「SMILE/L'Arc〜en〜Ciel」レビュー | brilliant-memoriesのブログ

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ドエルさんでもあり、V系好きのギャ男でもあり、60〜00年代の音楽好きでもある私がお送りするこのブログ。アルバムレビューや自作曲の発表、日常、ブログなどいろんなことをします!

お久しぶりです!作曲とかに没頭してたらブログがなかなか更新できなくなっていました(!!)前回ラルクの2001年までのカップリングのレビューをしたので今回は復活したラルクのアルバム「SMILE」の解説をしようと思います。「Shibuya7days」以降アルバムの制作が始まったのですがそのレコーディングが収録されたビデオを見てラルクの曲って「こうやって作られているんだ!」という発見があったり、メンバーそれぞれが歌うレディステのレコーディングが見れたり、面白かったし、作曲過程など、勉強になったこともありました。そういえば、このアルバムのバンドスコア凄い高いんですよね!、たしか6000円近く掛かったハズ。他のスコアはブックオフとかにも売られているのになんでこのアルバムだけなんだろう...なんて思ったりします。そんなわけで久々のレビュー、やっていきましょう!、

 

アルバム「SMILE」のポイント

 

・プロデューサーの岡野ハジメさんがコメントを残していましたが、たしかにこのアルバムから「ラルクブランド」って感じがします。これまでは”バンドのラルク”というイメージがありましたがソロ活動などを通じて”THE ラルク”の音楽、ラルクしか生み出せない世界観がより強く曲の現れたのではないかと、思ったりしています。

 

・タイトルのSMILE」はレコーディングの時にメンバーの笑顔が多かったからと、名付けられました。レコーディング映像ではタイトルが名付けられる瞬間もきちんと収録されていますよ。

 

・いろいろなジャンルの楽曲が収録されておりバラエティーに富んだ曲達が収録されています。曲によっては活動休止する2001年にストックしていた曲もあるらしいです。kenちゃんが2001年(にデモがあった)の「接吻」から始まって最後に2001年の「スピドリ」に戻ると曲順のコンセプトをインタビューで答えていたのも印象的でした。

 

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青→シングル曲 黒→アルバム曲 赤→カップリング曲

 

1.「接吻」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

インタビューでkenちゃんが2001年に最初のギターリフなどはできていてそこから3年の時を経て続きを作ったと答えていた。さらに元々はシンセのシーケンスサウンド(主にピコピコ音)を入れる予定だったなども話していましたね。

 

曲調はAメロはギッシリしたパワフルなギターリフのイントロから曲が進んでいって、Bメロにシンセブラスなどが入ってゆっくりと舞い上がり、サビでストリングスなどが入りまるで宇宙空間に浮かんでいるかのような浮遊感のあるサウンドに引き込まれるというかなり展開が多い楽曲ですね。ですが、メロディラインが気持ちがいいので気づいたら最後まで聴いてしまいます。

 

余談ですがタイトルは”くちづけ”と読むんですが、オリジナル・ラブを聴いていたこともあって一時期、”せっぷん”と間違えて読んでいた自分です(笑)

 

2.「READY STEADY GO」(作詞:hyde 作曲:tetsu)

 

復帰後久々に発表された22ndシングル。「鋼の錬金術師」のOPになったことから”みんなから愛されるアニソン”みたいな番組で取り上げられることも多いですね。ガツンとしたロックサウンドに様々なシンセが彩りを添える爽やかナンバーです。

 

復帰した後のシングルの中では知名度はトップレベルなのではないでしょうか。ちなみに自分の大学の友達は「レディステ」は知っていて「HONEY」を知らなかったです。もしかしたら自分の世代はそのような人が多いかもしれませんね。

 

レコーディング映像で聴く事ができますが、元々はこの曲のデモは「C'est La Vie」を思い出させるモータウンサウンドの可愛い曲でした。それがテンポアップして疾走感を感じさせるロックサウンドになりました。意外にもこの曲のベースラインは凄いシンプル。もしかしたらラルクの曲の中で一番簡単かも知れません。

 

3.「Lover Boy」(作詞:ken 作曲:ken)

 

hyde様以外に、sakura、てっちゃん、ゆっきーと次々とメンバーが作詞を担当してきた中で「恥ずかしい」からと、頑なに作詞をしなかったkenちゃん。活動休止中にsakura、Einと組んでいたバンド「S.O.A.P」で作詞の楽しさを知ったkenちゃんが遂にラルクで初めて作詞を担当した記念すべき楽曲がこの曲です。これでメンバー全員が作詞・作曲を担当したことになりました。

