ブロンプトンでフルーツの産地を訪ねる旅シリーズ。
相変わらず遠出がしにくい状況だ。感染防止に注意しながら梨の産地である千葉の梨直売所巡りに行ってきた。
8月末になったというのに猛暑が続いている。しかし、梨の季節は確実に移ろい、直売所では幸水が終わり、そして豊水からあきつき・かおり梨に遷移しつつある。
土曜日、北総線の東松戸駅からスタートだ。馴染みの甚左衛門梨園の最寄り駅となる。
ものすごく天気が良い、ということは物凄く暑い。
[走行データ]
ルート 東松戸駅→甚左衛門梨園→大庄園→(大町梨街道及び周辺ポタ)→大利園→本八幡駅
距離 14.70 km
タイム 1:34:53
平均速度 9.3 kph
高度上昇 47 m
高度下降 50 m
東松戸の駅前から少し離れただけで、ネギ畑の広がる長閑な環境となる。奥に見えているのは武蔵野線の架線だ。
やってきたのは、いつもの甚左衛門梨園です。
大雨続きだった7月の天候不順の影響で、北総台地一帯では幸水・豊水が不作である。このため多くの梨農家で贈答品質の梨が玉不足となっている。
甚左衛門梨園では、贈答用の発送受付は停止ながら、持ち帰り用の袋ナシは何とか販売して呉れている。(それでも少ないので早い者勝ち/客同士で奪い合い状態だが・・・。)
幸運にも、あきづきの袋ナシを2つ購入できた(計14~15個)。オマケとして、大玉の南水を頂く。
その後、大町梨街道を走って、かおり梨のお買い得品を探す。豊水の不作が響いているようで「本日は売り切れました」と開店休業状態の直売所が少なくない。
大庄園で、ようやく持ち帰りのかおり梨を発見。
販売をお手伝いされているオバサマに「これ下さい」と言ったら、「あら、かおり梨あったのね。めずらしい。私も買いたいわ。」と。スミマセン・・・今回は私が買わせて頂きます。かおり梨はそのぐらい人気がある。
梨畑の多くはネットで囲われている。
今時珍しい竹林を発見。タケノコ狩り用に残されているのであろうか。
大町梨街道沿いの氷川神社に参拝。
大利園だ。この店はときどき珍しい品種を置いているので覗いてみた。
案の定、珍しい品種があった。秋麗(しゅうれい)だ。割と新しい品種である。見た目は悪いが、糖度が13度前後ととても高くなり、食べた時にほとんど酸味が感じられないため甘く美味しい梨だという。買いましょう。
フロントバッグもリュックサックも梨でいっぱいになったので、そろそろ帰ろう。
このあたりは古刹が多い。平安時代には下総国の国府が現在の市川市国府台の位置に置かれていたらしく、関東では古くから開けた土地の一つだったということもあるのかもしれない。
途中、立派な神社があったのでお参りした。駒形大神社だ。平将門(たいらのまさかど)を守り神として祀っている。元々土着の神が祀られていたようだが、将門の父、良将が香取神宮より勧請してから「駒形明神」と呼ばれるようになったといいう。
市川市には平将門によって築城された大野城があったとの伝承もあるぐらいなので、代々地元に暮らす住人は将門贔屓で、それ故に、平将門の乱の鎮定を祈願して創建された成田山新勝寺には行かない なんて話もあるそうだ。
参道は階段で本殿のあるこの高台まで登ってくる。今は木が生い茂っている上、海岸線は埋め立てにより遠くなってしまったが、昔はこの「殿台」という北総台地の突端から、房総半島と東京湾が一望できた筈だ。将門が敵の来襲を警戒してこの高台から睨みをきかせていたことがあったかもしれない。
ブロンプトンの梨直売所巡りで、ちょっとした歴史探訪もできてしまうのだから面白い。
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