☆ 『文鳥のヒミツ』海老沢和荘 著 2021.3/25 初版発刊。
横浜の小鳥の病院の院長先生の著書です。もっと早く出版されていれば…

☆黒字は、本文からの引用。 ⇒ 赤字は飼い主の感想です。
●はじめに
文鳥はストレス耐性の強い、丈夫な鳥だと思います。
栄養バランスと感染症に気をつければ、病気は少ないです。
逆に栄養バランスが悪いと、老化しやすく病気がとても多くなります。
成鳥になってからも免疫が下がると感染症を引き起こします。
メスは発情すると毎日卵を産むため、低カルシウム血症を引き起こします。
⇒ ストレス耐性が強い、とあります。
マンガ『文鳥様と私』では、毎年、ご実家への帰省で、鳥かごにペアで入れ、3~4個、大きな手提げ袋に入れて、新幹線などで長時間の移動をされています。歩いているときには揺れるでしょうし、いろいろな音がするでしょう。それに耐えているようなのを見ていると確かにストレス耐性が強いと言えるかもしれません。
ただ、うちの子たちは、若い頃からてんかん発作を起こす子、若い頃にはなく、高齢にさしかかるころからてんかん発作を起こす子もいました。
文鳥という種類の鳥が、ストレス耐性が強いのであれば、てんかん発作など起こさないと思いますが、実際には、発作を起こす子の話をよく見聞きします。
セキセイインコも十姉妹もカナリアも飼っていたことがありますが、鳥かごを移動させたり、持ち歩いたり、毛布等をかぶせたりしても、そのような発作を起こす子はいませんでした。
以前、テレビ番組で、ニワトリがてんかん発作を起こしているのを見ました。あんな体の大きな子でも…、と驚きました。かなり個体差が大きいのかもしれません。
1章 かわいさのヒミツ
●赤い色のヒミツ
暗色のくちばし - 酸素濃度が低下したため、クチバシが紫がかって暗色になっている。
⇒ ひなたのクチバシがよくそうなっていました。デジカメで撮ると、デジカメが自動的に色補正をしているのかして、実際に目で見ている色とは違った色で写っていました。
●羽のヒミツ
成鳥になると年に1回以上、季節に合わせて換羽が起きます。個体差や季節の関係もありますが、尾羽や風切羽などが生えかわる完全換羽、全身の羽が部分的にかわる部分換羽を1年の中で迎えます。
⇒ ぶんぶんが換羽が終わったあとに、すぐまた換羽が起こったりしていましたが、部分換羽だったんだと分かりました。
●寝姿のヒミツ
文鳥も夢を見る!?
とある研究で睡眠中の鳥の脳波を調べたところ、鳥も夢を見ているということが分かりました。
⇒
●シニア鳥のヒミツ
老化すると血管の弾力性が低下するので、末梢の血流が低下します。このため、アイリングやクチバシの色が薄くなります。またクチバシや脚鱗(きゃくりん)、爪を構成しているケラチンというタンパク質が減少します。クチバシや爪がガサガサになったり、クチバシが伸びすぎる、爪が尖らなくなる、脚のハバキが出るなどの見た目の変化が生じます。
鳥のメスには人のような閉経がありません。個体差はありますが、死ぬまで卵巣から女性ホルモンが出続けるため、10歳になっても卵ができることがあります。
⇒

5~6歳になると、老化で自然に産まなくなるものと思っていました。
「アンチエイジングに良いのは青菜」
青菜には抗酸化物質のβカロテンが豊富に含まれています。
βカロテンはビタミンAが不足すると、なんとビタミンAになります。
⇒ 子どもの頃は、小鳥の飼育本にも、青菜は週に数回でいいというようなことが書いてあったので、青菜を毎日は用意しませんでしたが、ぶんぶんを保護して飼うことになってからは、毎日、用意しました。それが正解でしたね。
●止まり木コラム 文鳥好きのための特別なお店
⇒ もっと前に知って入れば、もっと充実した文鳥ライフがおくれたかもしれません。
これからの方に、ぜひ
NPO法人小鳥レスキュー会
http://kotori99.org/
ペットのデパート東葛
http://www.toukatu-pet.jp/
Birds' Grooming Shop
https://www.birdsgrooming-shop.com/
株式会社 黒瀬ペットフード
https://www.kurose-pf.co.jp/
2章 暮らしのヒミツ
●ペレットのヒミツ
⇒ いくつかペレットを試してみましたが、まったく見向きもせずスルー状態でした。
ペレットの試し方に、
・ペレットを粉状にしてシードにまぜる
・ペレットを粉状にして好きな野菜や果物にふりかける
・人が食べているように見せる
というのがありました。
カトルボーンは、すりこぎで表面をこすって粉にして、シードに振り掛けていましたが、ペレットを粉状にするとは思いつかなかったです。


