ちぃさんと上野で待ち合わせ。
JR上野駅に来るのは久し振り。
上野公園の美術館に来る時しか利用しないので、久し振りに見るターミナル駅の雰囲気が楽しい。
駅舎内の『ハードロックカフェ』が営業しているのを見つけ、嬉しくなる。
何時も行くのは六本木店だが、大阪のユニバーサルシティ店が閉店し、ここも心配していたのだ。
ちぃさんと向かったのは、この球体のオブジェがある場所。
目的の場所は、東京都美術館。
「ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント」を鑑賞に来たのだ。
フィンセント・ファン・ゴッホの作品の世界最大の個人収集家、ヘレーネ・クレラー=ミュラーのコレクションを収めたクレラー=ミュラー美術館から、ファン・ゴッホの絵画28点、素描・版画20点が展示されている。
また、同美術館が所蔵するミレー、ルノワール、ピサロ、スーラ、ルドン、モンドリアンらの絵画20点、更にファン・ゴッホ美術館から4点が展示されている。
久し振りに見応えのある素晴らしい企画展だった。
何と言っても今回の一番の作品は、糸杉の名作、「夜のプロヴァンスの田舎道」。
空に浮かぶのは、三日月、大きな金星、小さな水星。
この絵を描いた二か月後にゴッホは自ら命を絶っている。
他にも名作が幾つも展示されている。
「レストランの内部」。
パリ在住時の作品で、新印象派の点描技法で描かれている。
レストランの壁に飾られているのは、ゴッホの作品なのだそうだ。
「黄色い家(通り)」。
アルル在住時に借りていた家で、二階の居室の絵が「寝室」。
ここでは「ひまわり」の絵も数多く描かれた。
「寝室」はオルセー美術館で鑑賞し、撮影。
2018年にブルゴーニュのワインの祭典、”栄光の三日間”に行き、その帰りにパリに寄ってオルセー美術館を訪問した。
海外の美術館は撮影が可能だが、日本では不可。
今回のゴッホ展も、展示会場内は勿論のこと、会場入り口の外壁に書かれている”ゴッホ展”の文字すら撮影禁止となっている。
アルルで描かれた、「糸杉に囲まれた果樹園」。
ゴッホらしい筆のタッチが素晴らしい作品で好きだ。
ゴッホが敬愛したミレーの作品を元に描かれた、「種まく人」。
”種まく人”は聖書の”神の言葉をまく人”の寓意。
模写でありながら既に模写でない、ゴッホオリジナルの作品に仕上がっている。
興味のある方は、こちらをどうぞ。
数多くのゴッホ作品を鑑賞したオルセー美術館訪問記はこちら。
最後の展示室を鑑賞していると、閉館30分前の案内。
丁度良い時間に鑑賞を終え、美術館をあとにする。
広々とした上野公園に人は少なく、歩いていてとても気持ちが良い。
公園を出ると、今夜のディナーの店に向かう。
目的の場所は、広小路横丁。
そして予約しているお店は、一軒家イタリアンの『アルヴィーノ』。
”あるじゃない アルヴィーノ”が、”ありえない? アリエールでしょ”のノリで面白い。
今夜は二階が貸切営業とのことで、席は一階のカウンター。
まずはスパークリングワインで乾いた喉を潤す。
選んだワインは、イタリアのチェヴィコがエミリア・ロマーニャ州で造る、ラルス、スプマンテ、ブリュット。
なみなみでグラスを持ち上げることができないので、カウンターに置いたまま乾杯。
ぶどうはトレッビアーノ100%、フレッシュで爽やかなワインだ。
上野広小路の『アルヴィーノ』でちぃさんとすごす楽しい夜は続きます。