彼女と過ごす、クロアチア、ドゥブロヴニクの旅の続き。
フランシスコ会修道院を出ると、次に向かったのはマリン・ドゥルジッチの家。
マリン・ドゥルジッチはドゥブロヴニク出身のルネッサンス期の劇作家。
彼の作品は、ルネッサンス期最高の喜劇と評され、ヨーロッパ中で上演されているのだそうだ。
彼の居室はとても質素で、ベッドも割と小さい。
彼の喜劇が絵本になっている。
マリン・ドゥルジッチの家を出ると、総督邸に向かう。
ここが総督邸の入り口。
総督邸はラグーサ共和国の総督の住居であると同時に、評議会や元老院などの行政機関が入居する、ドゥブロヴニクの中心的建物。
ここでもドゥブロヴニク・カードでスムースに入館。
ドゥブロヴニクとはスラブ語の呼称で、ラテン語ではラグーサなので、昔の国名はラグーサ共和国。
1階の部屋には、多くの絵画。
部屋によって建築様式が異なっているのも面白い。
説明を読んでみると、15世紀初頭に建設されたときはゴシック様式。
火薬の爆発で被害を受けた後の修復はルネッサンス様式。
そして1667年の大地震の後はバロック様式が付け加えられたのだそうだ。
この人形が何だったか説明を読んだのだが、忘れてしまった。
ラグーサ共和国は海洋貿易で繁栄した都市国家。
当時はこんなケースに財宝を詰めて運んだのだろうか。
中庭に面した壁には、牢獄もある。
入り口は腰を屈めないと入れないし、中の房もとても狭い。
中庭から見上げると、二階にも優美な回廊が設けられている。
壁にはドゥブロヴニクを紹介する液晶TVが置かれている。
歴史物語仕立てとなっていて、なかなか面白い。
二階にはとても美しい部屋が並ぶ。
こんな時計も置かれている。
総督の部屋はロココの間と呼ばれている。
総督の任期は僅か1ヶ月で、元首ではあっても象徴的存在。
そして総督になると、その期間はこの建物から外に出ることはできなかったそうだ。
壁の台座が面白い。
当時も召使いとして黒人を使っていたのだろうか。
総督の居住エリアは紫に近い濃いピンクで統一されている。
執務机は小さく、実務的ではない。
やはり実務をこなすのではなく、象徴としての存在であったことがわかる。
飾り棚の装飾が素晴らしい。
異動に使われた駕籠。
横棒を二本差し、四人で担いだのだろう。
海洋国家らしく、紋章は魚。
もう一つの駕籠は優美な造り。
マントルピースの両側には中国製の壺。
と思ったら、絵柄を良く見ると、日本の侍のように見える。
他の部屋は白壁で、所狭しと絵画が並べられている。
洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ。
誰の作品なのだろう。
二階の見学を終え出口に向かうと、何故かスタインウェイのグランドピアノ。
コンサートが開かれるのだろうか。
総督邸に別れを告げ、外に出る。
目の前には、聖母被昇天大聖堂。
ここも観たいが、その前に早目のランチをとることにする。
彼女と過ごすドゥブロヴニクの旅は続きます。