アタック:3
香り:レザー、バニラ、ナッツオイル
味わい:強アルコール、ハチミツ、巨峰、スパイシー
アルコール感:5
ピート感:1
 
 
 
総評:4.3
 
 
 
■ アベラワー蒸留所について
 
アベラワー蒸留所は、スコッチウイスキーの聖地と評されるスコットランド・スペイサイド地方のほぼ中心に位置し、1879年にジェームス・フレミングが創業しました。
「アベラワー」とはゲール語で“せせらぐ小川の川口”を意味し、清らかな水に恵まれたウイスキーづくりに理想的な環境で、良質なシングルモルトウイスキーを造り続けています。
 
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちは革のジャケット。
微かにバニラの甘い芳香。
ナッツのオイリーさがあります。
アタックは徐々に立ち上がってくる感じです。。
 
味わいは口当たりからアルコールの高さと濃厚な甘みとコクが一遍に感じられます。
力強い味わいです。
甘みはハチミツか総合的には巨峰のような酸味と甘味。
鼻に一気に抜けるアルコール。
アニスのスパイス。
余韻は切れ良くフィニッシュ。
 
 
 
■ アブーナアルバの考察
 
さすがのカスクストレングスですね。
強烈なアルコールと薄まっていない原酒のコクは胃から腸に至るまで蠕動運動が活発になります。ぎゅるぎゅる鳴りますね(笑)
そして旨いと思わせる味わいに一点のエグミもないので、原酒酒質の優秀さとブレンディングの良さが際立っています。
 
A'BUNADH(アブーナ)の意味は、ブーナとはゲール語で起源、祖先、ルーツ、礎といった意味だそうです。
ALBA(アルバ)はゲール語でホワイトオークの意味があり、そのためこのアルバはバーボン樽熟成となっています。
基本的にアブーナシリーズはファーストフィルのオロロソシェリー樽なのですが、そこは「アルバ」ということですね。
しかもバッチ毎にアルコール度数が違うのも樽出し原酒に忠実であり、他のアブーナアルバを見たら58%とかバラバラなのも面白いですよね。
 
アブーナシリーズは1997年にファーストフィル、カスクストレングス、ノンチルフィルター、スモールバッチといったアベラワーの真髄を味わってもらうために発売されたみたいです。
今ではこの4拍子はウイスキーとしては定番であり馴染みがありますが、当時ウイスキー業界では革新的で挑戦的であり前代未聞であったようですね。
 
そして年数表記が無い事で熟成樽の制限に縛られることなく、前作との比較も求められない常に新しい味わいを提供できるところが、スコッチ業界の革新的ウイスキーとして認知されてるわけなんですね。
 
アブーナシリーズは現在26年経ってバッチナンバーは76まで販売されてるわけですが、これをコレクトしている人もいるようで70本以上もアブーナだらけというのもかなりコアなファンですよね。
今回はバーボン樽のアブーナでしたが、今度はオロロソシェリー樽のアブーナも飲んでみたいなと思いました。
 
 
 
 

 
 
 
NIKKA WHISKY
NIKKA DAYS
 
Smooth & Delicate
Blended Whisky
 
産地:日本 北海道 宮城県
原料:モルト、グレーン
容量:100ml
アルコール:40%
原酒構成:宮城峡グレーン原酒、余市ピーテッド原酒
市場小売価格:700ml / 4000円
 
 
色:薄金
トップノート:2.5
アタック:2.5
香り:モルティ、レザー、バニラ
味わい:麦藁、レザー、シロップ
アルコール感:2
ピート感:1
 
 
 
総評:3.3
 
 
 
■ ニッカデイズについて
 
ニッカデイズは欧州とフランス専売品として作られるウイスキーで、「毎日のウイスキー」をコンセプトに『ニッカの日々』を楽しんでもらう目的で誕生したらしいですね。
ニッカのヨーロッパ販売代理店であるパリのウイスキー専門店ラ・メゾン・デュ・ウイスキーで2018年11月よりフランスで販売が開始されました。
 
ニッカウヰスキー正規の取り扱いはなく、この購入したニッカデイズにおいてはマルカイコーポレーションが輸入代理店になっています。そしてGBの文字が付いているのを見るとイギリスで販売されていただと思われます。
構成原酒は宮城峡のグレーン原酒と余市のモルト原酒、あとはバルクウイスキー(グレーン原酒・モルト原酒)が使用されていると思われます。
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立ちはグレーンウイスキーのモルト香。
蒸留過程のフィインツでレザーや金属のようなドライ香。
バーボンカスク由来か微かにバニラの甘み。
アタックはさほどありませんね。
 
