火曜日担当【必勝!運命学コーチ】の新島マキコです。
今回は、スタンドプレーしがちな部下を持つ上司のお悩みについてです。
【質問】
チームで進める仕事なのに、思い込みが激しいのか、
『こちらのやり方がうまくいく』と、独自に仕事を進めてしまう
部下がいます。ヤル気はあるのですが、ルールを守らないために、
他のメンバーとの和を乱しがちです……。

【回答】
それは指示が出された際、あるいはルール決めされた時、部下のとらえ方に
“独自のフィルター”がかかってしまっていることが考えられますね。
シンプルな例えを挙げると、ある部署で、資料をデータだけではなく
ハードコピーでファイルに保管する事に決めたとしましょう。目的は、
直近の過去の分と現在とを即座に比較できるようにするためです。
しかし思い込みの激しい部下はそこで、“紙の無駄”だからファイルは不要と
勝手にファイリングをやめてしまう。経費節減のみにフォーカスし、本来の
意味を見失っているわけです。まさに、木を見て森を見ず。職場において
目的を共有する意識に欠けると言えるでしょう。
今の例は極端ですが、部下と上司間、あるいはチームメンバー同士では、
常に目的と目標を明確にし、みなが一致しているかを確認し合う必要があります。
■目的とは…めざすところ、めざした結果、得るもの
■目標とは…目的のための手段、方法
掲げる目的は一致しているのか、またそのために自分がとるべき方法を
理解しているか、の相互確認が非常に重要となります。
チームで仕事を進めていくならなおのこと、
●それが何の目的で行われるのか
●目的のために、どのような目標を立てるのか
●その目標=目的のための手段を選ぶことに、いかなるメリットがあるのか
をメンバーで共有し、スタートするのです。
そうすれば、部下が独自の判断で仕事を進めるというスタンドプレーも
防げるはず。さらに目的のための目標だと意識しながら仕事するのと
そうでないのとでは、時間が経過すればするほど甚大な差を生じるのです。
チームメンバーといえども、各々の背景や価値観、固定観念は十人十色。
それでもひとつの事を成し遂げる必然性がある場合、小さなズレを都度
解消していくことが必須です。そのためには、やはりひとつずつ現況や
立ち位置を確認していくしかありません。
特に、猪突猛進タイプの部下に対して、まわりくどい言い回しはケガのもと。
常に目的を確認し、そのために最適な手段はこのやり方と、紐付けしつつ
進めていくことが大切です。
【コーチングのワンポイント】
コーチングセッションにおいては、
★目標に対して今どのぐらいの位置に立っているのか
★今考えた方法で事を進めると、何が得られるのか
★その仕事を成し遂げたら、どんな感情の変化が起こるか
など、あらゆる方向からの現状把握や未来像を描くための質問をします。
それを受ける側自らが口に出すことで、再確認ができるし、また違うと
思えば軌道修正ができるわけです。
チームであれば、自分が理解した内容を人に聴いてもらうことで、
「ちょっと違う、決めたのは○○だよね」と、互いにコンセンサスをとる
ことができるのです。わかっているつもり、こうであったはずというのが
最も危険。たとえ瑣末な事柄であっても、その作業を積み重ねることが、
目的に向かってひとつになるという団結力につながるはずです。
ではまた来週、お会いしましょう!
火曜日担当 新島マキコ

