婚活サイト⑪傷だらけの消防士の気持ち
私が36歳の時に婚活サイトで出会った人のお話を書いています婚活レポ⑧傷だらけの消防士婚活レポ⑨傷だらけの消防士と待ち合わせ婚活レポ⑩傷だらけの消防士に惹かれてく飲みに行った帰り、彼から映画に誘われました。それってデートじゃんもうウッキウキでひょっとしたらひょっとしちゃうかもと、映画の前の日にも温泉とエステにも行きました♨️年下の彼に少しでも綺麗と思われたいそんな女心です映画は観たい映画を探しておいてと言われていたので、私的セレクトで甘さも涙もないサスペンススリラーを観に行きましたが、彼は面白かったと言っていたし、私も面白かったから大満足ですまだまだ、ぎこちなさの残る私達でしたが、「先に決めてしまわないと、他の予定が入ってしまうから」と彼に言われて、次の約束だけでなく、その次、その次までスケジュールが埋まって行きました。でも、喜ぶのはまだまだ早い。そう思っていました。出会いサイトで知り合った関係なのだから、普通に出会う以上の慎重さが必要だろうと。彼に惹かれていくのを自覚しながらも、傷つきたくない、騙されたくないという思いが強すぎて、自分を制御していました。ある日、彼から電話があったのです。メッセージ交換をケータイに移行してから、毎日のように連絡を取り合っていましたが、電話が架かって来るのは初めてでビックリでした。「も、もしもし? どうしたの?」「いま何してる?」「仕事を終えて、家に向かって歩いてるところだよ。なあに? 酔ってるの?」「声が聴きたくて」そう言われて、胸がキュウゥゥとしたのを覚えています。尖ったナイフみたいな彼が、いつになく甘えた声で言うので、私の顔はニヤニヤニヤニヤしっぱなしだったと思います。「これからも、たまに電話していいかな」「うん。いいよ、架けたい時にいつでも架けて」彼も彼で、この距離を測っているように思いました。だけど、彼が私のことをどう思っているのか、探るに探れない臆病者な私がそこにいました。少しでも近づけているといいなあ……。私は今日一日の彼の出来事をケータイ越しに聞きながら、深く深く願っていました。つづく