 

いかにもkenちゃんらしいえっちいな歌詞なのですが、これは成長期の男子がすごい共感できるような感覚です。ついこの前まで高校生だった自分ですが”分かる!!”って思える部分が多いかもしれませんよ。。更に今はオタク文化が栄えているので、今の友達にこの歌詞を見せたら対象を二次元のアニメキャラ。いわゆる”推し”に例える人がいるかもしれませんね。

 

以前、「浸食」をレビューした際に、この曲は”地雷系女子”を連想できると感想を書いたのですが、時代を超えて改めて聴くと、別の意味に解釈できるのが面白いポイントですね。曲の方は、ギターリフの繰り返しが印象的なエロさを感じるダンディーなロックサウンドになっております。

 

4.「Felling Fine」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

ネオユニ、TIME SLIP以来となるkenちゃんのポップな楽曲。ベイシティーローラーズのサタデーナイトのリズムのオマージュが取り入れられたキャッチーさ全開の陽気なパーティーソングです。

 

この曲の歌詞、自分凄い共感できるんですよ。ストーリーは「振られたんだけどまだあなたを忘れられない」と自分は解釈しています。この振られたというのは告白して振られたのか、付き合ってて別れたのか最初はどっちか分からなかったのですが前者にしました。

 

自分、高校一年生のときに好きな人がいて告白したのですが、振られたという経験があるのですが、その振られた後に残る気持ちがこの曲の歌詞と思い切り重なるんですね。特に1番のサビ、「何事のないかのよう 世界は回る僕を残して」の部分。高一の頃の初恋を思い出せるということで、凄くお気に入りです。

 

5.「Time goes on」(作詞:tetsu 作曲:tetsu)

 

てっちゃん作詞作曲。この曲は町が暗くなる夕方の時間帯に聴きたくなります。キラキラなシンセと全体を支えるアコースティックギターが鳴り響くキュートなナンバー。サビで裏で鳴ってる6弦ベースの美しいライン。そしてそこに乗る歌詞が切ないのも相まって胸がぎゅっと締め付けられるような甘酸っぱい感覚に陥ります。切ないですよね。ライブでは6弦ベースにピッチシフターを活用してギターソロまでてっちゃんがやっちゃうのです、大忙し。

 

また、2016年にはてっちゃんがソロで「Time goes on~泡のように~」としてセルフカバーしています。こちらは先日、てっちゃんの3rdソロアルバム「STEALTH」の回でレビューしました。この曲が好きな方はこちらも聴いて欲しいです!

 

 

6.「Coming Closer」(作詞:hyde 作曲:ken)

 

キャッチーでもないけれど悲キャッチーかと聴かれたらそうでは無いとにかく耳に残るメロディーラインが特徴。曰く架空の国の民謡らしいとのことで、激しくぶつかり合うバンドサウンドの上を激しいストリングスやデジタルな音色が彩ります。どうやらネットの意見によると、どのパートもトップレベルに難しいらしいとのことです。

 

英語の部分を訳して歌詞を見てみると、地球温暖化のことを歌っております。またレコーディング映像の際にkenちゃんが鼻歌でこの曲のメロディを伝えているシーンがあるのですが「♪雪やこんこん」にきこえてしまうのは私だけではないハズ!

 

7.「永遠」(作詞:hyde 作曲:hyde)

 

今作唯一のhyde様が作曲まで手掛けた楽曲は6/8拍子のスローナンバー。バンドスコアにてキーボード隊としてチューブラーベルやオルガンが退廃的な世界観をより濃密にしています。hydeが時間が無くて3日で作りあげた曲らしいがそれを感じさせないのが凄いでふね。このアルバムでは唯一の3拍子であることや「REAL」を思い出させるような世界観だったりするのがその理由かも知れないです。個人的にはサビのゆっくり上がっていくメロディラインがクセになるポイントですね。

 

「オルガンはギターの音にかき消されちゃっててあまり感じることができないのが個人的には残念。"」これは2年前にこの曲のレビューですが、バリバリに聴こえるんだが!?、どうした?2年前の私。

 

8.「REVELATION」(作詞:hyde 作曲:yukihiro)

 

