脳脊髄液減少症について今までやや否定的なお話をしておりましたが、

実際に悩まれている患者さんいらっしゃいます、


そのため厚生労働省の研究班が

脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する調査研究

を組織し学会の垣根を超えたガイドラインを作成しております。


調査研究は起立性頭痛の患者さんに限定し、慢性的な患者さん

は除外しており、研究班は中間症例として解析では100例も満たない症例

しかないため、今後、症例をさらに重ね、診断・治療の確立が急がれます。


ブラッド・パッチによる治療成績ならび治療適応についても今後さらなる検討となり、

慢性的な頭痛の愁訴を持たれている患者さんにとっては更なる原因解明が必要となると

思われます。





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 奈良県立医大の橋爪先生は以前、脳脊髄減少症のガイドラインに従って治療を行った時期

があり、その時期にブラット・パッチ治療を行ったが有効率は33%にとどまっている

とのこと。


また、CTミエロで髄液漏れが否定された患者さんに対し、患者さんの強い希望から

ブラッド・パッチを行ったことにより症状が消失した症例が何例があると指摘し

ています。

ブラッド・パッチによる治療はプラセボ効果(偽効果)が出やすいともお話されています。

世の中でブラッド・パッチが脳脊髄液減少症の唯一の治療方法と言われマスコミで

騒がれているので、プラセボ効果はあることは安易に予想がつきます。



日本脳神経外傷学会も脳脊髄液減少症研究会の疾患定義に異を唱えており、新たな

診断基準と診断のためチャートが作成され全国調査を行っており、その中でも

外傷後に低髄圧症候群を存在することはあるが極めて稀であると言っております。


曖昧な診断の下でブラット・パッチを行うことは安全性の問題も起きてきます。

何度もブラット・パッチを繰り返し行うことで、神経が圧迫され足が動かせなくなる、

症例もあり、約1%に症状の悪化を来たしたという報告もあり、ブラット・パッチ

を行うにあたり繰り返し行ったり合併症のある患者さんへ行う場合には安全性がまだ

確立されていない状況です。


                                     (つづく)




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脳脊髄液減少症の疾患定義や診断法については疑問を持たれている先生も多くおられ、

ます。


その中で奈良県立医大ノ橋爪先生は脳脊髄液減少症研究会が最も信頼性の高い

画像診断と位置づけるRIシンチ検査で『偽陽性が出やすい』と指摘しています。


その理由としてIRシンチで髄液漏れが指摘されてもCTミエロ検査にて正常の場合があり

それはIRシンチ検査は解像度がCTミエロより劣るとためと説明しています。


RIシンチでなくCTミエロ検査にて髄液検査で髄液漏れを確認した患者さんに

限定して治療を行ったとのこと、291人中、CTミエロにて9名に髄液漏れ

を確認。この9名例は交通事故に遭っておらず発症契機が不明であり、

その9名に対しブラット・パッチを施行し全員が治癒した。

また、むち打ち後遺症の患者さんで髄液漏れを確認した症例はこれまでのところ

いないそうです。


この報告より脳脊髄液減少症の患者さんはむち打ち症から発症するということに

疑問を投げかけています。


           

                                    (つづく)



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