御徒町のお気に入りのお店、『ワイン食堂パパン』で彼女と過ごす楽しい午後の続き。
今日のメニューをチェックし、料理を選ぶ。
食事の前に飲んでいるのは、クレマン・ド・ロワール。
ドメーヌ・デュテルトル、トゥーレーヌ、メトード・トラディショナル、ブリュット。
4種の有機野菜のクリュディテ。
キャロットラペ、紫キャベツのピクルス、ゴーヤのクリームチーズ和え、キュウリのレモンオイル。
二人に取り分けてもこんなに量がある。
両方の写真を見較べると、この写真は量が半分なのだが、むしろこちらの方が多いように見えるのが不思議。
クレマン・ド・ロワールを飲み干すと、白ワインをグラスで注文。
こうして並べると、色合いがかなり違う。
私が選んだのは、ロワール、ナント近郊のドメーヌ・ビギが造る、ル・セルティック、ピノ・グリ、2019年。
色合いはピノ・グリらしくない、濃い黄金色。
白桃や熟した洋梨の香り。
豊かな果実味と、酸味、活き活きとしたミネラルのバランスが素晴らしく、後味にはレモングラスのようなハーブの余韻。
ぶどうはピノ・グリ100%で、熟成はシュール・リー。
ドメーヌ・ビギは1909年創立の家族経営のドメーヌで、所有する畑は35ha。
ル・セルティックとは”ケルト人の”という意味で、エチケットの三角形=トリスケリオン(三脚巴)はブルターニュ地方のシンボル。
このワインに使われているぶどうがブルターニュ地方の畑の物であることを示している。
ドメーヌ・ビギは自然環境に配慮したぶどう栽培、ワイン醸造を行うドメーヌで、テッラ・ヴィティスの認証を取得している。
テッラ・ヴィティス(ラテン語で地球/大地のワイン)は環境保全を目指した自然な農法のこと。
彼女が選んだワインは、モルドヴァのアスコニが造る、エクセプショナル・リースリング、2015年。
色合いは薄めのレモンイエロー。
試飲しなかったので、テイスティング・ノートは無し。
モルドヴァはルーマニアとウクライナに四方を囲まれた、九州より少し狭い面積の小国家。
古来からワインが造られてきた地域だが、16世紀以降のオスマン帝国の支配下では約300年間ワイン造りを禁止された歴史を持つ。
その後ロシア帝国に編入され、ソ連から独立したのは1991年。
独立後はワイナリーは民営化され、西側からぶどう品種と近代的設備が導入され、再びワイン生産が盛んな地域となっている。
私も先日、お家ワインでモルドバの白を飲んだがなかなか美味かった。
その時の記事はこちら。
マダイのタルタル 海のパン粉。
名前が面白い。
マダイは1cm大の賽の目にカットされ、カリカリのパン粉がたっぷりとかけられている。
賽の目のキュウリも入っていた。
食べてみると、和と洋がミックスされた味わいが素晴らしい。
鰹節の粉が加えられているようだ。
コペルトのパンも届く。
鴨肉のパテ。
前回食べて美味しかったので、再度注文。
とても肉々しく、この厚みが嬉しい。
二人に取り分けても充分なヴォリュームがある。
御徒町のビストロ、『ワイン食堂パパン』で彼女と過ごす楽しい午後は続きます。