出ました。ライブで会場が一体になれる最強の曲です。前奏を引き延ばしてコールアンドレスポンスを行ったり、メンバーがパートチェンジしたりパーカッションたたき始めたり、何が起こるか分からない楽曲でもあります。個人的には、「ラルカジノ」のレベレはビデオ越しに見て個人的には過去最高の盛り上がりと一体感だったと思っています。

 

歌詞は新約聖書の「ヨハネ黙示録」がモチーフになっているらしいです。ライブでは定番になりすぎていて「飽きた。」っていうコメントも見かけましたが、自分はライブでの声出しが再びできるようになったら現代だからこそ、またやって欲しい1曲だったりします。

 

またこの曲はゆっきーが作った曲にhyde様がメロディラインを作ったのですがゆっきーのそろプロジェクト「acid android」の「let's dance」のカップリングとして収録されている「it's a fine day」という楽曲でこの曲の元となったゆっきーのメロディラインも含めて聴く事ができます。両方聴くと2倍この曲を楽しめると思います。

 

9.瞳の住民(作詞:hyde 作曲:tetsu)

 

23rdシングル。てっちゃんの「あなた」「piece」を彷彿とさせる名バラードです。使われている楽器があまりにも多すぎて公式のバンドスコアでもパーカッションが端折られています。ですがパーカッションパートはフェアリーのこの曲のバンドスコアに載っているので全パートがどのように演奏されているのか知りたい場合は公式とフェアリーの2つを買って並べてみるのもいいかもしれませんね。

 

歌詞は極上のラブソングなのですが表現が本当に美しすぎます。「移り行く瞬間をその瞳に住んでみたい」なんて、ラブソング屈指の最強のフレーズじゃ無いですか!?曲の世界観と相まって芸術ですよ。

 

前にTwitterにて坊主氏が「ラルクの天才過ぎる歌詞選手権」という企画ををやっていたのですがこの楽曲の歌詞が最優秀賞と入選のダブル受賞を果たしております。更にこの曲は音域の広さと最高音が出せないと言うことでも有名ですね。確かに最高音がhihiAは数ある邦楽の中でもトップレベルです。それを難しいと感じさせずサラッと歌えてしまうhyde様やてっちゃんってやはり半端ないですね。

 

10.「Spirit dreams inside」(作詞:hyde 作曲:hyde)

 

2001年に発売された21stシングル。こちらに収録されたのは「FF」の主題歌にもなったカップリングの方の英訳バージョンですね。シングルの表題曲の日本語版は「Spirit dreams inside-anoter deam-」はどのアルバムにも未収録であるため、聴くにはシングルを持ってくるしか無いです。一応渋谷のTSUTAYAにシングルがあるのを確認しているので、そちらでレンタルすることができた素晴らしき2年前でした。

 

REAL」を更に極めたサウンドが特徴になので確かにこのアルバムで浮いていると言われれば浮いていると感じるかもしれません。曲の方はアコースティックギターとエレキギターの絡み合いやベースソロ、複雑な刻み方をするドラム、といった洋楽を感じさせる乾いたサウンドが特徴です。特にこの系統の曲でアコースティックギターが音がここまで目立っているのも珍しいですね。

 

またこの曲にMVは時代を先取りしたかのような近未来的な映像になっています。モーションキャプチャーやCG空間というのは今でこそこれらは”Vtuber”などが活用していて流行していますが、21年前にこれをやっていると考えると時代って凄いなぁと感慨深いです。

 

 

そんなわけでレビューしてきましたが、いかがだったでしょうか。凄いどうでもいいことなんですけど自分が産まれた後に初めてラルクが出したアルバムが「SMILE」なのでそう考えるとラルクの歴史って凄く深いんだなと思います。

 

先程述べたようにバラエティーなアルバムのためどの曲も世界観がバラバラなのが特徴なのですが、どうしてもアルバムになってしまうとテーマやストーリーを気にしてしまう音楽好きがいるのも分かります。その人達はあまりこのアルバムは好きになれないかも知れません。個人的にですがこのアルバムや「KISS」、「BUTTERFLY」は全体を通してテーマとかを考えずに1曲1曲を味わうのがお勧めだと思いました。もうラルクがアルバムを出さなくなってから10年が経過しますが新アルバムを自分は今でも楽しみにしています。

 

というわけでお疲れ様でした。ここまで読んでくださりありがとうございます。来週は「AWAKE」です。よろしくお願いします。

 

それでは♪