ありゃりゃ
ワタクシ。どうやらミスってしまったみたいです。
ほらほら、虫姫さんと題した↓の記事。これ実は、例の新しいブログの記事で、消失を防ぐためこのブログにも下書き保存していたものなんです。
と、言いますのも、今日からてのひら怪談 百怪繚乱篇
が書店に並び始めたでしょう? それと連動して新しいブログの公開を始めたのですが、いかんせん百物語と謳っているにもかかわらず百話公開に間に合わなかった。
それであせってキーボード打ちまくっている間に、間違って下の記事の公開ボタンをクリックしてしまったようなのです。
あっ、疑ってますね。手の込んだ宣伝だと訝しんでおりますね。
それでも全然OK。
大事なのはてのひら怪談を知ってもらうことですから。それさえ叶えばワタクシの失敗など取るに足らないことでありんす。ヨヨヨヨヨ。
あっ、泣き落としも駄目ですか。嘘くさい方言が気持ち悪い?
こいつは手厳しい。
だけどもあなたの頭の片隅に残ったてのひら怪談というキーワードが、書店に行った時に、ふと浮かんでくれればこの宣伝は成功なのです。
ちなみに、万が一でも下の記事のような小説をもっと読みたくなったらば、その本のプロフィール一覧に一双という名前がありますので、それを探して下さい。新しいブログのアドレスを明記しております。
あっ
いつの間にか広告少なくなっとる(笑)
目覚めシリーズを移した途端にこれかいな。
しかしブログというのも、テンプレート(主に背景)やら文字サイズ、行間、広告表示を考慮していくと、これといったものがなかなかないものですね。
今度、新しく登録したFC2では、いいテンプレートを見つけたのだけど、広告が一番頭に表示されて、記事の行間がやたらと狭くて読みにくい。しかたないのでワンサイズ小さい文字に変更したのだけど、小説読むにはちょっと不便な気がする。ただでさえ少ない読者がますます……てなもんです。
アメブロは行間もいい感じに離れていて、広告も少なくなったのだけど、記事に合うテンプレートがない。ハザマランドで使っているこれは気に入ってるんですけどね。
とまぁ、たまには普通の文体で、普通の内容をダラダラと、ブログらしく書いてみました。
新たなてのひら怪談 百怪繚乱篇 の発売まで一週間を切っているというのに、進まない百物語への逃避です。
これが出来たらビーケーワン怪談大賞 にも参加しようと思っているんですが、いったいどうなることやら。
って、広告。新しい記事を貼った途端、一つが三つに戻ってるやないかーい! (髭男爵 )
開催中
始まってますね。例のアレ。みなさん、読んでますか? 書いてますか? こんな所を覗いている場合じゃないですよ。あなたの眠れる才能を、今こそ咲かせるときですよ。
アレというのはもちろん、第6回ビーケーワン怪談大賞 のことです。
こわい話が苦手なら、不思議な話でもいいんです。懐の広い賞ですからきっとあなたを取り込んで……もとい、迎えてくれることでしょう。
さながら季節は梅雨真っ盛り。しとしと落ちる雨に包まれて、短い話が浮かんだら、どうぞワタクシや皆様に教えて下さい。小さな話が集まって、紫陽花のように咲き乱れれば、どんなに楽しいことでしょう。その日が来るのをワタクシは、たいそう心待ちにしているのです。
ほら、また一つ。濡れた景色の中で花が開いた。
次はあなたの番です。お待ちしてますよ。
リンク先
なぁ
先日の記事に書いてますように、少しずつ目覚めシリーズを新たなブログに移し変えております。
既にこちらのブログでは見れませんが、すぐに見れるようになるので、奇特な方はお待ち下さい。
それにしても2007年の記事の九割は、この手の話ばかりで、呆れるというか、初めは真面目にやってたんだなぁと、感慨にふけってしまいました。
その内の一本はビーケーワン怪談大賞にも投稿してたりして、来月?にはそのお祭りが開かれるってんだから、月日が経つのは早いものだなぁっと、ベタなことを思ってみたり。
ともあれ五月もそろそろ終了。もうすぐ梅雨入りですなぁ。
一念発起
このところ新しいブログの作成で、いつも以上に更新が滞っております。
そのブログというのは、六月に刊行される新しいてのひら怪談に絡めたものなのですが、そこを公開するに至って、ここでやっている目覚めシリーズを一区切りしようかなと思っているわけです。
ての怪2を読んでくれた方はご存知かと思いますが、巻末のプロフィールでワタクシ、百物語に挑戦中などとぬかしているわけで、よせばいいのに残りの数まで書いています。その数四十話。
それと照らし合わせて、左欄にあるテーマリストを見ると、目覚めシリーズ68とあります。ての怪2が出たのが去年の12月だから、約半年間、ワタクシはこの手の話を十篇も書いていないのです。何やってんだよ、俺! じゃない、ワタクシ!
