第5話「リハビリの上海時代」。
上海のＦ大学。
留学生の登録所は、意外にも
高校を卒業したばかりの日本人で
ごった返していました。
最近は、日本の大学に行かず、
中国の大学に行くっていう
進路もあるのだなー…
まあそんなワケで、
留学生は日本人(と韓国人)だらけ。
こんなことでは中国語が勉強できん！
と思い、
中国語の環境を求めて
仲良くなった友達とともに
留学生宿舎を出て、
街中のアパートに住むことにしました。
留学生宿舎の家賃が
べらぼうに高かったというのも
(外国人料金！)
引っ越した理由。
その頃上海では、
外国人が一般のアパートに
住むことができるようになったばかり。
(それまでは留学生宿舎などに限られていた。)
手探りの状態で
近所の不動産屋に飛び込み、
賃貸アパートのあっせんを頼む。
怪しげな売人みたいな
胡散臭いおっさん達に囲まれて
夜まで待たされたりして。
どこかに売られるんじゃないかと
ヒヤヒヤしながら、
不動産屋の後を 着いて行ったら
ちゃんと部屋を紹介してもらって
契約できました。
後日、このチンピラみたいな
不動産屋の張さん
からは
恋愛相談を打ち明けられたりして(笑)
「中国人て、見た目によらない」
と思ったものでした。
それを初めとして、
上海での経験は
それまでの日本での固定概念をくつがえす事ばかり。
(※以下、気持ち悪いと思う人がいるかも？注意。)
・学校の主なトイレに、便器が無かったこと。
(トイレには溝があり、そこで用を足す。)
・お釣りを客に放り投げて返すレジの人。
・初対面の相手に対して、愛想が無い。
・列に並ばずに、自分から前へ出てアピールするのが常識。
・困った人のフリして、お金をだまし取る人。
・浮浪者。障害者。乞食。
・乞食のフリしてお金を稼ぐ人。
・家にトイレが無く、代わりにツボが部屋の片隅に置いてあるご家庭。
・土でできた家。
・お札は くちゃくちゃで泥だらけ。
・内臓丸出しで運ばれる豚。
・土埃の市場。
・そこで売られる活きた鶏、カエル、犬、蛇。
・雨が降ったら冠水する道路。
・日常的な停電。
・食堂の目玉焼きに黒コゲのハエ。
・ラブレターの翻訳バイト。
・若い中国人女性と、年配の日本人男性
のカップルであふれる領事館。
・・・
結果、
私は中国から元気をもらいました。
もっとも、
元気の素は
「こいつらに負けてられん！」
というモノだったけれど（笑）
いえ、中国の方は
個々の人たちはすごく 温かいですよ。
でも全体で見ると、どうしてもねー
おかげさまで
いろんな体験をさせてもらって
中国語もHSK9級(※)まで伸びました。
(※HSK：中国版TOEICみたいなもの。
当時基礎1級～上級11級まであった。
今は1級～6級に分かれている。)
その頃です。
友人の先輩からの紹介で
香港で働いてみないかという
お誘いを頂いたのです。
上海に来てから2年経っていました。
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◆◆作者かるめろ、身の上話◆◆
はじめ「こんな日には、身の上話を。」
第1話 「最初の逆境」
第2話 「4コマ漫画のはじまり」
第3話 「隠れマンガ人生」
第4話 「冬の大学時代」
第5話 「リハビリの上海時代」←今ココ
第6話 「香港での就職」
第7話 「香港人スタッフに教えられた事」
第8話 「香港でのリハビリを終えて、日本へ」
第9話 「30代半ばの婚活」
第10話 「30代後半の妊活」
第11話 「駐妻・子育ての孤独」
第12話「ブログとの出会い」
◆◆◆