高齢になってからは、ヒトの食べ物もおやつとしてあげてたので、ペレットを食べているように見せれば、味が気に入らないものでない限り、確かに食べたかもしれません。
なるほど
のアイデアでした。
●文鳥におすすめペレット図鑑
⇒ こんなにいろいろあるとは。
それぞれのペレットの写真と特徴が記載されていて参考になります。
「発情の条件」巣の存在
つぼ巣はオス・メス共に発情の引き金になるため、入れないようにしましょう。
⇒ 巣がなくても発情はしますよね。
より、促進させてしまうということかもしれませんが、発情が始まってしまえば、ストレスの中で産ませるより、安全に産んでもらうために、用意せざるを得ないかもしれません。
●発情のヒミツ
鳥は産卵の仕方で「確定産卵鳥」と「不確定産卵鳥」の二つに分けられます。
確定産卵鳥は産卵する分だけ卵胞が発達するので、巣から卵を取りだしても決まった数しか産卵しません。
不確定産卵鳥は、産卵する卵の数より多く卵胞が発達するため、卵を取り出すと数が揃うまで卵を産み続けます。卵が揃ったかどうかを母鳥が判断するのは見た目ではなく、抱卵しているときの胸部から腹部の感覚であると考えられています。
文鳥がどちらのタイプかは調べられていませんが、同じスズメ目のイエスズメが確定産卵鳥であることから、文鳥も確定産卵鳥であると考えられます。
このような理由から、卵を取っても成長した卵胞の数以上に産卵することはないので、産んだらすぐに取って大丈夫です。
⇒ 卵を取り上げると、数が揃う(一腹分6個前後)まで産む、というのが一般的に知られていることで、そのために、偽卵を入れるようにしていました。文鳥が確定産卵鳥であれば、偽卵は意味がなかったことなんですね。
本来は1回の産卵期に毎日産卵しますが、2週間や1ヶ月感覚が空くなど不定期に産卵することがあります。これは何度も発情期を繰り返している可能性があります。
早く産卵を止めるには食事制限が有効です。エサをたくさん食べることで卵胞が成長するので、食事量が減ると卵胞の成長が止まり、排卵せずに産卵が停止します。
⇒ ひなたもそうなりましたが、“何度も発情期を繰り返している”、確かにその通り。
でも、エサを減らしたとしても、オスと別々に、声や気配が感じないような離れた別々の部屋などで、交流させずに飼うことはできなかったので、発情を抑えることは無理でした。
エサを減らすことで栄養が足りなくなったり、食べられないストレスで免疫が落ちて感染症などにかかりやすくなるのでは?とも思います。
「ヒナの食事」
そ嚢には常にエサが入っている状態にしておく必要があります。そ嚢が空になってから次のさし餌をするという情報がありますが、親鳥はそ嚢が空になってから与えたりせず、常にそ嚢にエサが入っている状態にしています。そ嚢内にエサが多く入っていたほうが、消化管の通過速度が速くなるため、1日のエサの摂取量を増やすことができます。
⇒ これも、驚きました
そ嚢がカラになって、前のエサを消化しないと、次をあげてはいけないと思っていました。
3章 病気・健康管理のヒミツ
●自宅健康チェック
「便」
朝の空腹時の便には、腸粘膜のみが排出されます。この便の色はオレンジ色をしています。
⇒ オレンジというか、赤っぽい便が出たときがあり、血便
と驚きましたが、こういうことだったんですね。
あらかじめ知っていると、あたふたせずにすみますね。
「クチバシ」
クチバシの赤味は血液の色です。赤色の濃さは個体差がありますが、いつもよりも薄い場合や暗色の場合は要注意です。
□クチバシの変化、出血斑⇒肝疾患や高脂血症、老化など。
□クチバシの色が薄い ⇒ 貧血、血圧の低下(食欲低下による脱水)、外傷性出血、敗血症、腎不全、骨髄炎、リンパ腫など。
□クチバシの血色が暗色 ⇒ 血中酸素濃度が低い、チアノーゼ、甲状腺腫、甲状腺がん、気管湾曲、鳴管炎、肺炎、気嚢炎、心疾患、吸入事故など。
⇒ そして、ひとまず、自宅での処置はどうしたらいいのか、
動物病院に行けば、どのような治療になるのか、まで書いていただけると、なお参考になったと思います。
「鼻孔」
足の障害や爪の伸びすぎ、老齢によって自分の爪で鼻孔を掻けない場合や、顔まで水浴びをしない場合は汚れが鼻孔を塞ぐことがあります。
くしゃみ、鼻孔内が濡れている、鼻孔周辺の羽毛が汚れている … 鼻汁がある、鼻汁が固まって鼻孔を塞いでいる場合…鼻炎、副鼻腔炎の可能性など。
⇒ ひなたは、よく鼻の穴が塞がりました。薬を処方してもらった時もありましたが、特に改善はしませんでした。ぶんぶんも、高齢になってから詰まる時が出てくるようになりました。
