彼女と過ごす、クロアチア、ドゥブロヴニクへの楽しい旅の続き。
この記事の続きです。
まだ時差が残っているのか、朝早く目が覚めた。
彼女を起こさないようにそっとベッドを抜け出し、ベランダに出てグジェール港を眺める。
港の一番奥には、ヨットハーバー。
早朝の街はまだ静寂に包まれている。
港の出口に近いヨットハーバーは出来たばかりなのだろうか。
係留されている船はほとんど無い。
少し日が差してきた。
半島の先のアドリア海には大型客船。
グジェール港に停泊するのだろうか。
ドゥブロヴニク旧市街には今日も多くの観光客が詰めかけそうだ。
目を右に移すと、大型帆船。
美しい船体は、欧州の富豪の持ち物なのだろうか。
朝の準備を済ませた頃、彼女が起きてきたので、再びベランダに出て眺望を楽しむ。
もうすっかり陽が上り、海の青も空の青も鮮やかさを増し、気温も上がってきた。
今度現れたのは、大型クルーザー。
アドリア海の紺青の海に白い船体が映える。
彼女の起床が予定より遅かったので、朝食をスキップして旧市街に向かう。
ピレ門には衛兵の姿も。
この衛兵、小島よしおさんに似ている。
門の上にはドゥブロヴニクの守護聖人、聖ヴラホの像。
972年にヴェネチアが奇襲攻撃を掛けようとしたとき、聖ヴラホが現れて敵の襲来を告げ、そのお陰で街を守ることができたことから、守護聖人となったのだそうだ。
まず向かったのは、ピレ門を入ってすぐ左にある、フランシスコ会修道院。
ドゥブロヴニク・カードを持っているので、スムースに入場。
ドゥブロヴニク・カードについてはこちら記事で。
修道院の創建は14~15世紀だが、1667年の大地震で崩壊し、現在の建物はその後再建されたもの。
この中庭は14世紀のままなのだそうだ。
中庭が14世紀のままと言われても、この樹々が樹齢700年とは思えない。
回廊や石造りの部分が14世紀のままなのだろう。
中庭を取り囲むロマネスク様式の回廊を歩きながら、壁に描かれた絵や部屋の展示物を見て歩く。
回廊の壁には、病人を看病する修道士の姿が描かれている。
中庭の回廊の壁なので絵にとって保存環境は良いとは言えない。
それでも色彩は美しく残っている。
と思ったら、2009年から2012年にかけて修復されたとのことで、左が修復前、右が修復後。
中国からの団体客で喧騒に包まれていた回廊も、彼らが去ると静寂が訪れる。
各部屋には、多くの宗教画や聖具が展示されている。
薬壺は20,000個以上が保存されており、手書きの処方箋も残っているのだそうだ。
宗教画を見ていると、若い頃に巡ったセルビアの田舎町で中世のイコンが売られていたことを思い出す。
貴重な文化財もそうして多くが失われていったのだろう。
一枚一枚に意味があるのだろうが、説明書きが無いのでわからないのは残念。
聖職者が身に着けていた聖具の展示も多い。
ここで一番有名なのは、クロアチアで最古、世界でも三番目に古い薬局、マラ・ブラーチャ薬局。
天然のハーブで作られたローションやクリームが販売されている。
中は撮影禁止なので、入り口だけ撮影。
フランシスコ会修道院を出ると、路地の奥にある次の目的地に向かう。
ドゥブロヴニクでの楽しい休日は続きます。