少し間が開きましたがこの記事の続きです。
ウィーンでの美術館巡りの一日の続き。
美術史博物館を出ると、次の目的地に向かう。
移動手段は路面電車、シュトラッセンバーンのDライン。
市街地を走る路面電車から観る街並みも楽しい。
向かった先は、ベルヴェデーレ宮殿。
上宮と下宮の間に広がるバロック庭園には、多くの白いスフィンクス像が置かれている。
スフィンクスの胸に触ると幸せになると言われているが、彼女の前でスフィンクスの胸を触るのは控えることにする。
オーストリア風バロック建築の代表的建造物と言われている。
バロック公園の先に見えているのは、下宮。
ベルヴェデーレ宮殿上宮は、ウィーン世紀末の画家の作品を展示する美術館となっている。
特にグスタフ・クリムトのコレクションは世界最大で、有名な「接吻」もここに収蔵されている。
中央の階段を上り、二階の展示室に向かう。
見上げると素晴らしい天井画。
二階の展示室に入りと、絵画だけでなく彫刻作品も展示されている。
イタリアのジョバンニ・ジュリアーニの「聖ロクス像」。
一番目を引くのは、ジャック=ルイ・ダヴィッドの「ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト」。
絵の横の説明書きには、「ベルナール峠のナポレオン」と書かれている。
この絵は5枚存在し、残りの4枚は、ヴェルサイユ宮殿に2枚、シャルロッテンブルク宮殿とマルメゾン城に1枚ずつ所蔵されている。
ここに来た目的は、クリムトの作品を観るため。
丁度日本でクリムト展が東京都美術館と国立新美術館で開催されているので、主要作品は日本に行っているとは思っていたが、驚いたことに一枚も残っていない。
「ウィーンまで来たのにクリムトの絵が全く無いなんて」と彼女は絶句。
「日本に帰ったら、二つの絵画展を観に行こうね」と私。
エゴン・シーレの絵も展示されていたのはこの一枚、「フーゴ・コラー博士」のみ。
クリムトの絵が無いので、印象派の絵を見ることにする。
クロード・モネの「ジヴェルニーのモネの庭の小道」。
オーストリアの画家、レオポルド・カール・ミュラーの「カイロの市場」。
オリエンタリズムを代表する画家で、オリエント・ミュラーと呼ばれた画家である。
ルノアールの「浴後」。
マネの「毛皮の女性」。
モネの「シェフ、ペール・ポールの肖像」。
他にも色々な作品が展示されていたが、あまりの暑さと長時間の鑑賞で疲れ切ってしまい、写真を撮る元気がない。
エントランスの彫像の写真だけ撮って、ベルヴェデーレ宮殿をあとにする。
再びシュトラッセンバーンに乗り、ホテルに戻ることにする。
彼女がスーパーマーケットに寄りたいというので、オーパー駅で降りてリンクシュトラーセ・ギャラリーに向かったが、日曜日でお休み。
「ブリストル」の裏通りではフリーマーケットが開かれている。
ケルントナー通り裏のビラ・コルソだけが開いていたので、彼女はお土産を物色。
ウィーンの楽しい一日は続きます。