青空の元、この日も軽快な足取りで住宅街の中をウォーキング。
幹線道路を外れると排気ガスを吸い込むこともないし、人にも滅多に会わないのでマスクを顎にずらして歩くことが出来る。
かなりの速足で歩いているので、マスクをしていると息苦しくなるのだ。
色々な場所をウォーキングしていると、時々珍しい植物に出会うことがある。
これは高さが1.5mほどもある、見掛けない植物だ。
葉はあざみのようだが、こんな大きなあざみは見たことがない。
よく観ると、花芽がついている。
あ、これはアーティチョーク(チョウセンアザミ)だ。
アーティチョークは好きな食材だが、こうして育てられているところは見たことが無かった。
花言葉は、葉の先に棘があることから、”傷つく心”、”傷つく恋”、”警告”、”孤独”など、厳しい言葉が並ぶ。
これは別の日に別の場所で見付けたアーティチョーク。
10株ほど植えられているところをみると、食用に栽培されているようだ。
下向きに咲く花は、なんとなく儚げで足を止めて見入ってしまう。
これは珍しいというほどの花ではないが、クリスマスローズ。
クリスマスローズには実に多くの種類があり、色も花弁の数もまちまちだ。
株分け出来ないので実生で増やすことになるが、新しく生えてきた苗が付ける花は親株と同じものではないのが特徴。
だから苗を買ってきても、どんな色の花が咲くか不明。
花の特性を固定できないので、クリスマスローズには品種名が無いのだ。
これほど濃い紫の花には高貴な雰囲気が漂う。
そして緑の花も見付けた。
遠目には花なのか葉っぱなのか見分けがつかない。
でもよく観ると、立派な八重の花だ。
クリスマスローズの花言葉も種々ある。
”追憶”、”慰め”、”私を忘れないで”、そして”スキャンダル”などなど。
緑の花と言えば、こんな珍しいものもある。
顔を近付けて観察すると、綺麗というよりちょっと不気味な感じがする。
これはトウダイグサ科のユーフォルビアで、ウルフェニーという種類。
ユーフォルビアには実に様々な種類がある。
ユーフォルビアの花言葉は、”控えめ”、”地味”、”明るく照らして”。
”明るく照らして”は燈台草なので理解できるが、花を見る限りあまり控えめで地味だとは思わない。
道端に面白い穂を付けた草を見付けた。
これはヨーロッパ原産のイネ科の植物のコバンソウ。
拡大してみると、どう見てもこれは小判というより蚕の蛹(サナギ)だ。
コバンソウにも花言葉がある。
”素朴な心”、”興奮”、そして小判だけあって”金満家”。
韓国では蚕の蛹=ポンテギが栄養豊富な食材として人気がある。
私は韓国のゲテモノ料理では、ケブルもホンオフェも豚の腹子も牛の生の脳みそも食べるが、このポンテギだけは苦手。
ポンテギは屋台などで蒸して売られているが、これが猛烈な悪臭でどうにも食べることが出来ない。
以上、ウォーキングで見付けたちょっと珍しい植物でした。
蚕の蛹のあとではこの酒に申し訳ないが、今夜のお酒のご紹介。
高知県香南市の高木酒造が醸す、純米酒セメブレンド。
この酒を購入した時の記事はこちら。
高木酒造の訪問記はこちら。
これは豊能梅の色々な醪の絞りの最後の部分、責め(セメ)をブレンドして造られた酒。
ラベルの五角形は豊能梅の梅をイメージし、甘さ、味ハバ、酸味、リンゴ系吟醸香、バナナ系吟醸香の五つが指標化されている。
ここでいう甘さは日本酒度ではなく、グルコース濃度と酸度から計算されているのだそうだ。
今年のセメブレンドは、純米大吟醸 龍奏、純米吟醸 吟の夢仕込み、土佐金蔵 特別純米がブレンドされている。
最初は、能作の錫のぐい飲みで飲んでみる。
グラン・クリュとプルミエ・クリュに村名クラスをアッサンブラージュし、村名ワインとしてリリースしたような酒だ。
そこで二杯目は、大振りの白ワイン用のグラスで飲むことにする。
馥郁とした香りが素晴らしい。
グラフが示す通り、リンゴ系の香りが強いようだ。
ブレンドされている酒の使用酵母は、純米大吟醸がCEL-19/CEL-11、純米吟醸がAC-95/CEL-19、特別純米がAA-41/AC-17なので、カプロン酸エチル系の香りが強くなっているのだろう。
特徴的なのは後味。
苦み、酸味、そして酵母のニュアンスなどの豊かな複雑味。
あらばしりや中取りとは違ったこの味わいも好きだ。
参考までに、昨年7月に高木酒造を訪問した時に教えていただいた高知吟醸酵母の一覧表を添付。
今夜も楽しいお家日本酒でした。