何の準備もできてないままにその日を迎えることが決まってしまいました。
今日の検診で急遽、帝王切開で出産することが決まったのです。
帝王切開と言われただけでもかなりうろたえましたが、手術日が次の月曜日ということでもう大パニックでした。
こんなに焦ってうろたえたのはひさしぶりです。
わたしの通っている病院は無痛分娩専門の産科で当然わたしも無痛で出産するつもりでいました。
無痛分娩はあらかじめ日にちを決めて平日の日中に出産するそうです。
先週まではおそらく予定通りの12/5か、はやまって11/28と言われていたので、その心積りでいました。
しかし、今日の検診でやはり分娩は厳しい状況だと判断され帝王切開に決まったのです。
いままで出産も不安だったし、そのあとの日々も不安でしたが、今日この決断を目の当たりにして、不安というよりもものすごい恐怖を感じました。
もやもやしていたいろんな感情を凌駕するような恐怖。
今まで幸いにも健康に生きてきたわたしは手術というもの自体が初めてのことで、自分のお腹が切られるというこれまで体験したことを迎えるというのは、こんな気持ちになるんだと初めて知りました。
経験者や医療従事者の友達などに連絡して、いろんなひとから大丈夫だよの言葉をもらって今は少し気持ちが落ち着きましたが、やっぱり平穏な気持ちではいられないですね。
入院準備も全くしていなかったので、いま慌てて準備しています。
明日明後日でなんとか物理的にも精神的にも準備をして迎えるようにしたいと思います。
生まれるって、生きるって大変だね。
とにかく、がんばります。
目に映る、青さにあの日何を思っていたのだろう。
今日何を思えばいいのだろう。
いよいよ臨月に入りました。
お仕事も産休に入りました。
最後の1ヵ月はこれまでの人生でもなかったくらいにホントによく働きました。
毎日早朝早出、残業22時まで、毎週休出とよくこの状態でここまでできたなというくらいでしたが、なんとかきれいに休暇に入りたいという気持ちと、任された仕事をやり遂げたいという情熱で過剰なほどハイな気持ちで乗り切りました。
思い出に残る働く日々になりました。
きっとずっと忘れないです、大きなお腹で頑張ったこの日々を。
仕事だって情熱を持って向かえばこんなに楽しいということを。
10月28日で仕事おさめだったのですが、その日の夜、もしや陣痛なのではというひどい腹痛に襲われました。
もう生まれるなんてはやすぎるだろうと焦りましたが、どうやら前駆陣痛という陣痛の前兆のような痛みだったようです。
そんなものがあるとは知りませんでした。
あぁ、もういよいよなのかと思うとやっぱりものすごい不安でいっぱいになります。
長かったようで、あっという間で。
少しずつ気持ちは変わっていったはずなのに、まだまだ全然準備なんてできていないんだね。
産休にはいってからは引っ越しをしました。
産休明けに暮らす小平のアパートへ、そして産休中お世話になる青梅のひでぼーの実家へ。
たった2年ちょっとで引っ越すことになってしまった練馬のアパートですが、やっぱり思い出もたくさんあって寂しくなります。
東京で初めて暮らした街。
さよならの前日に保谷駅から家まで歩いているといろいろ思い出しました。
どんな気持ちでこの東京にきたのか。
どんな気持ちでみんなでこの道を歩いていたのか。
あの日東京にきた気持ちを思えば、今日のわたしの姿は理想とは違う、とても誇れるものではないのかもしれません。
でも同時にこうなるようになっていたような、そんな気持ちにもなるのです。
どうしたってきっと避けては通れない。
振り返るこの胸の痛みも引き受けなければ。
ずっと仕事ばかりしていたので、季節が変わることにも気づかずにいたけれど、街路樹は色づきすっかり秋になっていました。
秋晴れの空。広く高く青い風。
まばたきのあいだにまた季節がめぐっていったよ。
繰り返す、この季節。
心をかすめる痛みは同じようで少しずつ違っていて。
あと1ヵ月もしたらわたしは別の人間になってしまいそうでとても怖いです。
ちゃんとやっていけるだろうかというよりももっと大きい恐怖です。
これまで培ってきたヒロヤユウコというアイデンティティを失ってしまいそうで。
わたしはきっと正しくあらねばならないと思うでしょう。
