ブロンプトンで秘湯へ行こうセカンドシーズン。春の東北、峠越え秘湯巡りスペシャルその5。 秘湯巡りの締めくくりとして、土湯へ向かおう。


土湯温泉は古い温泉場だ。福島から会津へ向かう会津街道(土湯街道)の宿場の一つとして1400年以上の歴史を持つ。開湯伝説では、オオムナチノミコト(大穴貴命)が荒川のほとりで地面を鉾で突いて発見したとされる。鉾で突いたことから「突き湯」となり、それが転じで「土湯」となったという。或いは、587年(用明2年)に聖徳太子の使者である秦河勝(はたかわかつ)たがこの地で湯治を行ったという伝説も残る。鎌倉時代の吾妻鏡に土湯の記載が見られる。


大変魅力的な秘湯があったのだ。「あったのだ」と過去形の理由は無くなってしまったからだ。2013年8月29日、その悲劇は起きてしまった。本日、時間があればその痕跡を是非見に行きたいとも思った。


冬の残り香をまだ残した安達太良山の山懐を往く。標高1170メートル。小峠古戦場から見た安達太良山だ。


[走行データ]
ルート: 猪苗代駅→横向温泉→土湯峠→新野地温泉→奥土湯温泉→土湯温泉バス停
距離: 46.68km
最大標高差: 792m
平均斜度: 全体-0.1% 上り4% 下り5.2%
獲得標高: 上り788m 下り836m


あの山をバイパスがトンネルで貫いている。それ故、旧道の交通量は非常に少ない。
 


標高1165メートル。福島市街地が遠望できる。


本日はサイクリング日和だ。多くのサイクリストが下りを高速で駆け抜けていく。ブロンプトンと私は、急に降りるのは勿体ないとばかりに景色を十分に味わいながらゆっくりと進む。


標高984メートル。ヤマザクラが満開だ。



標高975メートル。渓流を渡る。


標高900メートル。新緑の林を駆け抜ける。


標高800メートル。吾妻山系の切り立った雪の稜線が若葉に美しい。


標高650メートル。新緑の中、気持ち良く高速走行だ。


標高480メートル。眼下に土湯の温泉街が見えてきた。


(続く)


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