ブロンプトン二号機をPライン化してからすでに8か月が経過した。ブロンプトン初号機のPライン化も先月完了、こちらはブログ記事にアップ済だ。困難をきわめた二号機のPライン化についても備忘録的にまとめておく。

 

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二号機は2011年にS2L raw lacquer として購入しました。初号機の内装3速モデル(当時)とは異なる乗り味で、フラットハンドルと外装変速による軽快な走りが気に入りました。

 

二号機は、BWCなどスピードを競うイベント、しまなみサイクリング大会などフラットで整備された路面での長距離走行イベント、マウント富士ヒルクライムなどヒルクライムレースなどに起用。ロンドンで開催されたBWC FINALには、2015年/2016年/2017年/2019年の4回出場しました。その間、軽量化も進めて、前後フェンダーをはずして「S2E」、また、元々チタンモデルではありませんが、フロントフォークとリア三角をスーパーライトモデル(当時のS2L-X)のチタン製のモノへの置き換えも行って完全Xモデル化しました。

ブロンプトンパーツの高機能化が進むたびに新パーツを取り入れてきたので、性能も向上、ドライブトレインは最新のPライン変速メカニズムを導入して外装4速としました。ある意味、私なりのブロンプトンの理想形が完成したことになります。

 

アップグレードした箇所をご説明しましょう。

1.フロントフォークをチタン(純正)に変更。296gの軽量化。


2.前後ホイールを純正品の軽量なモノに交換。今はPライン用の超軽量ホイール(前後)が付いています。前後あわせて400gの軽量化。


3.フェンダー(フロント/リア)を取り外し、Eタイプに変更。Eタイプ用ケーブルフェンダーディスク及びEタイプ用フックを取り付け。ネットで283gの軽量化。

 

4.シートポストは純正品のチタンシートポストに変更。スーパーライトモデル用として2012年頃まで販売されていたが、何らかの事情で廃版となった。今となっては大変な貴重品である。110gの軽量化。

 

5.リアフレームを純正チタンリアフレームに換装。294gの軽量化。これで、Xモデル化が完了です。


6.クランクを旧チェーンリング一体型(~2012)からスパイダークランクセット(純正) (2013~)に変更。(重量増)チェーンリングの換装が手軽にできるようになりました。


7.ブレーキ・レバーを2017モデル以降の変速レバー一体型の最新型ブラックエディション用に変更。

 


8.前後ブレーキキャリパーを新型(ブラック)(2017~)に変更。


9.フィジークの軽量サドル(アリアンテR7)を装着。日本で販売された2022年、2023年のPラインで標準装備されていたものですね。Cラインの純正サドルと比べて155グラムの軽量化。

 


10.BBは TOKEN チタンシャフトBB (TK868TBT) 。130gの軽量化と同時に性能も向上。


11.チェーンリングはH&Hチェーンリング56T。口径は大きくなるが純正54Tと比べて17gの軽量化。


12.チェーンは中空ピン採用の超軽量チェーンKMC X11SLゴールドに変更。106link時にオリジナル純正SLAM102linkチェーンと比較して61gの軽量化。


13.デフォルトではシマノクリッカー・ビンディングペダル PD-T700(498g)をつけています。PD-T700はシマノ上位モデルのペダルでも採用しているメンテナンスフリーのsealed cartridge axle unitを使っているので、他のクリッカーペダルよりも回転が良いと思います。 

 

ビンディングペダルにしているのは、トレーニング・ライドに使うことが多いためですが、トレーニングライドでないときには、取り外し可能な超軽量の QR Platform Pedals Ti (Pair)(175g)に変更することが多いです。




さて、ここからが本題。

14.総仕上げとして、昨年4月、Pラインの変速メカニズムを導入して4速化。Pラインの純正4速シフター、ディレイラー、テンショナーを導入です。また、リアスプロケットはデフォルトで11-13-17-22Tとしました。また前後ホイールをP/Tライン用の超軽量のモノに交換。

 

但し、旧リアフレームのままでのPライン化作業は困難を極めました。第一に、Pラインの純正パーツがそのままだと取り付けられない。

 

15.Pライン用のディレーラー、テンショナー、リアホイールはいずれもそのままでは装着できません。で、Pライン・アドバンスディレイラーとアドバンステンショナーのためにサードパーティー製のアダプタを海外から取り寄せ。

 

アドバンスディレイラーは台座のような形状のアダプターを介在させてCラインのリアフレームに固定します。

 

アドバンステンショナーは根元のパーツ(バネが付いている箇所)を取り換えると、Cラインのリアフレームに嵌る形状になります。


16.Pラインのホイールは、Cラインのホイールの15mmロックナットハブ軸ではなく、スキューワータイプです。したがって、そのままではCラインプラットフォームに装着できないので、腕に覚えのある自転車屋さんにお願いして、既存のパーツを加工して専用アダプタ(スペーサ)を作ってもらいました。

 

それがこれ。


最近、アダプターが台湾/韓国のサードパーティーから出始めましたが、私の二号機P化の時点では出ておりませんでした。今は既製品でこんなアダプタが出ているようです。但し、ほんとにサイズがあっているかどうか定かではないので自己責任で。

 

 

ようやく取付けることができたら、今度はチェーンラインがなかなか合わない。

17.Pライン変速メカのチェーンラインとの相性のためBBは同じTOKEN チタンシャフトBBながらもともと装着していたアスクル長118mmからアクスル長116 mmのモノに交換しました。

 

18.チェーンの送りがスムーズでなく、どうも純正ディレイラープーリーが問題ではないかということになり、デュラエースのR9150 プーリーセットからディレイラープーリーをピックアップしてリプレース、すると、あら不思議、スムーズに動くようになりました。理由は・・・未だによくわかりませんが。

 

最終的に、S4E-Xとしてカンペキに仕上がりまして、大満足です。また重量は9キロを切りました。

 

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振り返れば、アップグレード失敗のリスクも思った以上にあったのですが、アップグレード作業をお願いしたKさんが趣味として優れた金属加工の技をお持ちであったことから、その技をお借りして幸運にもリアホイールの取り付けを進めることができた上に、チェーンラインの問題もKさんからのBBシャフトの116mmへの変更とディレイラープーリーのデュラエースへの付け替えの提案がどんぴしゃだったというのが真相です。実は二号機のPライン化がさくっと完了して具合がよさそうなら、初号機も同様に旧CラインのリアフレームのままP化しようと甘く考えていたのですが、このような経緯でしたので、その構想はさすがに断念、初号機の方は素直にP/Tラインのチタンリアフレームに交換してPライン化することにしました。

 

(了)

 

 

(本ブログは決してブロンプトンのアップグレードや改造を推奨する意図はありません。仮に同様のアップグレードや改造を取り進められる場合は自己責任でお願いします。)

 

 

 

 

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