ブロンプトンで名建築、そして、ブロンプトンでしまなみヒルクライムシリーズ その1。

 

しまなみ海道で一番有名な展望台のある亀老山をブロンプトンでヒルクライムして、隈研吾設計の亀老山展望台にいってきた。亀老山展望台は来島海峡大橋が一望できる絶景ポイントとして人気があり、大勢の観光客が大型バスで来てしまうぐらいだ。また、展望台自体もそのユニーク且つアーティスティックな造形で超有名だ。

 

吉海から南浦へ通じる峠道の分岐から計測開始である。

 

[ヒルクライム走行データ]

ルート 亀老山入口(江越峠の手前)→亀老山山頂(階段手前)

タイム 24:06
距離 2.97 km
平均速度 7.4 kph
総上昇量 245 m
下降距離合計 0 m
カロリー 228 kcal

 

走行動画をどうぞ。

 

美しい海と橋が見えてきた。

 

そして山頂へ到着した。展望台へはこのスリットを抜けていく。

 

スリットの階段を登っていくと。

 

空が見えてきた。

 

今度は空を目指して大階段を上っていく。

 

すると燧灘(ひうちなだ)を一望する舞台が現れた。

 

さらに反対側へと進むと、

 

もう一つの大舞台が現れる。

 

そこには、多島美の絶景が待っていた。

 

来島海峡大橋が来島群島をダイナミックに横切り、その先に、関前諸島、そして遠くに九州の大きな山がかすんで見えている。

 

亀老山展望台はこのダイナミックな眺望ゆえに、しまなみの絶景ポイントとして人気があるだけでない。展望台そのものが見事な芸術作品なのである。日本を代表する建築家 隈研吾(くまけんご)さんの設計によるものだ。

 

亀老山展望台について隈研吾氏は以下のように語っている。

瀬戸内海にある大島の山頂に展望台をつくる依頼が私のところにきました。先ほどの慰霊碑と同様、展望台はあまり私としては歓迎できませんでした。展望台は慰霊碑よりさらにたちが悪く、景色がいいところにオブジェを建てなければなりません。建ててはならないところに建ててしまうという展望台の最大のパラドックスなわけです。建ててはならない一番景色がいいところに建てられた展望台は、建築家の原罪の証明のようなものです。そこで私は、見えない展望台というのがありえるのではないかと考えました。

現地にいったところ、島で一番きれいな山頂がカットされて、そこが展望公園になっており、トイレが建っていました。ひどい話ですがこういうのは世の中によくあります。それを見て、もとの山預のかたちに修復したい、そして修復しながら、その中をスリットのようにくりぬいて展望台をつくれないかと思いました。普通、展望台は、その環境の中にオブジェクトとして突出するものですが、土を運んできて、山頂のかたちを復元し、そこに亀裂、つまりスリットを入れて、その中に展望台をつくろうというわけです。細い亀裂を通って建物の中に入っていきます。展望台だというのにどんどん地面の中に入っていくような感じで、大階段を上ると突然瀬戸内梅の景色が広がります。

 

 

ここにいれば非常に存在感のある構築物なのだが、下から見上げると全く見えない。来島大橋をわたってくるときにも、亀老山に展望台があるようには見えなかった。ステルスなのである。美しい山頂を切り崩してしまって平らな広場(と便所)にしていたところ、改めて山頂の形を復元した上でステルス展望台をその内部構造として作ったというのだ。自然との共生を一つのテーマとされている隈研吾さん、さすがである。

 

石のイスに座って水分補給をしながら、展望台からの瀬戸内の景観にしばらく酔いしれることにした。

 

世に二つとない素晴らしい展望台でした。

 

(ブロンプトンでしまなみヒルクライム、続く)

 

 

 

 

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