わたしという人間の価値観を「親」という価値観が上塗りしていくのかもしれません。
これまで大切だったものを忘れてしまうのでしょうか。
こんなにも痛かったこと、せつなかったこと、誰にも言えなくて抱えていたこと、全部意味のないものになってしまうのでしょうか。
そんなことないよ、ときっと世界は言ってくれるのだろうけれど。
今のわたしにはそんな風に見えるんです。
まだ見ぬ、その未知の世界は。
忙しさから解放されて有り余る時間は、そんな次の季節と向き合う時間なのかもしれないね。
鼓動を感じる。
本日で妊娠32週、9ヵ月目に入りました。
9ヵ月と言っても4週で1ヵ月という数え方だし、発覚するときにはすでに2ヵ月という数え方なので実際はちょうど半年くらいです。
なんだか過ぎていくと本当にあっという間です。
この限られた時間を残しておきたいな、ということで昨日はマタニティフォトなるものを撮影に行ってきました。
お腹が大きくなってからはなんとなく自分の見た目に気がひけて写真を撮らなかったのですが、せっかくなので記念に残しておこうと思い行ってきました。
マタニティフォトを撮るには少し時期がはやかったようですが、平均よりかなりお腹が大きいみたいなのでちょうどよかったかもしれません。
我ながら驚くほどまるまるしたお腹です。
ここまで大きくなってくるとかなり動くのも苦しいです。
東京ではマタニティフォトを撮ってくれる写真スタジオもたくさんあって、値段もサービスも様々だったのでものすごく迷いましたが、ここの渋谷のスタジオはお値段リーズナブルでデータも全部くれて、プリントも4枚くれて、メイクもヘアもしてくれてとてもよかったです。
オススメです!
ホントにいい思い出を残せました。
もうこの妊婦という期間もあと少しなのかと思うと、きついことばっかりだったのになんだか名残惜しくなります。
今まで知らなかったたくさんのことを知って、たくさんの感情を覚えて、きっとこの瞬間しかない特別な時間でした。
不安もたくさん、期待もたくさん、大きなお腹は苦しく心配でもあり、同時に誇らしくもあって、そんな気持ちに自分がなるなんてホントに不思議な感覚でした。
いつかね、長い時間が流れたあとにまたこの写真をみてそれを思い出したいよ。
なんだか少し自分の顔が変わったような気がします。
仕事が毎日激務すぎて疲れているだけかもしれませんが。
このタイミングで毎日深夜残、時折早出、休出とかつてないくらい働いています。
それでも何事もなく元気に生きていてくれて本当によかったです。
あまり無理をしすぎないように、大事にしないとですね。
そんなお仕事もあと3週間。
このあと10月のおやすみは引っ越しの準備で追われて、11月にはいると臨月で遠出はできなくなるので、この日はおそらく最後のおでかけだろうということで、ちょっと街を歩いてきました。
都心におでかけ自体めったにしないので楽しかったです。
渋谷でお昼を食べて、銀座でキルフェボンのタルトを食べました。
ふたりで4つも頼んで贅沢しました。
とてもおいしかったです。
今もう胃が圧迫されてあまり食べれないのですが、タルトはおいしすぎてペロリでした。
食べたかったあんバターも買ったよ。
銀座ってすごいですね。
どうやって生きてきたらここでお買い物をするような人生になるんだろうと、にぎわうブランドショップを見るといつも思います。
なんだか半分異世界のようで、ここを歩いていると10年ほど前によく外の世界から東京というおとぎ話の世界に遊びにきていた頃を思い出します。
何もかもが非日常で、果てしない何かに憧れてドキドキするような。
東京に住むようになって、この街はいまだに異世界だけど、でもあの日のようなドキドキはもうなくて、かと言って「僕らの街」だと呼んでいた福岡に感じていたような親密さもいまだなくて、東京初心者のような感覚です。
でもね、寂しいとか居場所がないと感じるわけではないんだよ。
本質的な意味の孤独は失うことはないだろうけれど、この街の暮らしにも充分なあたたかさを感じているのです。
なによりもうすぐわたしが誰かの居場所になってあげないといけないのだからね。
あと56日、今しかない感覚をのがさないように、日々を大切に生きたいです。






















