正直は、恋泥棒のはじまり。
貴族の墓のヒゲは、さらに、チカン野郎だった。
というか、エジプト人全般的に
開けっぴろげなチカン行為が蔓延している。
肩や腰に腕を回すのは当たり前。
A美など、スークで買い物中に、
店のオヤジに胸をわしづかみにされたらしい。
で、このヒゲがしたことといえば、
まず「結婚してるの?」と聞く。
それに対して、
A美「してるよ」←ウソ
U子ちゃん「もちろん」←ウソ
私「してない」←ホント
ここでターゲットロックオン。
「じゃあ、ここに残って僕と結婚しよう」って、
うるさい、うるさい。
抱き寄せんばかりに肩組まれ、腕引っ張られ、
帰してもらえないところだった。
物売りの子供たちが、U子ちゃんの腕引っ張ったら、
カツオを追うサザエさんのごとく
拳を振り上げて追い回してたくせに、自分は一体なんなんだ。
まあ、冗談交じりでは、あるんだけどね。
15LE騙し取られた後だけに、ハラタツ。
【プチ役立つ情報】
・このヒゲに関わらず、「結婚してるの?」は、よく聞かれます。
そういうのがウザイ方は、「してるよ」と嘘をつくのはもちろん、
左手の薬指にダミーの指輪をしていくといいみたいです。
貴族の墓で、遠吠える。
メムノンの巨像(10分)
↓
王家の谷(2時間)
↓
ハトシェプスト女王葬祭殿(1時間)
…ときて、時間は13:00少し前。
時間も時間だし、酷暑の中、日陰も少ないし、
U子ちゃんも、A美も、私も、ぐったり。
ご飯でも食べながら休みたいと、タクシーのニイチャンに伝えた。
が、この辺じゃ食べるとこないし、
残りの貴族の墓とラムセウムを一気に見てから、
東岸に戻ってお昼にしよう、と言う。
うーん…マジ疲れたんだけど。
でも、お店がないんじゃ、しょうがないよね。
わかりました。貴族の墓に行きましょう。
貴族の墓に着くと、あきらかにうさんくさそうな笑顔を浮かべた
ヒゲのニイチャンが待ち構えていた。
嫌な予感…。
タクシーのニイチャンの友達だというそのヒゲは、
貴族の墓を案内しているという。
貴族の墓は案内板などがまったくなく、迷ってしまうから
案内が必要なのだという。
そして、
それが、
15LE。
でたー!嫌な予感的中!
高いっす。
いらないっす。
自分で回れまっす。
しかし、絶対無理だと主張するヒゲとタクシーのニイチャン。
そんなことないっす。
観光客をなめんじゃない。
地図見りゃわかりゃーす。
それでも、絶対無理だと主張するヒゲとタクシーのニイチャン。
あーん、もう、暑いよ、疲れたよ、うざいよ。
わかったから、15LE払うから、
この不利益な時間から開放してくれ。
その結果。
してやったりな、ヒゲ。
してやられた、われわれ。
確かに、案内板はなく、多少見つけるの大変かもしれないけど、
全部を回るわけではなく、ラモーゼ他2つしか見ないわけだし、
どうとでもなるのではないかと。
いや、それ以上に、ヒゲ、全然働かね。
クルマ停めたところから、えらく近いラモーゼの墓に着いたら、
後は、墓の入り口にいたオッチャンが献身的に案内してくれたし、
その間、ヒゲ、アホヅラかいて待ってるだけ。
なんだ、お前ーっ!
言っておくけど、あなたの話術に負けたんじゃなくて、
殺人的な暑さに負けたんだからね。
熱くて、暑くて、暑すぎて、耐えられなくなっただけなんだからね。
じゃなかったら、もっと粘って、交渉して、キッパリ断ってたんだからね。
こういうの、日本語で、
負け犬の遠吠えって言うんだからね。
覚えとけー!
ハト殿にいるハト様
こんにちは!ハトホルでっす。
「愛と喜び」担当の女神です。
みんなが喜ぶこと大好き。
人の幸せが私の幸せ。
落ち込んでる人、傷ついた人は、黙ってみてられない。
年老いたラー神が、みんなにのけ者にされていじけてたとき、
オマタをおっぴろげて見せてあげたなんて
大胆不敵な伝説も残ってるくらい。
とにかく、いつでもみ~んなに、楽しんでもらいたいわ。
私、ハトシェプスト女王葬祭殿の向かって左側にいるんだけど、
どうも日本から来たc-maさんが、
葬祭殿にちょっぴり不満があるみたい。
なになに、岩山をバックにしたロケーションは最高だけど、
あまりにも崩れてなくて、直線的にキレイすぎて、
新品っぽいところが遺跡らしくないって??
うーん…そうかなぁ・・・そうかもねぇ・・・。
でも、イヤイヤッ!
私の目の前にいる人が、少しでも幸せじゃないなんて、
喜んでないなんてイヤイヤッ!
ほらほら、c-maさん、もっと近くに寄ってみて。
どう?大迫力でしょ?
柱の光と影とか、遠近感とか、
奥に座り込んでる地元のオッチャンとか、
こういう雰囲気、大好きでしょ?
c-maさんの大好きな、ハヤブサ頭の神の画も、
キレイに残ってるでしょ。
もちろん、私の笑顔も大好きでしょ?
でしょ??
うふっ
やっぱりc-maさんも、最終的には喜んでくれたみたい。
私にかかれば、こんなもんよね。
じゃあ、ハトシェプスト葬祭殿の2階、
向かって左側で待ってるから。
落ち込んだときは、いつでも来てよね。
「愛と喜び」を、たっぷり用意して待ってるわ。
【プチ役立つ情報】
・ハトシェプスト女王葬祭殿の階段を降りてすぐ左側にある休憩所、
べらぼうにぼったくりです。
死ぬほど水が飲みたいために、買ってしまったんですが、
500mlが1本10LE!(=約230円)
しかも、トロッコバスで1分くらいの駐車場まで戻ったら、
そこおお土産屋では5LEで売ってた…。