●病院に行く前の応急処置
「膨羽し、衰弱している場合」
保温:温度の目安は30~33℃、湿度は40~60%
「食欲がまったくないとき」
水分と電解質、カロリーを補給するには、ポカリスエットを使うことができます。ポカリスエットを40℃ほどに温めて、スポイドや注射器、指の先につけてクチバシの横から1滴ずつ飲ませます。1回に10滴までは飲ませても大丈夫です。これを1~2時間おきに与えて、病院へ連れていきましょう。
⇒ 具合が悪くなってから、飲んだことのない味のものを与えても、飲まないかもしれないと思ったので、普段から、自分の好きな時に飲めるように、決まった容器、決まった場所にポカリスエットを入れて置いていました。
ぶんぶんは、ポカリスエットをそのままだと、必ず首を振って吐き出していました。
濃すぎるのでは?と思って、水で割ったら、普通に飲んでくれました。
個体差があるかもしれませんが、割る水の量を多くしたり、少なくしたり試してみましたが、半分の量で割るのがちょうどいい感じでした。
ハチミツにはボツリヌス菌の芽胞が混入していることがあるため、おすすめできません。
⇒
具合の悪い時はハチミツ水をあげるとよいとよく見聞きしていたので、何度か作ってみましたが、水とハチミツの配合をどの程度にしたらいいのか分からなかったので、結局、与えずでした。それで良かったんですね。
「熱中症をおこした場合」
すぐにクーラーの風を当てて体を冷やしましょう。
熱中症による脱水を補うには、オーエスワンが使える。
1回に10滴まで飲ませても大丈夫です。これを30分から1時間おきに与えて、病院に連れていきましょう。
⇒ オーエスワン、なるほど。知っておいて、常備しておくといいですね。
●文鳥の主な病気
⇒ 以下、うちの子たちが関係があった病気のみ書き出しました。
「クチバシ変形・不正咬合」
栄養不足や肝臓疾患、高脂血症、老齢によりクチバシの成長に異常か生じる。先天性奇形もある。
症状:上下クチバシの先端や上クチバシの横が伸長する。クチバシのかみ合わせが悪い。
「鼻炎・副鼻腔炎」
細菌や真菌・マイコプラズマなどにより鼻腔および副鼻腔に炎症が起きる。
症状:くしゃみ、鼻汁、鼻・目の周辺の腫れなど。
「皮膚真菌症」
真菌による皮膚の炎症。ビタミンA欠乏などの栄養不足や皮膚の免疫低下によって起こる。
症状:主に頭部から頸部。脚に白から黄色のかさぶた状のものができる。
「心疾患」
先天性や老化によって起こる。肥満やストレスは老化を起こしやすい。
症状:セキ、呼吸困難、チアノーゼ、腹水による腹部膨大。
「薄羽・羽毛形成不全」
タンパク質不足、末梢血流障害、老化などにより羽嚢の活性が落ちていることが疑われる。
症状:頭部周辺の羽毛が生えなくなり、薄くなる。羽が正常な形状に成長せず、ツヤやまとまりがなくなる。
●文鳥のてんかん発作
緊張や恐怖を感じた際に出るけいれんをてんかん発作と言います。文鳥に多く見られますが
、インコ類にも時折見られます。
特徴は、目がうつろになり、頭部の震えから徐々に全身の震えを起こします。
嫌がった際のようなギャーギャーという鳴き声を出すこともあります。多くの場合1分で震えが治まり、その後眼をつむって開口呼吸が荒くなりますが、5分ほどで回復し、いつも通りに戻ります。
⇒ 若い頃は、上記のように5分ほどで回復します。
でも、高齢になるにしたがって、回復までの時間がとても長くなりました。
落ち着くまで、数十分もかかりました。
震えと開口呼吸だけでなく、普段は行かないところへ自分から行こうとしたり、デジカメをかなり近づけてもよけたりすることもなく、指を近づけても見えていないかのようで、周囲からの刺激への反応が薄くなりました。クチバシ、脚が赤く、熱を持ちます。
また、最初は、じっとしておらず、鳥かごの中をめちゃくちゃに飛び回ります。鳥かごから出ている場合は、部屋中をあちこち飛び回ります。その後、眼をつむって開口呼吸となりました。
⇒ 最後に、
オールカラーで写真がふんだんにあるのはいいのですが、見出しの字以外の本文の字がとても小さいページが多いです。あまりに小さいので、シート型のルーペを使わないと、なかなか読み進められませんでした。
出版社がビジュアルをメインにすることを得意としているところなので、文字はあまり重視されなかったのかもしれません。
現役の、小鳥の獣医師ならではの専門性の高い内容がたくさんあるので、その字の小ささだけは残念です。
レビューや口コミにも、字の小ささを指摘されている人が何人かいました。
ただ、内容は、これまで読んだ飼育書の中ではもっとも良かったと思います。