タミヤのカーモデル新製品
ゴードンマーレイオートモティブ T.50
製品化が発表になってから指折り数えて待ち続け発売日に購入即、製作開始。

一体成型のカーボンモノコックパーツにパネルを貼り付けていく構造は20年近く前のフェラーリ・エンツォ・フェラーリが初出だったと思うんですが、最新キットでどこまで進化したのかを確かめる意味でも興味津々。

バラバラのボディパネル。
これらが果たして破綻無くカタチになるのか?

元金型屋の目からすると変形パートでも断面が真円に近く、パーティングも目立たないランナーからもその精度の高さが伺えて期待が高まる。

こういう肉厚の急変するとこは表面にクッキリとうねりが出るもんなんですが・・

殆ど分からないくらい表面は平滑。
フロー解析も相当なとこまで追い込んでるのかもしれない。

「バチピタ」という言葉はこのレベルでないと言ってはいけない。

全く破綻無し。
しかも昔の様に塗膜の厚みが考慮されていないことは無く、絶妙な嵌合の隙間なんで調整の必要無し。

今回、唯一目立つ継ぎ目はドアの上下分割線。
実はこの部分も嵌合部を互いに斜めにしてあり目立たない配慮も。
しかしナイフエッジにならない様にも配慮されてるんでやっぱり目立ってしまう。
(ちなみに今回はサフレスどころか下地の研ぎ出しも無しでいきなり色吹いてます)

瞬着で隙間と段差を埋める。

行程前後するけど今回の塗色はフィニッシャーズのAPブルー。
下地の色が透ける塗料なので下地には同じくフィニッシャーズのピュアブルーを吹いてます。

ノーズの顎下はセミグロスブラック(多分カーボン生地色)の指示だったけどボディ同色にしてマクラーレンF1ぽさを出してみる。

APブルー吹きっぱなしでもそこそこ艶出たけどメタリックの場合クリア層がある方が好みなんでクリアは吹くことにする。

射出成形金型話その2
窓枠の部品、下端がナイフエッジにならない様にキャビティ彫り込んで小R付けてあるんだけど、これを変形パートでやるのって何気に難しい。
しかもプラモデル金型の場合、各パーツごとにブロック化してモールドベースに嵌め込むんで少しでもズレるとみっともないことになるんだけど破綻無くサラッとこなしてる。
タミヤ、おそろしい子っ

オーバーコートにフィニッシャーズのオートlクリア使ったらメタリック粒子が泳いでしまって再度下地塗装からやり直し。

ガイアのEXクリアをクレオスのレベリング薄め液で希釈して吹きっぱなしたらこれくらいのツヤ。
バラバラなボデイパネルを研ぎ出しなんてしようものならエッジを出してしまうのが目に見えてるんでこのままでフィニッシュ。

塗膜厚みで嵌合に不具合がないかを仮組みして確認。
このキットに関しては余程のボテ吹きしない限りは大丈夫そう。

いつものホイールの自己流定番工作。
内側のリブを削りリム内面をR面取りする。
昔はリムの中央で分割してたんだけどいつの頃からかリム内側での分割になってこういうことに。

薄リム化に伴ってコア側に薄溝の深堀りが難儀になってきたんでこうなってるんだと思うんだけど、これをやるとやらないのではこの部分が見えてしまった時のガッカリ感が半端ないので必ずやる作業。

車高が低いクルマだとあまり気にならないんだけど、昔の1/24のハ○ガワのF1キットでエンジンとか超絶ディテールアップしときながらこれやってないために興ざめな作例をどれだけ見てきたことか・・。

ねっ、

リムに対するタイヤの位置も調整できるんでやっといて損はないと思う。

閑話休題。
このクルマ、ほとんどがカーボン生地剥き出しなんで同じ色に塗るパーツがこんなに・・。
ガンプラ並みに塗装持ち手の算段に苦労する。

カーボン地の表現はクレオスのメタルブラックをツヤ調整しながら吹いて再現する。

正直1/24ならこれで十分だと思う。
(カーボンデカール貼るのがヘタクソなのは棚に上げてw)

このクルマに反応した最大のギミック「ファンカー」。
一応ポリキャップ入っててファンは回る。
いえいえただの冷却ファンですよw

ちゃんと「コスワース」のレリーフをメタルインレットで用意してくれてるタミヤさんは「分かってる」。

今のご時世でNAのV12、しかも3ペダルマニュアルとかオッさん世代のツボを突きまくり。
しかもF1並みのサスアームの長さよ。
フェ○ーリとか短いアームで直線路でもアンジュレーションでどこ吹っ飛んでいくか分からない様なのとはココロザシと次元が違う。

シートのクッション色はRML65ライトブルーを何時ものスェード調塗装で。
助手席とかダッシュやドア内張りはタイヤブラックを同様に。

ネット上では色々言われてるウィンドウの固定方法。
フツーに所定の位置にガラスパーツおいて窓枠嵌めて裏から窓枠のタブ部分に接着剤流し込んでやれば問題無く組み上がる。

エッチングパーツも同様。
要は説明書の指示通り(パーツから伸びる矢印は接着箇所を示している)にやれば良いってだけの話。

レーシングカー並みのプッシュロッドですがボディ被せてしまうと見えなくなるのよね。
ココの部分の嵌合精度についても語りたいことはあるんだけど長くなるんで割愛。

パネルはボンドGクリアで貼っていく。

なに?この精度。
バラバラなパーツの嵌合精度が異次元レベル。
これが完成品の量産品というのであれば今時は比較的簡単に実現できるのだけど、不特定多数の人が組み立てるプラモデルというフォーマットで実現できるタミヤの技術力が頭おかしいレベル。

あーこのキットで皆さん間違えそうなミスを私がやっときました(何様?)
フロントホイールをリアに嵌めちゃいました。

こういうリカバリは何度もやってるんでお手の物。
キーワードは「ディスクを竹串で押さえながら真っ直ぐに引き抜く」

この部分ぴったり合わない人は各パーツの嵌合をもう一遍見直してみてください。
タミヤ製品で上手く組めない時は自分の組み方に問題あると考えるべし。
こんだけのミッチリ詰まった臓物が破綻無く収まる嵌合精度。
サスメンバーとか組んだ時は宙ぶらりんだったパーツが後の行程で吸い付く様に所定の位置に収まる設計精度と加工精度と成型精度のハイレベル感よ。

実働8日で完成。

この小股の切れ上がったタイトな感じ
マクラーレンF1の実車を見た時の感動が今再び。

360モデナよりも小さい車体にV12を縦置きして3人乗車で有効な荷室も備えるというエンジニアリングの極地。

ホイールベースこそ2700mmと長いけどこのキモチの良いタイトさ。

鬼才ゴードンマーレイの20世紀最高のグランドツーリングカー、マクラーレンF1の正当な後継車。

BT44、BT46、BT52、BT55、MP4/4・・
数々の傑作を生み出した鬼才の最新作に食指が伸びないなんて車好きとしては終わってる(暴言)

自動車エンジニアリング、樹脂成形のエンジニアリング、そしてプラモデルというフォーマットの芸術的な境地。
プラモが好きでクルマが好きなら迷わず買え。
何時に無く暴言を吐いてしまうくらいに傑作キットだこれは。