確かに短編とか、中篇とか、WEB幽の投稿怪談とかまったく書いてないわけではなかったけれど、それでも八篇は少なすぎる。このままじゃいつまで経っても百話に達しやしない。
今。今なのだ。新たなての怪が出る今、百話完成させなければ、自分はきっとまた他の作品に時間を割いてしまうだろう。幸いにも今回のての怪でも、ポプラ社から掲載依頼を頂いた。ここは一つ、ヒット祈願を兼ねて、お百度参りならぬお百話参りと行こうじゃないか。
そう一念発起したのであります。
さぁ、果たしてワタクシは6月の発売日までに、残りの三十二話を書き上げることができるのでしょうか。
結果となるブログのアドレスは、三冊目のてのひら怪談 ワタクシのプロフィールに明記してあります。
興味がありましたら下記のリンク先でご予約を。
巻かれた 効いた
友人と行った映画館。客は彼女と私だけだった。
はずれだよ。やっちゃったよ。いくら平日でも人(ひと)少なすぎだよ。
主人公は数年前、別な映画で大きな賞を取った少年と、アイドルと称されている少女だ。きっとこれは肩書きだけのつまらない映画なのだろう。ポケットには既に千切り取られた半券がある。お金は戻ってこない。せめて貸切の気分だけを味わおうと、私達はど真ん中の席に腰を下ろした。
重い曲で始まる冒頭。
おや? おやおやおやおや。
気づいたときには笑っていた。笑って、笑って、たくさん泣いていた。ストーリーも、音楽も、キャラクターもいい。背中合わせの感情がくるくるくるくるよく回る。
誰よ。こんなに面白いものをつまらないっていったのは誰よ。あんた? 私? そんなことより何で、何でこれを誰も見ないの。おかしいよ。
私の異議に友人は激しく頷く。
そうだよね。決めた。私、書く。がぜん書いちゃう。ネットであちこちにレビュー書きまくっちゃう。うんうん。あんたも書いて。書きまくっちゃって。それであげちゃおうよ。私達だけのアカデミー賞を、この映画にあげちゃおう。
そしてみんなで完治お祝いしちゃおう。ありがとうって。包帯巻いてくれてありがとうって言おう。傷、確かに直った。元気になった。めちゃくちゃ効いたよ包帯クラブ!
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ぼくは知る
映画を見ながら、かわいそうだねと彼女は泣いた。若干、首を傾げているので右の目尻から涙が落ちて、そこへぼくの貸したハンカチが押し当てられる。
そうだねと返しながらもぼくは彼女とは違った思いを抱えており、それを頭の中で反芻していた。
悪とは何だろう。
啜(すす)り泣く彼女の横で考え続けた。
映画では父親の違う四人の子供達が母親にまで捨てられて、日を追うごとに貧しくなっていく様子を淡々と描いている。
それを見ながらぼくは悪い人を探していた。
いったい誰が悪いのか。
作るだけ作って育(はぐく)むことを放棄した男女か、兄弟と暮らすために助けを呼ばない長男か、彼に頼るしかない幼い弟や妹か、荒れ果てた部屋を見ても無関係を装う大家か、映画だと割り切ったうえで涙を流す彼女か、それを気遣うふりして他(ほか)のことを考えているぼく自身か。それら全てが悪なのか。それともそこに悪は存在していないのか。劇中の登場人物も、この映画を作った監督も、彼女もぼくも、意識的に誰かを傷つけているわけではない。ホントのところはわからないけれど、少なくともぼくは悪意を感じない。
世の中には殺すとか壊すとかわかりやすい悪もあるけれど、今ぼくが遭遇している悪は同じ悪でも反対側にある悪なのだろう。
わかりにくい悪。
ぼくは思う。誰もが無関係ではないのだ。
だから自覚する。自分の中にも黒い感情が存在していることを。
ぼくの右手は傷つく世界の一端と繋がっている。そして左手は……
スクリーンの中で主人公の少年が空を見上げて映画が終わった。
観客が次々と立ち上がり座席を離れる。
隣で泣いていた彼女が長い息を吐き出して、帰ろっかと笑った。その華奢で白い右手がぼくの左手を引き上げる。
そうだねと微笑みながらぼくは映画館をあとにした。
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写すように描く
ただ風が吹き、盛りを迎えた花弁が落ちるだけなのに、どうしてこうも胸を締め付けられるのか。差し出された大気の掌は、一枚として飛んだ花片を掬(すく)えず、ただひたすら零(こぼ)すのみ。
おそらくあの樹には血が流れているのだ。赤くて黒い人の血が、枝や根の先にまで行き届いてるのだ。だから落ちる。だから散る。
遠い昔、あの樹を見て、屍体が埋まっていると称した人がいたと聞く。しかし、この切なさは腐敗から来るものではない。
生きている。あの樹は生きて、血を垂らす代わりに花を散らすのだ。涙を落とす代わりに花を舞わせるのだ。
ハーフなのだと思う。人と樹木の混血児。今年の春も彼女らは声を立てずに笑っていた。
そして俺もまたその美しき様(さま)を伝えるために描写した。
花の名は……
