「核にノーと言い続けるべきだった」 byカタルーニャ国際賞受賞の村上春樹氏
スペイン北東部カタルーニャ自治州が文化や人文科学の分野で活躍した人に贈られる第23
回カタルーニャ国際賞が9日、日本の作家の村上春樹氏に授与されました。
村上氏はバルセロナで行われた授賞式のスピーチで福島第1原発の事故に触れ、
「日本人は核にノーと言い続けるべきだった」
と述べました。
この中で村上氏は、福島の事故について
「日本にとって2回目の核の悲劇だが、今回は誰かが原爆を落としたのではない」と指摘。
「われわれは自分の手で間違いを犯し、国を破壊したのだ」と語りました。
スピーチの内容の重要部は下記です。
・日本は唯一核爆弾を投下された国だ。
放射能が世界や人間の身にどれほど深い傷痕を残すか、われわれは被爆者の
犠牲の上に学んだ。
・福島原発事故は日本人が体験する2度目の大きな核の被害だが、今回は爆弾
を落とされたわけではない。
自らの手で過ちを犯した。
・間違いを犯した理由は「効率」だ。
原子炉は効率が良い発電システムだと電力会社が主張し、政府も国策として推
進した。
・地震国の日本は世界第3の原発大国となり、原発に疑問を呈する人には「非現
実的な夢想家」というレッテルが貼られた。
・だが原発は今、無残な状態に陥った。
原発推進派の「現実」とは「便宜」にすぎなかった。論理をすり替えていたのだ。
・(福島原発事故は)すり替えを許してきた日本人の倫理と規範の敗北でもある。
われわれは自らも告発しなければならない。
・日本人は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだった。
技術力を結集し、持てる叡智(えいち)を結集し、社会資本を注ぎ込み、原発に
代わる有効なエネルギー開発を国家レベルで追求すべきだった。
それが、広島、長崎の犠牲者に対する、集合的責任の取り方となったはずだ。
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You Tube下記URLでスピーチ全部を見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZL-W7tX1Z-Y
このスピーチには、賛否両論入り乱れているようですが、
あなたはどうですか?^^
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