(「ブロンプトンで幕川温泉へ 」の続き)

 

ブロンプトンで秘湯へ行こうセカンドシーズン。春の東北、峠越え秘湯巡りスペシャル。 土湯峠を越えて『新野地温泉相模屋』(しんのぢおんせんさがみや)へ行ってきた。

 

[走行データ]
ルート: 猪苗代駅→横向温泉→土湯峠→新野地温泉→奥土湯温泉→土湯温泉バス停
距離: 46.68km
最大標高差: 792m
平均斜度: 全体-0.1% 上り4% 下り5.2%
獲得標高: 上り788m 下り836m

 

幕川温泉(まっかわおんせん)に振られてしまい、急遽行き先変更だ。しかし乍ら、このあたりは秘湯の宝庫、目移りるすほど沢山の名湯がある。熟考の末、『新野地温泉相模屋』へ行くことに決めた。以前、滑川温泉 で出会ったオジサンが幕川温泉とともに高く評価していた秘湯だ。

 

一応確認のため、途中、電波が入りそうなところで停まって電話をかけてみると、漸くつながった。女将さんが出て来られておっしゃるには、「今年は5月3日から営業」とのことだった。ああ残念。幕川温泉はあの谷間の奥にあるのだ。尚、右下に見えているのは赤湯温泉だ。ここもいつかはいってみたい秘湯である。

 

そして新野地温泉相模屋に着いた。日本秘湯を守る会の宿だ。

 

受付を済ませて、野天風呂へ急ぐ。

 

ワー!

 

いい湯だな。天気良すぎて日焼けしそうだけど。

 

野天風呂を楽しんだ後、内湯にも行ってみる。こちらも素晴らしいではないか!!!

 

安達太良山を眺めながら極楽極楽。

 

標高1200メートルに位置する秘湯を心行くまで楽しんだ。それにしても、この温泉は人気がある。どんどん人がやってくる。こちらは既に一時間以上、湯を堪能させてもらったのでおいとまするか。

 

野地温泉・新野地温泉
野地温泉は古くからの湯治場で、胃腸の名湯として知られる。明治元年(1868年)土湯温泉の佐藤嘉吉が野地温泉に「加藤屋旅館」を開業したのが起源。夏期には旅館業を営み、冬期は土湯に戻ってこけし職人として木地を挽いたという。他方、新野地温泉は昔から源泉が湧出していることが知られていたが、相模屋旅館として開業したのは昭和35年(1960年)、当初は山小屋然とした施設だったそうだ。初代の相模八郎氏は野地温泉の分家筋にあたる。湯については硫黄泉であるが源泉温度が88℃と高温で、これに加水しているため「噴気造成泉である」として好まぬ温泉通も少なくないようだ。
が、個人的には好きな浴感であり造成泉とはあまり感じなかった。

自然環境の厳しい標高1200メートルの高地にあり昔は人里との往来が困難を極めたと推察する。雪害や水害も頻繁にあったであろう。これまで支えて来られた方々の苦労には頭が下がる。

尚、住居表示は福島市となるが電話の局番は0242と山の向こう側の横向や中ノ沢などと同じ耶麻郡のものである。昔は土湯よりもむしろ土湯峠を越えて猪苗代側の中ノ沢や横向の方が近かったことを想起させる。

 

それではダウンヒルだ。車通りの殆ど無い新緑の旧道を、土湯温泉までの高度差800メートル、一気に下っていくことになる。

 

(続く)


 

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