味わいは口当たり薄口の甘み。
草っぽい味と香りが鼻に抜ける。
レザーチックな酒質。
スパイシーさはなくシロップのような甘味が余韻として喉に残る。
 
 
 
■ ニッカデイズの考察
 
かなりボケたような味わいで、余市感は若干のピートがニュアンスとして余韻に現れるのでしょうか。
グレーンウイスキーなどを考えると、宮城峡原酒とスコッチ原酒が大部分で構成されてるのかもしれません。
 
ただ非常に飲み口は良く、クセもなくスルッと飲めるブレンドに仕上げてあるなと思います。
 
値段がフロムザバレルより高いのは逆輸入だからなんでしょうか?それこそ同価格帯であればかなり人気になると思いますが、いかんせんニッカはブレンデッドウイスキーが多いので、このボケた味わいだとあまり存在意義の薄いウイスキーになってしまうのかもしれません。
しかしこれは海外専売品ですのでもしかしたらフロムザバレルの加水版がニッカデイズなのかもしれませんね。
 
 

 

 
OBAN
AGED 14 YEARS
 
WEST HIGHLAND
SINGLE MALT
SCOTCH WHISKY
 
産地:スコットランド 西ハイランド地区
原料:モルト
容量:100ml
アルコール:43%
樽構成:アメリカンホワイトオーク樽
希望小売価格:700ml / 7230円
 
 
色:琥珀色
トップノート:4
アタック:2.5
香り:マンゴー、ハチミツ、バニラ、モルティ
味わい:ハチミツ、アニス、フィンネル、水飴
アルコール感:3
ピート感:1.5
 
 
 
総評:4.2
 
 
 
■ オーバン蒸留所について
 
オーバン蒸留所の創業者はスティーブンソン兄弟で、1793年にビールのブルワリーを建設しました。
その6年後にウイスキー蒸留を始めたようです。
元々は兄弟がベルナフア島で採掘した砕石を水揚げする港としてオーバンの港にブルワリーを築いたようです。
蒸留所は何代か所有権が変わり、ディアジオ所有になってからの1930年代では約30年間蒸留所は閉鎖されました。
1968年に再開されたものの増築の為4年間の蒸留所閉鎖。
1972年に12年物のシングルモルトを発売し、シングルモルト販売の先駆けにもなっています。
ディアジオのクラシックモルトに認定され1989年に現行に引き継がれる14年物のシングルモルトに変えたみたいですね。
 
 
 
 
■ テイスティングノート
 
香り立つフルーティーさはマンゴーのようなトロピカルフルーツの甘み。
ドライにバニラ立つ香りはバーボンカスクの芳醇さが漂います。
熟成も相まってアタックは和らいでますね。
とても良い香りです。
 
味わいは口当たり滑らかにファーストタッチは優しいハチミツの甘み。
ピリッとしたアニスシードやフィンネルのスパイシーさがあり、辛味となり唇をしびらせフィニッシュ。
余韻には喉に水飴のような甘味が喉に残るのがなんとも美味しい。
 
 
 
■ オーバン14年の考察
 
公式HPを見るとオーバンとはゲール語で「小さな湾」を意味し、創業当時から変わらぬレシピでウイスキーが造られているようです。オーバンの発音は[OH-bin]オービンが正しいようです。
仕込み水は南東にある湖から引き込み、大麦麦芽はスペイサイドのバーグヘッドモルティング社のものを使用しています。
オーバンはスコットランドでも最小の蒸留所で、製粉、マッシュ、蒸留、貯蔵の4つの部屋しかないそうです。
麦芽製粉しマッシュタンには仕込み水と温水を混合、ウォッシュバックでは麦汁を通常50時間ほどのアルコール精製もオーバンでは110時間放置するようで、ここでオーバンのフルーティーで独特の香味が引き立つみたいです。
木製のウォッシュバックで発酵させ2基のポットスチルで蒸留します。
伝統的なワームタブコンデンサを使用することで液体が銅に多く触れることが出来、不純物をより取り除けるオーバンなりの香味の秘密がここにもあります。
オーバン14年はアメリカンオーク樽で熟成させ、ディスティラーズエディションはスペイン産フィノシェリー樽で熟成させているようです。
なのでオーバン14年は甘い香味のウイスキーに仕上がっているんですね。
しかしながらピートで焚いて海辺での熟成なので塩味もあるようですが、そこまではっきり感じられるようなものではありませんでした。テイスティングしたのは量り売りだったので、今回評価4以上という事で次回はフルボトルで購入してみようかなと思います。